【専門家監修】自分で食べるための第一歩! 子どもの「遊び食べ」を解決する5つのポイント
自我が発達してきた子どもの食事でよく見られる「遊び食べ」ですが、「ある程度は大目に見てもいいのかな?」と悩んでいるママやパパは多いのではないでしょうか。
そこで今回は、管理栄養士の太田百合子先生に、「遊び食べ」を解決する5つのポイントを聞きました!
「遊び食べ」は自分で食べられるようになる、最初のステップ
1歳ごろになると「自分で」食べたがるようになります。でもその中で、手で食べ物を触ったり、 グチャグチャにしたりして遊ぶことも出てきます。
これは子どもが食事に関心を持ったという証し。
また、汚しながらも自分で食べることで食べ方も上手になっていきます。
遊び食べは「自分で食べる」ようになるための第一歩。ある程度は好きにさせてもOKです。
「遊び食べ」がなくなる5つの解決ポイント
それでは「遊び食べ」がなくなる5つのポイントについて紹介します。
1) 食事と遊びの気持ちの区別をつけること
子どもは遊んでいるときに、ママやパパから「ごはんだよ」と呼ばれても、すぐに気持ちを切り替えることができません。
ある程度、遊びの区切りがついたタイミングで誘うのがいいでしょう。
そのためには「おもちゃの片づけ→手洗い→椅子に座る」というように、食事までの流れを習慣にしましょう。一連の流れの中で、気持ちを切り替えられるようになります。
2) 早起き・早寝を習慣にして、おなかがすく生活リズムをつくること
遊び食べをするのは、おなかがすいていないからかもしれません。食事やおやつの時間がバラバラ、おやつの量が多い、外で遊ぶ時間が少ないなどはありませんか?
おなかをすかせるためには、早起き・早寝の習慣をつけて、食事の時間を決めましょう。そして、外で体をたっぷり使って遊ぶ時間をつくって。
そうすれば、集中して食べるようになることも。
3) 気が散るものは隠して、食事に集中しやすい環境をつくること
食卓の周囲におもちゃが見えると、食事の途中でもおもちゃで遊びたくなったり、テレビがついていたらそれに気を取られて手が止まってしまったりします。
食事のときは、子どもの気が散るようなものは見えないように隠してしまいましょう。
そして、ママやパパが食事の途中で立ち歩くと子どもの気が散るので、できるだけ席を立たなくて済むように、事前に食事の段取りを考えておくといいですね。
4) 遊びだしたら「ごちそうさまね」と片づけること
子どもが食べ物や食器で遊びだしたり、ウロウロ立ち歩いたりするようなら、「これも食べてみようか」と何回か声をかけてみて。
それでも遊びをやめないのなら、おなかが満足しているのかも。「ごちそうさまね」と確認してから片づけましょう。
子どもが食事に集中できるのは15分〜20分。あまり粘らず切り上げるのがいいでしょう。
5) 手づかみレシピをメニューに取り入れて
1歳代はまだスプーンやフォークが上手に使えないので、ほとんど手づかみ食べです。手づかみ食べは「自分で食べる」という意欲を育てるためにとても大切なこと。主食・主菜・副菜のうち、どれか1品でも手づかみできるものにしましょう。
そして、食べ散らかしてもいいように、テーブルの下にビニールシートを敷くなどの対策をして見守って。
【先輩ママに聞いた!】子どもの遊び食べ、こうやって乗り越えました
「1歳はまだ食事と遊びの区別がついていないところもあるんでしょう。おなかがすいてないとうちの子は遊んでいたので、外遊びをさせてからあげてみたり、遊ぶようならさっさと片づけたりしていたら、夜にはガツガツ食べていました」
「食事後半に飽きて遊び食べを始めたときに『ぬいぐるみにも食べさせてあげよう』と言いながら、ぬいぐるみにも食べさせるまねをして、そのあとすぐに息子の口へスプーンを。
そして食べたらすかさず「○○偉いね~!ぬいぐるみも偉いね~!」とほめまくります」
※「ウイメンズパーク」の投稿からの抜粋
コレやっちゃダメ! 食べないからといって、おやつを増やすのはNG
食事中に遊んでしまい、少ししか食べないからといって、おやつの量を増やしたり、食事前に何か食べさせたりすることは避けて。
子どもはいつでも食べられると思うと、さらに食事に集中しなくなってしまいます。
「遊び食べ」解決メニュー
子どもの遊び食べで困っているママやパパは、ココをチェック! 解決メニューのコツを太田先生に教えてもらいました。
□手づかみできる大きさに
1歳〜2歳ごろの子どもは手・指の力加減が上手にできないので、ギュッと握ってしまいがち。子どもが手づかみしやすいように、手のひらの大きさにあったミニサイズのおにぎりがおすすめです。
子ども用茶碗1杯分のごはんで、2つのおにぎりを作るとちょうどいいサイズになります。
□2〜3口サイズで前歯でかじりとる練習を
2〜3口で食べられるスティック状の果物やいも、ゆで野菜は、前歯でかじり取って食べる練習にもなります。
子どもが遊び食べを始めると、「しっかりしつけなきゃ」と思ってしかってしまうママやパパも多いと思いますが、今回太田先生に聞いたポイントを抑えていれば、遊び食べは発達の過程ととらえましょう。
子どもとの食事を楽しい時間にするためにも、ぜひ参考にしてみてくださいね。
(取材・文/大月真衣子、ひよこクラブ編集部)
初回公開日 2019/08/12
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