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離乳食にオートミールがおすすめ!赤ちゃんに食べさせる時の注意点と調理法【管理栄養士】

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ヘルシーな朝食のオーガニックなオート麦の粉椀
※写真はイメージです。
AnnaPustynnikova/gettyimages

海外では、大人の朝食や赤ちゃんの離乳食として一般的に食べられているオートミール。最近は、日本でも健康志向の大人を中心に広まりつつあり、離乳食に取り入れる人も増えているのだとか。離乳中期(7~8カ月ごろ)から食べさせられます。精白米と比べると、タンパク質は2倍強、鉄は5倍弱、カルシウムは9倍強多く含まれるなど、栄養価の高さも特長的なので、正しく食べさせたいものです。

そこで、離乳食にオートミールを離乳食に取り入れるときの注意点や、基本的な調理のしかたなどを、管理栄養士の中村美穂先生に教えてもらいました。

離乳食にオートミールを取り入れるときの注意点は?

鉄やカルシウムなどの栄養が豊富なオートミールですが、離乳食として赤ちゃんに食べさせるときの注意点があるのだとか。詳しく教えてもらいました。

【注意点1】食物繊維が多いので、適量を。下痢気味のときは控えて

オートミールは穀類なので、少量から食べさせて、とくに不調が表れなければ、精白米のおかゆのように毎日食べさせても大丈夫とのこと。ただし、以下の点は注意が必要だそうです。

「消化しやすい精白米に比べると、オートミールには食物繊維が多く含まれています。与えすぎて消化不良にならないように注意が必要です。また、かたい状態のまま食べさせると、のどや消化管に張り付く可能性が。誤嚥(ごえん)を防ぎ、消化器官に負担をかけないように、水分をしっかり含ませて食べさせる必要があります。

消化力は個人差が大きいので、お子さんに合っているかどうかを観察しながら食べさせます。ほかの主食と同様に、少しずつ量を増やしながら、適量を食べさせるようにしましょう。また、風邪などで下痢をしやすいときは、消化に負担がかかるので、控えたほうがいいでしょう」(中村先生)

【注意点2】初めて食べさせるときは、食物アレルギーに気をつけて少量から

離乳食では気になる食物アレルギーについても、注意が必要だと先生は言います。

「オートミールは小麦に比べると食物アレルギーが出る可能性は低いですが、ほかの食品と同じく、初めて食べさせる際は少量から与えて様子を見ることが大切です」(中村先生)

【注意点3】赤ちゃんによっては、味や粒感が苦手なことも

オートミールというと、大人でも人によって香りや味を苦手に感じる人がいます。赤ちゃんの場合はどうなのでしょうか。

「大人と同様、赤ちゃんにも好き嫌いがあります。味が苦手だったり、オートミールの粒感が苦手で食べ進まないケースも。いくら栄養が豊富だから食べさせたいと大人が思っても、苦手で食べてくれないこともあるでしょう。

その場合は、バナナやかぼちゃなど甘みのある食材をたす、かたさを変えるなど試してみて。嫌がるなら無理して食べさせることはありませんが、少し間をおいて再び試してみると食べるようになることもあります」(中村先生)

オートミールの基本的な調理方法は?

それでは、実際にオートミールを離乳食に取り入れるときはどのように調理するのでしょうか?

「水やミルクなどの水分を加えて加熱するのが基本です。いちばん簡単な調理方法は、電子レンジを使ったものでしょう。

初めて食べさせるときなど、よりやわらかくしたいときは、鍋で煮るとより食べやすくできます。食べ慣れてきたら、熱湯をかけてふやかすだけでも食べられますし、牛乳や粉ミルク、豆乳などを加えても。すりおろしたにんじんやりんご、つぶしたバナナなどを加えると、甘みも加わり、食べやすくなりますよ。
(※りんごは、果実のかけらが残っていないことを確認しましょう)

おかゆと同様に、まとめて作って冷凍保存すると便利で、ひき肉を混ぜて肉だんごにしたり、お好み焼きに入れたり、かぼちゃやさつまいもマッシュに混ぜてもおいしいです」(中村先生)

また、こんな活用テクも教えてもらいました。

「オートミールは粒のまま使えますが、フードプロセッサーなどで粉状にすると、調理後にすりつぶすより簡単になめらかになります。小麦粉にオートミールの粉を加えて、お好み焼き、パンケーキ、クッキーなどおいしくできます。料理のとろみづけにも使えるのでホワイトソース、シチューやカレーなどにも便利です。1週間分くらいをまとめて粉状にして、密閉容器にストックしておくと使いやすいですね」(中村先生)

【基本のかんたんレシピ】オートミールレンジがゆ

熱湯をかける、鍋で煮るなどいろいろな調理方法がありますが、とくに簡単なのが電子レンジを使った調理方法です。

材料(精白米のおかゆ約50gと同等の一回量)

・オートミール…大さじ1(約10g)
・水…大さじ4

作り方 STEP1

深めの耐熱ボウルにオートミールを入れ、水を加えます。

作り方 STEP2

ラップをかけずに、600Wの電子レンジで1分ほど加熱します。

※ラップをかけると吹きこぼれやすいので、かけないようにしましょう。

作り方 STEP3

レンジから出して混ぜ、ふたをしてそのまま10分ほど蒸らします。蒸らし終わったら、完成です。よりなめらかにしたいときは、すり鉢などですりつぶしてください。


※上記の分量で作ってみて、もっとやわらかくしたいときは水分を増やすなど調整してください。

※電子レンジ調理だと、ふきこぼれる可能性があります。深めの耐熱ボウルを使ってください。また、まとめて作る際は2~3回分までにしてください。それ以上の分量を作るときは、鍋での調理をおすすめします。

離乳食用のオートミールを選ぶポイントは?

スーパーに行くと、さまざまな種類のオートミールが並んでいます。離乳食に向いているオートミールはどのように選んだらいいのでしょうか。

「オートミールは、商品によって加工方法に違いがあり、形状がやや違います。消化のよさや調理しやすさを考慮すると、ロールドオーツといわれる粒が大きいものよりも、クイックオーツといわれる小さ目で厚みが薄く、色も薄めのものが離乳食にはおすすめ。
  
また、赤ちゃんの体への影響を考えると、できれば農薬等を使用していない有機(オーガニック)認証表示があるものを選びたいところ。良質なものは、少し高めでも甘みがありおいしいので、結果的に赤ちゃんがよく食べてくれると思います。

まずはベビー用に販売されているもの、こまかくカットされているものから始めると、早くやわらかくなるので安心かと思います。たとえば、国内メーカーの日食が離乳食用に発売している「オーガニックオートミールのおかゆ」という商品は、粒が小さくて使いやすいのでおすすめです。

ほかにも、原材料がオーツ麦のみで、“牛乳にかけてそのまま食べられる”などと表示があるものはやわらかくなりやすいので、それでもよいでしょう」(中村先生)


監修/中村美穂先生 取材・文/ひよこクラブ編集部

食物繊維が多い点は食べさせるときに注意が必要ですが、白米のおかゆと比べると簡単かつ短時間で調理ができるのは大きなメリット。ハンバーグやお焼きのつなぎなど、使い勝手もよさそうです。電子レンジで作る基本のレシピを参考に、ぜひオートミールにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

中村美穂先生(なかむら みほ)

●オートミールの食べ始めの時期を「ひよこクラブ」の変更に合わせて修正しました(2022年10月14日)

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