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母乳が一番じゃない。D-MERに悩む、授乳が辛いママに向けて伝えたいこと【助産師に聞く】

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アジアの母と赤ちゃんの生活部屋
※写真はイメージです
itakayuki/gettyimages

“D-MER”という症状を知っていますか? 母乳で授乳をすることに違和感を抱く症状のことです。D-MER(ディーマー・不快性射乳反射)は、原因がわかっていません。それゆえ、悩むママは少なくありません。D-MERの症状に悩んでいたというアヤカさん(仮名)に、話を聞きました。また、助産師の川崎麻希子さんに、授乳に悩むママへアドバイスをもらいました。

絶望の中、前向きになれたパパの言葉

妊娠中から、母乳での授乳に不快感があり「死にたい」とまで思うようになったというアヤカさん。産院の助産師に相談するも、原因ははっきりせず。自身で調べたところ、D-MERという症状があることを初めて知ったそうです。あらためて、医師に相談すると、「ミルクで育ててもいい」とのアドバイスがあり、少し肩の荷が下りたそう。しかしその後、「赤ちゃんにとって、母乳がいちばんいい」という世の中の風潮に苦しんだと言います。

「自分の親からも『母乳をたくさんあげなさい』と言われたり、はじめに相談した助産師さんにも『いつか慣れてくるはずだから』と言われ、私はずっと、母乳で育児をすることが当たり前だと考えていました。

だからこそ、『母乳をあげられない母親はダメな母親』と勝手に自分を追い込んでいたんだと思います。また、インターネットでも『ママはミルクで補って、力を抜きましょう』など、“ミルク=ラクをしている”というような書かれ方をされている気がしてしまい、ミルクだけで育てることになかなか決心がつきませんでした」

そんなとき、アヤカさんを救ってくれたのは、パパの言葉でした。「母乳、ミルクは関係なく、愛情を持って接しているんだから、世間がなんと言おうと自分たちの育児のやり方が正しいんだよ」と。パパのそんな前向きな言葉で、彩香さんその、少しずつですが、ミルクへ移行する決意ができたそうです。

【助産師・川崎さんから】育児の方法は選んでいいんです

アヤカさんはずっと暗いトンネルの中にいるような気持ちだったことでしょう。パパが理解してくれて心強かったことと思います。

育児にはさまざまな選択があります。おむつには、紙おむつや布おむつがあったり、おもちゃ選びにしても、手作りおもちゃ、知育おもちゃ、木のおもちゃ、プラスチックのおもちゃなど、本当にさまざま。

何を選びたいのか、実際にどれを選択するのか、どの方法がハッピーなのか、その家庭それぞれで選ぶ基準が違うのではないでしょうか?母乳とミルクに関しても同じことだと思います。

ママ・パパが、どの方法で育児をしたいか迷うのであれば、思いをよく聞いて判断材料となる情報を提供し、自分に合った方法を選びとれるように心理的なサポートをして、実現するための支援をするのが、私たち専門家の役目だと感じます。母乳についての情報は、今までの生活で聞いたことがないというママがほとんどだと思います。利点などを説明するのは専門職の役目ですが、強制するものではありません。

母乳での授乳がつらいママたちに伝えたいこと

アヤカさんは、授乳方法をミルクのみに変えてからも、悩んだ日があったと言います。

「あのまま母乳を続けていたら…と気分が落ち込み、涙が出そうになることも。けれど、元気に成長している息子を見ていたら、私と息子にはミルクがいちばん合っている、と今では思えるようになりました」(アヤカさん)

アヤカさんは、今、母乳での授乳に違和感を抱いているママたちに伝えたいことがあるといいます。

「母乳が合う人は母乳でいい、ミルクが合う人はミルクでいいし、混合だっていい。どの選択がいいというのは世間が決めるのではなく、育児をする本人です。授乳に限らず、 “母子にとっていちばん合っている選択“ができたらいいのではないかなと思います」(アヤカさん)

【助産師・川崎さんから】つらさを1人で抱えず、話してみよう

もしも母乳をあげている際に、違和感や不快感があるときには、1人で抱え込まずに、まずはほかのお母さんや助産師などの授乳支援者に話してみてください。誰かに相談することによって、症状が軽くなる可能性もあります。どのような状況でも、気軽に相談できる場所や人の存在は大切ですね。

つらさのあまりに母乳をやめたいと思っているのなら、それももちろん選択肢の一つです。しかし、わからないことがある、もっと知ってから判断したい、などと迷っているのなら、助産師や国際認定ラクテーション・コンサルタント(母乳育児支援にかかわる専門家のための非営利団体)に相談をしてみることをおすすめします。
あなたの「最適」がみつかるように、一緒に考えてくれるはずです。

取材・文/ひよこクラブ編集部

お話・監修/川崎麻希子さん

さまざまな意見があり、だからこそ思い悩む育児。とくに母乳育児についての悩みも深いようです。正解がないからこそ、家族にとってベストな育児を見つけて、毎日がもっとハッピーに、ラクに過ごしましょう。

川崎さんは、国際認定ラクテーション・コンサルタントの1人。授乳に関する一定水準以上の技術・知識・心構えを持つヘルスケア提供者です。ラクテーション・コンサルタントは、日本中にいます。授乳で困ったことがあったら、下記のHPから専門家を探して相談してみましょう。
NPO法人日本ラクテーション・コンサルタント協会HP

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