小児科医が答える!赤ちゃんのしゃっくり・おなら・げっぷの疑問
生まれたばかりの小さな赤ちゃんも、しゃっくりをしたり、げっぷやおならを出したり、体の中は大人と同じように動いています。でも、まだお世話に慣れないママ・パパにとっては、「出る」「出ない」で驚いたり、心配になったりすることがあるよう…。「ひよこクラブ」の人気連載「すくすく成長日記」監修でおなじみ、小児科医の若江恵利子先生に、赤ちゃんのしゃっくり・おなら・げっぷの疑問について聞きました。
小児科医が答える! しゃっくりの疑問
しゃっくりは、肺の下の筋肉である横隔膜がけいれんすることによって起こる現象。赤ちゃんは、胎児のころからしゃっくりをしており、生まれてからもよくしゃっくりをします。大人と比べて回数が多く、なかなか止まらないこともあって心配になるかもしれませんが、ママが思うほど苦しくないので大丈夫。しゃっくりを止める方法には科学的根拠があるものはなく、かえって赤ちゃんを泣かせてしまう場合もあるので、無理に止めようとせず様子を見るようにしましょう。
Q 授乳の後にしゃっくりが多いのはなぜ?(0ケ月・女の子)
A 胃が満たされると横隔膜の神経が刺激され、出やすくなります
しゃっくりは、横隔膜がけいれんすることによって起こるものです。胃袋がいっぱいになると、横隔膜の神経が刺激され、しゃっくりが出やすくなります。赤ちゃんは神経が未発達なため、しゃっくりが出やすいもの。胎児のころからよくしゃっくりをしていますが、成長とともに少なくなっていくので心配いりません。
Q しゃっくりがよく出ます。抑える方法はありますか?(9ケ月・男の子)
A しゃっくりが出るのは自然なこと。心配いりません
しゃっくりは横隔膜が刺激されると出るもので、自然な現象です。長く続いても苦しくはありませんので、心配いりません。ママ・パパは心配かもしれませんが、止める方法もないため、いつも通りに過ごしてください。
小児科医が答える! おなら・げっぷの疑問
授乳のあとにげっぷを出すのは、赤ちゃんがおっぱいやミルクと一緒に空気を飲み込んでしまうため。授乳後、げっぷを出さずに寝かせてしまうと、飲んだものを吐きやすくなってしまいます。あお向けに寝ている状態で吐くと、吐いた物が気管に入って窒息や重い肺炎につながることもあります。そのため、げっぷがうまく出なかった場合は、すぐに寝かせず縦抱きでしばらく過ごしたり、寝かせてもそばを離れないようにしましょう。また、げっぷとして口から出なかった空気は、おなかにたまっておならとして出てきます。赤ちゃんのおならは腸が元気に動いている証拠なので、回数が多くても心配しないで。
Q げっぷが苦手。上手なやり方はありますか?(2ケ月・女の子)
A 赤ちゃんの上半身をまっすぐにしてトントンとしてみて
げっぷのコツは、赤ちゃんの頭をママの肩に乗せるように抱っこするなど、上半身をまっすぐ起こして背中をトントンすること。上半身がまっすぐ起きていなくて斜めになっていると、げっぷが出にくいことが多いようです。どうしてもげっぷが出ない場合は横向きに寝かせ、10分ほど吐き戻しがないか様子を見ると安心です。
Q おならが多いのはなぜ? 問題ありませんか?(3ケ月・男の子)
A 空気を飲み込みやすいため、おならが多くなりがちです
赤ちゃんは、おっぱい・ミルクを飲む際に空気を飲み込みやすいもの。げっぷとして口から出なかった空気はそのまま腸へ移り、おならとして体外に排出されます。おならが多いのは、赤ちゃんの腸が活発に動いていて健康な証拠です。おならの回数が多くても、とくに病気の前兆などではないため、心配いりません。
しゃっくりもおならもげっぷも、体の自然な現象です。赤ちゃんの体をよく知ることは大切ですが、あまり神経質にならず、おおらかに見守っていきましょう。(取材・文/前田ユリ・ひよこクラブ編集部)
参考/「ひよこクラブ」2017年4月号「赤ちゃん35人のすくすく成長日記」より
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