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子どもの自己肯定感を育てるために、親が気をつけるべき接し方とは【専門家】

洗濯物を折りたたむのを手伝っている女の子
※写真はイメージです
yamasan/gettyimages

内閣府の調査では、諸先進諸国に比べて、日本の子どもは自己肯定感が低いという結果が出ています(※)。その要因の一つに、子どもが空気を読みすぎてしまうことがあるそうです。子どもの自己肯定感を高めるにはどうすればいいのか、青山学院大学教授で小児精神科医の古荘純一先生に話を聞きました。

子どもが自分から行うことをほめることが大切

――日本の子どもたちの自己肯定感が低いことの理由にはどんなことが考えられますか?

古荘先生(以下敬称略) 自己肯定感とは、自分は大切な存在だと自信を持てる感覚のこと。自己肯定感が育つことで、困難や逆境を乗り越え、前向きにチャレンジし道を切り開く力がつきます。

ところが自己肯定感が低いと、自信を持てず自分を否定的に捉え、失敗した体験を強く意識します。自己肯定感が低くなる理由の一つに、子どもが周囲の空気を読みすぎてしまうことがあります。親の期待や周囲のルールなど空気を読みすぎ、自分の気持ちを抑え込み、我慢してしまう。すると自分の夢や希望や達成感を失うことなどにつながるのです。

幼少期に自己肯定感を十分に育てられていないと、思春期以降に、対人関係がうまく行かない、傷つきやすく立ち直れないなど、メンタルにも社会性にも困難さを抱えやすくなます。

――就学前の子どもは何才くらいから周囲の空気を読むようになるのでしょうか?

子どもは1才前くらいになると、自分に親しい人とそうでない人を区別し人見知りをするようになります。1歳半前後の子どもを対象とした研究でも、他者の評価を意識して自分の行動を抑えることができる、つまり空気を読み始めていると考えていいでしょう。

――では、親はどのように子どもの自己肯定感を高めてあげることができますか?

古荘 よく自己肯定感を高めるには「ほめる」ことと言われますが、何をほめるかが重要。親がほめるべきは、子どもが自分からやろうと決めてしている行動です。

たとえば、親に「帰宅したら手を洗いなさい」と言われて洗えたことをほめるより、親が何も言わなくても自分から手洗いをしたら「手を洗うことができたね」とほめてあげることです。
自分からやったことをほめてもらうと、逆によくないことをやった時にしかられることとのコントラストもでき、やっていいことと悪いことの区別がつくことにつながります。

困ること、危ないことをした時は…

――子どもが自分からやろうすることは、大人からしたら困ることもたくさんありますが…

古荘 たしかにそうですね。2〜3才の子どもは「自分でやりたい!」という主体性のかたまりです。2〜3才はいろんなことに興味関心を持ち自分でやろうとする段階で、それが危険か、いけないことかどうかがわかるのは、もう少し成長してからです。

この時期の子どもの行動は、大人にとって困ることや、危ないことにつながる場合もあります。ですから、親はできるだけ子どもをしからなくて済むように、環境を整えておく必要があります。あれもダメ、これもダメとしかってばかりでは、自分はやりたいこともできない上に、親にしかられてばかり、という気持ちだけが残ってしまいます。

――では、どうしても子どもに注意が必要な時はどのように伝えればいいですか?

古荘 どうしても危険な状態があれば、短く・少なくしかるようにしましょう。長々と理屈を説明したり、こまかく分けて何回も注意をしても子どもには伝わりません。罰を与えられたり、嫌な思いが長く続いたりするしかり方では、子どもを傷つけ、自己肯定感を下げてしまいます。いけないことだというメッセージが的確に伝わるように注意をしましょう。

――親も忙しいと、余裕を持って接してあげられず、つい感情的に怒ってしまい、あとから悔やむこともあります。そんな時、子どもにどのようにフォローをすればいいでしょうか?

古荘 3〜4才くらいから、現在と過去と未来の出来事を少しずつ時系列でわかるようになります。「これをしたらお父さんからしかられた」などと過去を振り返れると、「しかられること」と「ほめられること」の予想ができるようになってくるわけです。
親が感情的にしかってしまった時は、フォローすることもいいのですが、親がその行為にこだわりすぎることなく、子どもが楽しく次のステップに進めるようにしてみましょう。

もし親が忙しいなら、簡単な絵日記で記録して、時間がある時に子どもと一緒に見るのはおすすめです。親が困ることを伝えやすいし、子どもには過去を振り返ったり先を見通したりするヒントになります。親にとっても子育てを振り返って反省するのはいいことですね。字が書ける年齢になったら交換日記をするのもおすすめです。

子どもは活発すぎて当然。家ではたくさんほめてあげよう

――しかりすぎないよう気をつけてはいても、活発すぎる子には、ついダメ!ばかり言ってしまいがちです。活発な子どもにはどのように接すればいいのでしょうか。

古荘 3〜4才くらいの子どもは、発達段階として活発すぎて当然です。それなのに、都市部の子どもはとくに、家から一歩外に出た瞬間から禁止事項がたくさんあってかわいそうですね。
せめて家の中で過ごす時は、子どもがやることをたくさんほめてあげるといいでしょう。
子どもが食事の席に座ったら「ごはんの時にちゃんと椅子に座ったね」や「いただきますと言えたね」など、ささいなことでいいのです。子どもにとって、何にもやらせてくれない、いつも注意される、というイメージを持たせないことが大事です。

ほめることで子どもが喜ぶと親もうれしくなり、お互いポジティブな感情を持てるようになりますよね。ダメなところばかり目を向けないで、ささいなこともほめて小さな成功体験を重ね、達成感を与え続けてあげることが、親子の信頼関係を築き、子どもの自己肯定感をはぐくむことにつながります。

お話・監修/古荘純一先生 取材・文/早川奈緒子、ひよこクラブ編集部

お話・監修/古荘純一先生

親は子どものためにと、ついあれこれと注意をしてしまいがちですが、子どもを信じて、自分からやることをほめてあげることが自己肯定感をはぐくむことにつながります。自分でやりたがることや、活発すぎることは成長において当然のこと。危険のない範囲でおおらかに見守ってあげましょう。

(※)内閣府「平成26年度版 子ども・若者白書」https://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h26honpen/tokushu_02.html

空気を読みすぎる子どもたち

自分より空気を大事にし続けていると、つらさを内面に抱え込み心の病になることも。子どもの本音を図解しながら自己肯定感を育てるコツ、上手な見守り方やしかり方なども紹介。(講談社)

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