1・2歳のイヤイヤは成長の証! イヤイヤ期に隠れた「成長の芽」を伸ばすには?

2歳になると、できることも増え、「自我」が芽生えてきます。それは子どもにとって大きな成長です。しかし、ママやパパにとっては子育てが一筋縄ではいかなくなる時期でもあります。
「イヤだ!」という気持ちがありながらも、それをうまく伝えられず、もどかしく感じている子ども。そんな子どもとどう接したらいいのか。1、2歳の「イヤイヤ期」とどのようにつきあっていくのがいいのでしょうか。
どうして「イヤイヤ」するの?
実は、イヤイヤは親子の「信頼関係」がある証拠。
子どもは知らない人にイヤイヤしません。甘えることができる、「イヤイヤ」を受け取めてくれるおうちの人にしか「イヤイヤ」はしないのです。大好きなママやパパだからこそできることです。
だからといって、今、まさに「イヤイヤ期」を迎えている子どもを持つママやパパは、忙しい時には余裕を持てないこともあり、イライラして感情的に叱ってしまうことも。
叱ってしまったことで、ママやパパが自分を責めすぎないことが大切です。こんな日もある、と吹っ切って、その分、子どもをたくさん抱きしめてあげてください。
イヤイヤの裏に隠れている3つの成長の芽
「イヤイヤ」と言っても、種類はさまざま。よく観察してみると、「イヤイヤ」には大きく分けて3つの成長の芽が隠れていることがあります。
1. 社会性の芽
自分が中心でなければイヤ! という場合は「社会性の芽」が芽生えています。
2歳になると、「自分」と「他人」を意識するように。「他人と違う!」がイヤだと感じるのです。
今は人とやりとりをする機会が減っています。コミュニケーションに不安を感じることも多いでしょうが、一緒に遊ぶ楽しさや、他人との関わり方を少しずつ教えてあげましょう。
2. 自立の芽
絶対に自分でやりたいんだ! とイヤイヤする場合は、「自立の芽」が芽生えています。
着替えや食事などの「イヤ!」は「こうしたい!」という意欲の表れです。今まで、全部やってもらっていたことを、少しずつ自分でやりたい、という気持ちが芽生え始めています。
3. 考える力の芽
思い通りにできなくてイヤイヤする子どもも多いでしょう。これは自分なりに考える力が伸び始めている証拠です。イメージしたことがうまくできるように、子どもの成長に合わせて「考える力の芽」を伸ばしてあげることが大事です。
成長の芽を伸ばすにはどうしたらいい?
イヤイヤの中に隠された「成長の芽」に気づいたら、その芽を伸ばす接し方をしてあげましょう。
イヤイヤが起こる理由がわかれば、自然と受け止め方もわかってきます。でも、ママやパパがどんなにがんばっても言うことを聞いてくれないときも……。そんなときでも、例えばパペットやぬいぐるみを使って遊ぶことを通じて、社会性の芽を育むことにつながることもあります。
「イヤイヤ」は自己主張のひとつ。「自分でやりたい!」という意欲を刺激して、子どもが「自分はやりたいことをやっているんだ」と思えることが大切です。1歳~2歳がやってみたくなる「遊び」や、口ずさみたくなる歌やフレーズで意欲を引き出してあげましょう。
子どもの「イヤイヤ」に疲れてしまうときもあるでしょう。ママやパパも肩の力を抜いて、成長を促しているときなんだ、と割り切って接してあげることも大事かもしれません。
取材・文/ふくだりょうこ
取材協力/こどもちゃれんじ