「うちの子小さすぎる…」4割のママが悩む発育、まずは“発育曲線”の確認を【小児科医】
赤ちゃんの成長にはそれぞれ個性があるとわかっていても、「うちの子、同じ月齢の赤ちゃんと比べて大きすぎ?小さすぎ?」などと、不安になることはありませんか。
これまで、たくさんの赤ちゃんの成長の悩みに答えてきた小児科医の若江先生に、“乳児身体発育曲線”を使って赤ちゃんの発育状況をチェックする方法を教えてもらいました。
4割のママが赤ちゃんの発育に悩んでいた!
先輩ママに行ったアンケート調査(※)によると、赤ちゃんの発育に悩んだことがあるママは4割という結果になりました。
・大きめ体形で悩んだことがある 16%
・小さめ体形で悩んだことがある 24%
・とくに悩んだことはない 60%
中でも悩んでいた人の割合が多いのが、小さめ体形について。「おっぱい・ミルクや離乳食などの栄養はちゃんとたりているの?と常に不安だった」「同じ月齢の赤ちゃんと比べると小さめ体形なので心配だった」という声が多くありました。
一方、大きめ体形に悩んでいた人からは「離乳食を食べさせすぎている?と心配になった」「このままぽっちゃり体形で成長するのではと不安だった」といった声が。
また、とくに悩まなかったと答えた人の中には「周囲と比べると小さめだったけど、とくに気にしなかった」といった意見もありました。
※このデータは、0カ月~1才11カ月の赤ちゃんを持つママ412人にインターネット調査を行い、アンケート結果をまとめたものです。(2020年12月実施)
赤ちゃんの発育に悩んだら“乳児身体発育曲線” で確認しましょう
「赤ちゃんの体形には、「大きめ」「小さめ」などの個人差があるものです。その上で、健やかに発育しているかを確認したいときは、母子健康手帳に載っている“乳幼児身体発育曲線”(以降、“発育曲線”)を使います。
使い方は簡単。月に一度くらいの頻度で身長・体重をはかり、グラフに数値を記録していきます。表内にある2本の色帯の傾きに沿って数値が増えていれば、発育に心配はないと判断できます。
また、帯から多少曲線がはみ出ることがあっても、傾きに沿って少しずつでも増えていれば問題ありません」(若江先生)
発育のペースは人それぞれ。早め・遅めも個性のひとつです
発育曲線が描くカーブは、発育のペースによってさまざまなパターンがあります。0~6カ月ごろまでの発育が急で、そのあとゆるやかになるのが、発育曲線の一般タイプです。
そのほかに、0~3カ月ごろの発育が急で、途中から横ばいになるパターンや、比較的発育がゆるやかで途中から追いかけるように伸びるパターンもあります。
「発育曲線を見て、急に伸びていたり、ゆっくりめだったりすると心配になるかもしれませんが、いずれも個性の範囲内。発育に問題はありません」(若江先生)
取材・文/ひよこクラブ編集部
体形や発育スピードなど、つい同じ月齢の子と比べがちですが、いずれも赤ちゃんの個性です。
それでも、成長の様子で気になることがあれば、小児科医に相談すると親身にアドバイスをもらえるでしょう。
参考/『ひよこクラブ』2021年4月号「成長の気がかり相談室」
『ひよこクラブ』2021年4月号では、「成長の気がかり相談室」の特集があります。大きめちゃん・小さめちゃんを持つママ・パパの疑問を取り上げたQ&Aをたくさん紹介しています。