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3歳からの「考えて・やってみる」!自然体験ワークショップ

更新

お子さん向けの【自然体験】イベントは色々ありますが、THE NORTH FACEの「KIDS NATURE SCHOOL」では近ごろ、3歳から6歳くらいまでの未就学児向けの親子ワークショップがじわじわと人気を集めています。

中には、「えっ、3歳でそこまで?」と思う企画や、子どもの興味をひくであろう楽しい企画がいっぱい! 今回はそんな、「ちょっとすごいね&おもしろそう」なワークショップの中身をご紹介しちゃいます!

「やりかた」を考えてみよう

3歳というと、「なんとなく」意思疎通はできるようになってきたものの、まだまだうまく言葉にできなかったり、イヤイヤをして先に進まなかったりする「気持ちの波」も大きい頃。

はたしてそんな3歳児が親御さんと一緒に参加できるワークショップって、どんなものなのでしょうか…?「自然体験」の重要性についてお聞きした前回の記事に引き続き、KIDS NATURE SCHOOLの長谷部さん、田中さんに詳しく教えてもらいました。(以下、敬称略)

「自分で判断」は小学生から

長谷部:
「自分の責任でフィールド(自然)に入っていくんだよ」というのがKIDS NATURE SCHOOLの大きなコンセプトですが、「自分の判断基準」はさすがに小学生以上にならないと難しいです。

未就学児はこれから判断基準が育っていくタイミングなので、「やりたいと思った通りにやって、いっぱい失敗しよう」というコンセプト。ゴールだけあらかじめ決めておいて、「どんなやり方でもいいから、ゴールするための方法を考えてみよう」というワークショップをしています。

最近のイベントだと、3歳児以上向けで、「クッキーショットを作ろう」というのと、「アジフライサンドを作ろう」というのをやりました。

食べて楽しい「クッキーショット」作り

長谷部:
クッキーショットというのは、クッキーの生地で作る、ショットグラスのような形のコップです。たき火で焼いて、中をチョコレートでコーティングした上で、ミルクを注いで飲むわけです。もちろんクッキーですから、コップの部分もおいしく食べられます。

編集部:
NY生まれのスイーツってことで話題になったオシャレなお菓子ですよね。これは楽しそう!

長谷部:
そうなんですよ。でも、このワークショップの本当の目的は、「これを作って飲む」ではなくて、「火遊びをする」ということです…!だから、親御さんには手出し無しで見守りに徹していただいて、子どもたちが1から火をつけるんですよ。

やりかたを考え、工夫する体験

長谷部:
子どもたちが木を組んで、マッチで火をつけてみるんですが、なかなか火がつかない。そのときに、「じゃあどうしたらいいんだろう?」と考えてもらいます。子どもたちが自分なりに木の組み方を変えてみたり、いろいろ工夫しながらやってみる、というのがこのワークのポイントですね。

苦労してやってみた結果、火がついて、クッキーが焼けて、おいしくて甘いおやつが食べられた。この一連の流れがあることで、この経験がよりくっきりと子どもの心・記憶に落とし込まれていくと考えています。

「やりながら上達」していく子どもたち

長谷部:
アジフライサンド作りも同様で、お子さんご自身で鯵を3枚におろすところから始めて、最後はアジフライにしてパンにはさんで食べる、というワークショップです。

新鮮なアジ 2尾を一心にさばく

編集部:
これも3歳からですか!驚きですね。

長谷部:
がんばって自分でおろしていましたよ。小さすぎるお子さんには(写真のように)必要最低限の手助けをしていただいていますが、保護者のかたも正直、ヒヤヒヤしながらだったと思います。もちろん、刃物を使う以上、ちょっと手を切ってしまったり…は起きるので、事前に保険に入っていただき、承認をいただいた上で、すぐそばで見守りながらすすめています。

子ども1人に対して、必ずアジを2尾お渡しするのですが、1尾目はほぼ、食べられる「身」が残らないです(笑)。1尾目をさばくまでに、30分もかかる子もいますよ。

でも、「刃先にアジの中骨が当たっている感触」を自分で体験しているので、2尾目はかなりうまくいきます。刃の入れ具合、力の入れ具合が、自分でわかってくるからですね。

よい経験をしてもらうためのこだわり

長谷部:
一見しただけではわからないのですが、「築地直送のアジを使っている」というのが、実はこのワークショップのこだわりの1つでもあります。

やっぱり、鮮度が良いと刃の入り方が全然違います。それに、頭を落としたときの感触とか、内臓のフレッシュ感も段違いですね。魚の見た目から手触り、においまで、子どもたちにはしっかり感じてもらいたい。意外と細かいところまで、KIDS NATURE SCHOOLではこだわりながらやっています。

相互作用が生まれる場

田中
参加した子どもたちは、魚をさばくところから、実際にアジフライサンドとして食べるところまで全部を経験しています。これが、次に…たとえば家族でキャンプに行こうっていうときに、「これなら、やったことがあるからできるかも」という、小さな自信、チャレンジにつながっていくと思います。

また、参加している大人、親御さんたちも、ワークショップへの参加を通じて、「自分でもできるな」って感じていただけたらうれしいですね。

僕たち自身も、イベントを通じて、未就学児のお子さんに関する保護者のかたの具体的なお悩み、課題感を受け取っています。それがまた次の、新たなワークショップなどにつながっています。

プロのワークショップをうまく使おう

編集部:
初めて親になったパパママは、子どもに「自然体験をさせよう」と思っても、自分たちでやろうとすると結構準備が大変でうまくいかない…というお悩みもあるんじゃないかと思うのですが。

長谷部:
そうですね。そういうときは僕たちKIDS NATURE SCHOOLのような、いわゆるプロ発信のワークショップをうまく使っていただくといいと思います。

自然体験って、「ハイレベルなものをやらせるから子どもにとって良い体験」なんじゃなくて、子どもにとって「ちょっと挑戦すれば、できるかも」の範囲を、体験を通じて拡げていくことが大事なんです。

だから、子どもを無理やり富士山に登らせるよりも、先日の玄岳トレッキングのほうが、僕としてはオススメですよ(笑)。

親、子、自然の関わり方を意識

長谷部:
KIDS NATURE SCHOOLでは、「自然とお子さんの関わり」だけではなく、実は「親と子どもがちゃんとつながる」「人と自然がつながる」といったテーマも考えています。だから、保護者のかたへのお願いごともけっこう細かいんですよ。

たとえば、「トレッキングの荷物はお子さん自身で詰めさせてください」とか、「服は汚れます。汚れや、お子さんが持ち帰ってきたものを見ながら、お子さんと会話してください」とか。

余ったお弁当1つとっても、「なんで残したの(問い詰め)」じゃなくて、「あ、これおいしくなかった?(心配)」というような、お母さんお父さん自身の気持ちに寄り添った形でお子さんと会話しましょう、ということをお伝えしています。

小さな「きっかけ」にしてほしい

田中:
実際、イベントから帰ってきたお子さんが、こんなことを話してくれた、こんな様子に変わったという喜びを共有してくださる参加者のかたもいらっしゃって、僕たちとしてもすごく励みになりますね。

長谷部:
日常はあわただしく暮らしていらっしゃるご家庭でも、こういうワークショップ参加を1つのきっかけにしてもらって。

「あ、そういえばアレをお願いされていたな」とか、「事前に同意したから、これはやらなきゃいけないな!」とか、そういう「…せねばならない」から始まるのでもいいんです。実際にやってみると、意外に「自分でやりたい」って言う子どもがいたり、気分が乗ってくる子どもがいたりする。

そこからちょっとずつ、親子の関係性が深まったり、変わっていったり。また、子どもの新たな一面が見えてくることもありますから、それが次の挑戦へと、つながっていけるといいですよね。

今回お話を聞いた人(左から)

◆長谷部雅一(はせべ まさかず)さん
有限会社ビーネイチャー取締役。KIDS NATURE SCHOOLの企画・運営に携わる。アウトドアイベントの企画・運営、研修講師、自然ガイドなども務める一方、幼稚園・保育園での活動にも力を入れており、自然体験を通じたボディーバランスや感性、社会性を育む教育などを行っている。
39歳。4歳の娘の父。著書に「ネイチャーエデュケーション 身近な公園で子どもを夢中にさせる自然教育」などがある。

◆田中博教(たなか ひろみち)さん
THE NORTH FACE KIDS原宿店 店長であり、KIDS NATURE SCHOOL校長。自らが福岡県の自然豊かな環境で育った経験から、今の時代を生きる子ども達にも自然遊びに親しめる機会を提供し続けたいと考え、スクールを企画・運営している。33歳。3歳、1歳の2児の父。

◆KIDS NATURE SCHOOL
http://www.goldwin.co.jp/tnf/kids-ns/
親子が自然に触れる体験を通じて、「生きる力」を育むことを目指したイベント・空間を2012年から提供。2016年はこの後も大蔵海岸(兵庫県)や北信州、大阪など、全国各地で季節に合ったイベントを予定しています。あなたのご近所のイベントもあるかも?ぜひWEBサイトをチェックしてみてくださいね。

※この記事は「たまひよONLINE」で過去に公開されたものです。

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