SNS総フォロワー数100万人!イラストレシピが人気の「まいのおやつさん」。息子の食べられるものを増やそうと奮闘する日々
あたたかいタッチのイラストレシピがSNSで人気のまいのおやつさん。まいのおやつさんには、2歳の子どもがいますが、離乳食や食事作りに悩んだことが多々あると言います。そんなまいのおやつさんに、子育てについて聞きました。2回シリーズの1回目です。
5カ月から離乳食スタート。「なかなか食べないけれど、作らなくては!」とあせった時期も
まいのおやつさんが、わが子の離乳食をスタートしたのは5カ月になったころ。しかしスタートしてもなかなか食べてくれなくて悩んだと言います。
――離乳食を始めたころのことを教えてください。
まいのおやつさん(以下敬称略) 息子の離乳食は、5カ月から始めました。最初は10倍がゆからスタートしたのですが、初日は食べてくれて喜んだものの、2日目以降はべ~っと出してなかなか食べてくれませんでした。つぶし方がたりないのかな?など悩みつつ、日々おかゆを作っていました。
初めて食べた野菜は、にんじんのペーストでした。これはにこやかに食べてくれたので本当にうれしかったです! かぼちゃのペーストもおいしかったようで口に入れて飲み込んだら、にこっと笑ってくれました。
1歳ごろまでは、専用アプリで息子に食べさせたメニューや、食べたときの様子をひと言メモで「よく食べた」「食べたらにこっとした」「口を開けてくれない」などと記録していました。
――まいのおやつさんがSNSで発信されている料理は、どれもとってもおいしそうです。離乳食もすべて手作りでしたか?
まいのおやつ 手作りとベビーフードを併用していました。
最初は手作りにこだわっていたのですが、作っても作っても次の離乳食の時間がやってきて。「食べてくれないかもしれないけど、冷凍ストックは作っておかないと!」とあせって、空回りしてしまう時期がありました。友だちに相談すると「無理しすぎず、休めるところは休もう!」と、月齢に合ったおすすめのベビーフードの写真をLINEで送ってくれました。それが私にとってすごく救いになりました!
ベビーフードをストックしておくと、安心感から少し気持ちにゆとりが持てるようになりました。
どうしたら食べてくれるか悩む日々
幼児食になったころ、まいのおやつさんが悩んだのは偏食と食べむらだったそう。
――幼児食になってからのことを教えてください。
まいのおやつ 息子は食べむらが多く、それが悩みでした。1歳を過ぎたころは野菜、肉、魚もあまり好んで食べなかったので、どの調理方法だったら食べるか試行錯誤の連続でした。
同じ歳ごろの子どもがいる友だちと話していても「うちの子、やっぱり食べないほうなんだ」と、本当に悩んだ時期もあります。
「どこか具合でも悪いのかな?」と思って、かかりつけの小児科に相談したこともあります。でも先生からは「食べる量には個人差があるから。心配しないで大丈夫よ」と言われて安心しました。
――2歳になった現在はどうですか?
まいのおやつ 好き嫌いは減ってきましたが、イヤイヤ期に入って「ハンバーグが食べたい!」と言うので、作ってみると「やっぱりいらない!」と言われることもあります。食の悩みってつきないですね。
おにぎりの具材にしたら、苦手だったピーマンや魚も食べられた!
まいのおやつさんは、どうにかしてわが子の食べられるものを増やそうと試行錯誤します。そこで行き着いたのが、おにぎりだったとか。
――子どもの食が進むように、メニューを工夫したりはしましたか?
まいのおやつ いろいろと工夫はしたのですが、うまくいかないことも多かったです。でも白米は好きなので、もしかしたら苦手な食材もおにぎりの具材にしたら食べるかもしれない!と思ったんです。
まいのおやつさんが作った、おにぎりメニュー表
――おにぎりにしたらどうでしたか?
まいのおやつ よく食べるのでびっくりしました。「これはチャンスだ!」と思って、ある日、イラストでおにぎりのメニュー表を作って、息子に見せたら大喜び! さらにおにぎりが好きになってくれました。
「これ食べたい!」「これどんな味?」と、どんどん興味を示してくれるようになりました。私も、お店屋さんごっこをしているようで童心に帰ってワクワクしました。
それがヒントになって、絵本『まほうのわくわくおにぎり』が生まれました。息子が食べてくれるおにぎりは、本当に魔法のようでした。そして絵本の出版は、私が子どものころからの夢でした。
絵本にも登場する「ピーマンとツナのなかよしおにぎり」
――絵本では、ピーマンが「ぼくは にがいから いつも たべて もらえないんだ」と泣いているシーンが印象的でした。
まいのおやつ 息子はピーマンが苦手でしたが、おにぎりにしたら食べてくれたので、あのページが生まれました。「ピーマンとツナのなかよしおにぎり」という名前で、絵本の中でも紹介しています。
ママ・パパからも「うちの子もおにぎりにしたら、苦手だったピーマンを食べてくれるようになりました」というメッセージがよく届くので、本当にうれしいです。
苦手なものを食べられるようになったことが息子の自信に!
子どもの好き嫌いが減ったきっかけは、おにぎりだけでなく保育園の入園も大きかったようです。
――今は、好き嫌いはだいぶ減りましたか。
まいのおやつ だいぶ減りました。おにぎりの効果もあったし、保育園に入園して、みんなと一緒に給食を食べるようになって、好き嫌いがぐんと減りました。うちでは絶対に食べなかった、酢のものやさまざまな野菜も食べられるようになったので驚いています。いつも温かく見守ってくださる保育士さんとまわりのお友だちのおかげだなと感謝の気持ちでいっぱいです。お友だちが食べていると「自分も!」と自然に思えるのかもしれません。
――保育園に入園して、ほかに変わったことはありますか。
まいのおやつ 私自身の変化としては、息子の送迎時に保育士さんと話したりすることで、「家族だけでなく、複数の大人で見守っていけるってこんなに心強いんだ」とひしひしと感じました。
また息子も保育園に迎えに行くと「今日は、トマト食べたよ!」「麻婆豆腐全部食べたよ!」と、毎日にこにこしながら給食の報告をしてくれるのがうれしいです。「苦手なものが食べられようになった!」ということが、息子の自信にもつながっているようです。
お話・写真提供/まいのおやつさん 取材・文/麻生珠恵、たまひよONLINE編集部
まいのおやつさんの暮らしは「ちょっとの工夫で毎日楽しく」がモットー。「ちょっとの工夫で楽しく食べられるように」と心がけているそうです。インタビューの2回目は、まいのおやつさんがとくにおすすめするレシピの紹介や、レシピノートを公開します。
まいのおやつさん
PROFILE
2歳の男の子のママ。あたたかいタッチのイラストレシピがSNSで人気。書著に『おいしい楽しい! しあわせ4コマレシピ』(ワニブックス)ほか。
●記事の内容は2023年9月の情報であり、現在と異なる場合があります。
『まほうのわくわくおにぎり』
親子で楽しめる、まほうのおにぎり屋さんの絵本。お店にはカラフルでおいしそうなおにぎりが並びます。今日は、どんなお客さんが来るかな? 絵本に出てくるおにぎりのレシピつき。まいのおやつ著/1430円(KADOKAWA)