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アメリカではマスク着用義務が解除。息子に起こった変化とは?ニューヨーク在住の2児のママ愛波さんに聞く

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たまひよONLINEで赤ちゃんの睡眠についての連載を持ち、ニューヨーク郊外で10才と7才の男の子を育てるママ、愛波文さん。米国IPHI(※)公認資格(国際認定資格)を日本人で初めて取得した愛波さんは、現在国際認定IPHI乳幼児睡眠コンサルタント資格取得コースの講師を務め、その受講者は350名にもなったそうです。2022 年6月末から来日していた愛波さんに、アメリカでのコロナ禍の子どもたちの様子について話を聞きました。

赤ちゃんの睡眠に関する正しい知識を広めたい

――今回の来日では、大阪、福岡、東京で講演やイベントを開かれたそうですね。反響はどうでしたか。

愛波さん(以下敬称略) 私は乳幼児睡眠コンサルタントの講師などのほかにも、赤ちゃんの寝かしつけや睡眠で悩む人に向けて、子育てコミュニティーでアドバイスを行っています。その参加者やインスタのフォロワーさんが各地のイベントで会いに来てくれました。「悩んでいたけど救われました」と泣きながら感謝してくれる人もいて、この仕事をしていて本当に幸せだな、と感じています。

――今、日本の子育てを取り巻くことで気になっていることはどんなことですか?

愛波 日本では赤ちゃんの睡眠に関する科学的な知識がまだまだ知られていないと感じています。母子健康手帳には、母乳・栄養・体重・成長のことが記されていますが、多くの人が悩む睡眠についてはほとんど何も情報がありません。
妊娠に伴うママの睡眠の変化についてや、赤ちゃんの月齢別の推奨睡眠時間、安全な睡眠環境を整えることの大切さなどの必要な情報を掲載してほしいと、厚生労働省にも働きかけているところです。また、母子健康手帳は10年ごとに見直しをされているそうですが、医学や科学の進歩に合わせた新しい情報のアップデートが必要だと考えています。

もちろん、日本での保育料が安いことや医療の充実、公共機関の充実など素晴らしいと思うところもたくさんあります。

アメリカでの子どものワクチン接種と生活の様子は?

――日本でも2022年1月に5歳以上11歳未満の小児用新型コロナワクチンが薬事承認され接種が始まりました。接種券が配布されたころは受けるかどうかを迷うママやパパもいたようです。先生と家族はワクチン接種はしましたか?

愛波 息子たちは10才と7才です。小児用ワクチンを2回ずつ接種しました。今回の来日から8月にアメリカに帰国したら3回目を打つ予定です。私と夫は3回打っています。

アメリカでは2021年の11月〜12月ころに小児用ワクチンの無料接種が開始されたので、私の周囲の子どもたちは受けていた子が多かったように思います。受けない子ももちろんいて、それは各家庭の判断です。ただ、そのころは「ワクチンパス」という接種証明がないとレストランなどに入れないという制限がある時期があって、そのために接種をしている人もいたようでした。

――来日して、アメリカと日本で新型コロナに対する考え方の違いを感じるところはありますか?

愛波 日本のほうが、コロナ禍で外出して感染するリスクの恐怖や、子どもへの感染を心配する気持ちが強いな、と感じます。あとは人にうつしちゃいけない、という気持ちが強い気がします。

一方で、私のインスタのフォロワーさんたちのコメントを見ると、子どもたちの熱中症リスクなどを心配して子どもはマスクを取るべき、と考える人も少なくないと感じます。私も、保育園や幼稚園、小学校の子どもたちがマスクをつけたままの生活では、今後の発達はどうなってしまうのかと心配です。

最近のニューヨーク近郊では大人も子どももほとんどマスクなしで生活していますし、ママやパパたちが、子どものコロナのことで困っていることはとくにない気がします。それに、私の周囲は感染を経験した人はものすごく多いです。

――愛波さんと家族はどうでしたか?

愛波 夫と長男が感染しました。長男は嘔吐し、それが私のおなかのあたりにかかったので、私も感染しただろうと思っていたら、私はPCRも陰性で、抗体検査をしてもかかっていませんでした。わが家は一軒家なので、夫と長男を完全隔離して、食事はドアの前に置いて、自分で取って食べてもらい、消毒と換気にかなり気をつけて過ごし、私と二男は感染せずにすみました。消毒と換気以外にも、睡眠と食事をしっかりとって免疫力を高めておくことは、この2年間、気をつけています。

コロナ禍、現在のニューヨーク郊外の子どもたち

――現在、息子さんたちは小学校ではどのように過ごしていますか?

愛波 現在は小学校にはマスクなしで行っています。アメリカでは、2022年3月ごろからマスク着用義務が解除され始めました。
その時期に学校側が一生懸命頑張っていたのが、「お互いをリスペクトしよう」ということでした。マスクをしてもいいし、しなくてもいいけれど、その選択をしたお互いをリスペクトしましょう、という方針です。「Respect」と書かれたマスクのポスター(上画像)が学校の至る所に貼られていて、親にも家庭でも子どもに話してほしい、という連絡が来ました。

私も子どもたちに「今日からはずしてもいいし、自分がはずしたくなければはずさなくてもいいよ」と言って学校に行かせました。長男はマスクをはずして帰宅しました。「マスクをはずしてみんなの顔が見えた!すごい楽しかった!」と喜んでいました。一方、マスクをつけたまま帰宅した次男。どうしたの、と聞くと「マスクなしで学校に行ったことがないから外せなかった」と。小学校入学の時からコロナ禍だったので、マスクをつけていることが普通だったんですよね。その後、「苦しかったらはずしてもいいよ」と伝え、徐々にはずしていった感じです。

――コロナ禍での学校の授業の様子はどうでしたか?

愛波 コロナ禍で子どもたちの学校でとくに大切だとされたのが、ソーシャル・エモーショナル・ラーニング(SEL・社会性と情動の学習)です。子どもたちは学校で、マスクで口元が見えなくなったり、通常通りの授業ができずにクラスを半分ずつに分けられたり、学校に2時間しか行かれない、といった環境の変化を余儀なくされました。SELの特徴である、自分が持つ感情を理解やコントロールしたり、他者の感情を理解して関係を良好に築くためのプログラムを取り入れることで、環境の変化にストレスを抱える子どもたちに対応しようと、先生たちがすごく努力していました。

先生たちはオンラインでSELの講義を受けて、どうやって教室に取り入れるかを勉強しながら、親にも家庭内でこんなことに気をつけてほしいという連絡をくれました。子どもたちの感情や葛藤(かっとう)をどう引き出し、対処していくかを考えてくれたことは、親として非常にありがたかったです。

――現在、小学校の感染対策はどのようにしていますか?

愛波 感染リスクに対する考え方は各家庭に任せる、と保護者にも徹底しています。子どもたちは、自分用のアルコール消毒液を必ず学校へ持っていきます。また、ランチの時間にはビーチタオルを持たせてください、と言われていて、天気がいい日はみんなで外でランチを食べています。

――日本の保育園や小学校では「黙食」で、子どもたちは向かい合わないように食事をしていることが多いようです。

愛波 先日、子どもたちのランチの時間にちょうど学校の近くを通ったことがあって見かけたんですが、屋外だからか、子どもたちはみんな少し距離をあけておしゃべりしながら食べていました。

――日本では子どもたちの修学旅行なども縮小したり、行動を変えたりしています。

愛波 6月末に、わが家の子どもたち2人は2週間のキャンプに行ってきましたが、日程変更などはなく例年通りに行われました。ただ、行く前と帰ってきてからはPCR検査を受けました。
日本では、協調性を大事にする文化がありますが、コロナ禍での子どもたちへの制限は、多感な時期の発達に影響を及ぼすのではと心配です。正しい科学的エビデンスに基づいて、国がもっとリーダーシップをとってくれることを期待しています。

お話・監修・写真提供/愛波文さん 

取材・文/早川奈緒子、ひよこクラブ編集部

「今回の来日で楽しかったことは?」と聞くと、「家族で大阪に行って天神祭を見たことです。私も子どもたちも日本文化の素晴らしさに感動しました。こんなに伝統的で素晴らしい文化的なお祭りが、また再開できるようになって本当によかったと感じます。そして公共のトイレなどもとってもきれいで清潔なのも日本のいいところだと思います」と話してくれました。

●記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

(※)International Parenting & Health Institute

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