子どもをお手伝い好きにするには、親のかかわり方が9割!
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お手伝いを習慣化するには、ママ・パパのかかわり方がカギ! 間違ったかかわり方が習慣化すると、子どもの意欲やチャレンジ精神をそいで、お手伝いが嫌いになってしまうケースも!? 保育学や乳幼児心理学が専門の、明星大学教育学部教授 齋藤政子先生に、お手伝いが好きな子に育てるためのママ・パパのかかわり方について教えてもらいました。
監修/齋藤政子先生(明星大学教育学部 教授)
専門は保育学、乳幼児心理学。保育士や臨床発達心理士としての経験があり、現在は大学で保育士の卵となる学生の指導をしています。
こんなとき親はどうかかわったらいいの? Q&A
1歳代&2歳代の子どもは、ママ・パパに認めてもらったり、ほめられたりすることが大好き! ママ・パパの優しい笑顔とポジティブな言葉かけで、やる気や自信がはぐくまれます。けれど、時には対応に悩む場面も…。よくあるお手伝いに関するソボクなギモンに、齋藤政子先生が答えてくれました。
Q 危ないことを手伝いたがるときは、どうすればいいですか?
A 頭ごなしに“ダメ!”としからずに、理由を伝えて
危ないときは頭ごなしに「ダメ!」としかるのではなく、「これは熱いからママがするね」「包丁は手が切れちゃうから、ママがするね」など、なぜダメなのか理由を伝えましょう。納得してくれないときは、「○○ちゃんは、レタスをビリビリしてくれる?」など、代わりのお手伝いを提案すると納得することも。
Q 失敗したときは、どうやってフォローしたらいいですか?
A 「もう少しだったね!」と前向きな言葉でフォローしましょう
たとえ失敗しても責めたり、否定したりするのは絶対にNGです。ママ・パパがそうした言動を繰り返すと、子どもは自信を失い、新しいことに挑戦しなくなってしまいます。失敗したときは「惜しかったね!」「もう少しだったね!」「ここまではできたね」と前向きな言葉かけを忘れずに。
Q やり方を間違えているときは、どう対処したらいいですか?
A 「こうしてみて!」とわかりやすくお手本を示しましょう
「違うよ!」と頭ごなしに注意するのではなく、「こうしてみて!」と言ってやり方を具体的に見せてあげることが大切。1歳代&2歳代の子どものお手伝いは、結果で判断せずに、頑張っている過程を認めてほめてあげてください。
Q してほしくないときに、手伝いたがるときはどうしたらいいですか?
A 次のことに興味を持たせるような言葉かけをしてみて
とくにお手伝いを毎日する子は、急に「今はしないで!」と言われても、なぜダメなのか理由がわかりません。言い聞かせてもごねるときは「ごはんのあとに公園に行くから、今日はママが早く作るね」など、次の行動に興味を持たせて、気持ちを切り替えてあげて。
子どもがお手伝いをすると、つい「ダメ!」「もう、おしまい!」などと、親の都合で急に止めてしまうことも。しかし、そうしたかかわり方を続けていると、お手伝いが楽しくなくなって、しだいにお手伝いをしなくなってしまう子もいます。1歳代&2歳代の子どものお手伝いは、遊びの延長ととらえておおらかに接することがカギ! 失敗されるのが嫌だったり、心や時間に余裕がなかったりするときは、おむつを取ってくるなど簡単なお手伝いで十分です。シンプルなお手伝いなら、ママ・パパもおおらかに見守れるのではないでしょうか。(取材・文/麻生珠恵、ひよこクラブ編集部)
参考/1才2才のひよこクラブ2018年夏秋号「子どもの生きる力をはぐくむ“お手伝い育“のすすめ」より