これって[過干渉育児]かも?! 9ヶ月から見直したいママ・パパのあるある行動3
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子どものためにと、つい先回りしてかかわってしまうことは多いもの。けれども、子どもが失敗しないようにママ・パパがなんでも先回りしてしまうと、将来、自分で考えて行動することができない「指示待ち人間」になる心配も。過干渉にならないためにはどうしたらいいのか、発達臨床心理学が専門の塩崎尚美先生に聞きました。
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あるある先回りシーン別ママのかかわり方
ママやパパの保護が全面的に必要な赤ちゃん時代は別として、ある程度体がしっかりして少しずつ自立心も芽生えてくる9ヶ月ごろから、過干渉にならないようにするにはどうかかわったらいいのか…。ケースごとのかかわり方を教えていただきました。
【あるある1】グズグズしたらすぐにおっぱいをあげちゃう
「おっぱいを吸うと赤ちゃんは安心して落ち着くものですが、グズグズしたときに自分で自分の気持ちをコントロールする力を身につけていくことも、とても大切。抱っこで落ち着かせたり、好きな遊びに誘ったりして赤ちゃんがおっぱいに頼りすぎない工夫をしてみましょう」(塩崎先生)
【あるある2】ひとりで食べさせると汚れるので、食事途中に手や口元をふいてしまう
「この時期は、『食べたい』という気持ちをはぐくむことが大切。手でつかんだり、スプーンを使うことで、手指の発達も促します。汚れるたびにふいていると食事に集中できないので、ある程度は自由に触らせて、ママがふくのは『ごちそうさま』をしてからに。食べるときは汚れてもいい服を着せるなど、ママも気にならない工夫を」
【あるある3】私(ママ)の姿が見えなくなると大泣き。すぐにかけつけて抱っこします
「赤ちゃんから『抱っこ』と求めてくるまで、待っていて大丈夫。姿が見えなくてもママが必ず戻ってくるとわかると、泣かなくなります。離れるときは、しばらく好きなおもちゃで遊ばせて、遊ばせたまま『すぐに戻るから待っててね』と声をかけて、少しずつ離れる練習をしていくといいですね」
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生まれたときから手がかかった赤ちゃんほど、先回り育児になりやすい傾向がありそう。手を出すのが習慣になっていると、手を出さずに見守るのはけっこう難しいものですが、少しずつでもママやパパが見守り育児の練習をしていけるといいですね。(取材・文/ひよこクラブ編集部)
■監修/塩崎尚美先生
日本女子大学人間社会学部心理学科教授。臨床心理士。専門は、発達臨床心理学、乳幼児からの親子関係、子育て支援。一男一女のママでもあります。
■参考:『ひよこクラブ』2018年1月号「先回り&過干渉育児は子どもの将来をダメにする!?」