“義両親の厚意が苦しい…”夫を説得するまで続いた「2人分食べろ」攻撃!
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3歳育児中、ライターの宮本真知です。妊娠中は働いていました。義両親と同居しており、気を遣ってくれたのか、晩ごはんを作っておいてくれるんです。気持ちは嬉しいのですが、妊娠中の体は食べ物に対して敏感で苦労の毎日でした。
やさしさがつらい“連日揚げ物&海鮮&生野菜”
妊娠中の義両親との関係で一番私を悩ませたのは、なんと言っても食事です。義両親は、“妊婦さんはおなかの赤ちゃん分も食べた方が良い”と思っていました。しかし、妊娠中の私は、産科で太りすぎないよう毎回指導を受けていました。
ごはんを作ってくれることが厚意なのは痛いほど伝わりました。大量の揚げ物、1人につきボウル一杯のサラダ、海鮮丼といったメニューが続き、良いものを食べさせようという気持ちも伝わってきました。
しかし、妊娠してから味覚も、受け付ける食べ物もまったく変化した私に、脂っこい揚げ物は苦行でした。生野菜や海鮮丼は加熱していないので細菌が恐怖でした。
義両親の息子である夫に相談してみても、「作ってくれているんだから」と一蹴されてしまいました。
残しても泣きながら食べても、夫から怒られる日々
そうなると怒るよりも、自分が我慢してしまおうと思うのが私の性格。頑張って揚げ物と格闘しました。しかし豚カツと唐揚げが交互に出てくる食事に、そう何日もついていけるわけもなく、すぐに残すようになりました。
夫も“よく食べた方が子どもが育つ”という考えだったので、心配されたり、「これだけ食べて」と厳しく言われたり。
ある日、サラダと格闘しているときに、自然と涙がこぼれてしまいました。泣きながら食べる私を見て夫は「そんなに気に入らないのは失礼すぎる!」と怒ってしまいました。
今まで、「揚げ物が多くてつらい、生ものは怖い、体重は増えすぎると良くない」と伝えていたことが、彼にとっては義両親の料理への文句に聞こえていたのでしょう。
妊娠糖尿病の疑いが、夫の理解のきっかけに
解決のきっかけは、検査に引っかかったことでした。“妊娠糖尿病の疑い”が出たのでそれを夫に伝え、次の健診についてきてもらいました。
男の人って、自分の最愛のパートナーよりも、初めて会う専門家の言うことを信じるんです。お医者さんから、本格的に妊娠糖尿病にならないように食事のコントロールをするよう指導されている姿を見て、夫の考えは180度変わりました。
その後は、夫が義両親との間の盾となって、生ものやカロリーの高いもの、果物などの血糖値に影響しやすいものを断ってくれるようになりました。夫の理解を得られたので、たまに退社後に1人で外食できるようになり、自分の本当に食べたいものを食べるチャンスもできました。
義両親に自分の意見を言えるような関係を築かないまま妊娠したので、“断ること”が大きなハードルになりました。義両親は食へのこだわりが強くて、断っても「食べろ」の一点張りでした。それだけに、夫が理解を示してくれたことが、唯一で最高の対処方法でした。結局は夫が私の分も食べたり、なるべく別の日に回しても無理だったら処分することもありました。そのぶん夫の体重がちょこっと増えましたが、そこは仕事と育児参加で減らしてもらえたらと思っています。
[ 宮本真知 * プロフィール]
一児の母。妊娠による退職、妊娠糖尿病、20時間の出産、母乳ノイローゼ、保活に失敗と、つまずきだらけの育児を経験。今は子育てと仕事の両立に悩む日々です。悩んだからこそ、失敗したからこそ学べたことをお伝えします。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。