2歳・3歳で大きく伸びる4つの力。「教える」ことよりも「教えない」知育が大切な理由って?
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2歳・3歳は、「自分でやりたい!」「もっと知りたい!」という意欲が芽生える時期です。こうした意欲を大切に育てていくためには、おうちの方が先回りせずに、子ども自身が伸びていこうとするプロセスを見守ることが重要です。2歳・3歳で大きく伸びる4つの力を最大限引き出すために、一歩引いたサポートを心がけてみませんか。
2歳を過ぎたら「教える」よりも「見守る」サポートを
2歳・3歳になると、自分が興味を持っていることに対しては、時間を忘れて夢中になって、取り組む様子が見られるようになります。
子どもが好きな遊びをしているときに話しかけてみても、思うような反応が返ってこなかった、という経験をしたことがあるママやパパも多いのではないでしょうか。
子どもが好きなことに夢中になっているときは、状況が許すのであれば、気が済むまでやらせてあげることが大切です。ママやパパが途中で口出しをしてしまうと、良かれと思って伝えたことでも、子ども自身の考えるプロセスの妨げとなってしまうことがあります。
2歳を過ぎたら、おうちの方が全てを教えようとするのではなく、子どもみずからが学んだり、習得したりするプロセスを見守るように意識を切り替えていきましょう。
2歳・3歳で大きく伸びる4つの力とは?
2歳・3歳の時期に大きく伸びる力としては、次の4つが挙げられます。
子どもに関わるときは、「今はこの力を伸ばそうとしているところなのかな?」という視点で見守るようにすると、日常生活の中にある「わが子の成長シーン」を見逃さずにすみます。
1.自分で考える力
2歳・3歳は脳の発達が目覚ましく、何でも吸収していく時期です。
子どもだけで取り組めるおもちゃや知育教材などを使ってひとり遊びができるようになると、おうちの方に聞かずに自分なりに工夫をしたり、「これは、どういうことかな?」「どうすれば、うまくできるかな?」と、自分で答えを探したりする場面が増えていきます。
おうちの方からのアドバイスは最小限にして、こうした体験をくり返すことで、自分で考える力が身につきます。
2.よく聞く力
2歳・3歳は、語彙がますます豊かになっていく時期です。
意味が理解できる言葉が増えることで、「聞く」ことを通じて、新しい発見をする機会も増えていきます。
大人同士の会話をよく聞き、それをまねすることで、ごっこ遊びの中で相手や場面に合わせた言い方や対応もできるようになります。
音声が流れるおもちゃや知育教材も、ただ「音を楽しむ」だけに留まらず、「音声の意味を理解する」ことができるようになるので、音声の種類にバリエーションのあるものを選んであげるとよいでしょう。
3.自分ひとりで取り組む力
2歳・3歳の子どもたちは「自分でやりたい」という意欲にあふれていて、「楽しそう」「おもしろそう」と感じたものには自分から積極的に取り組もうとします。
大切なのは、ママやパパがつきっきりになるのではなく、子どもがひとりで集中して遊べる環境をつくってあげること。自分ひとりで夢中になって取り組む体験を通じて、子どもは「自分でできた!」という達成感を味わい、それが次の挑戦への意欲につながっていきます。
4.ひらがなや数字への興味
日常生活や遊びの中での実体験を通じて、ひらがなや数字への興味が芽生え始めるのも2歳・3歳の特徴です。
おうちの方は、「お勉強」として教えるのではなく、ひらがなや数字に楽しくふれられる絵本やおもちゃ、映像などを遊びの中にさりげなく取り入れるなどして、子どもが興味を持つきっかけを作ることを意識してみましょう。
「楽しそう!」という子ども自身の興味を出発点とすることが、それ以降の学びをより豊かなものにしていきます。
これらの4つの力を伸ばすためには、おうちの方が「教えすぎない」ことが大切です。
おうちの方があえて手助けをしないことで、子ども自らが考え、試行錯誤する余地が生まれ、その体験が成長へとつながっていきます。
子ども自らがすくすく伸びていく力を秘めている2歳・3歳の今だからこそ、時には一歩離れたところから見守ってあげられるといいですね。
取材・文/安永美穂 取材協力/こどもちゃれんじ
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