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赤ちゃんの下痢の「受診の目安」と「離乳食&水分補給」のポイント

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Konstantin Aksenov/gettyimages

赤ちゃんは消化機能が未熟なため、離乳食や食事、水分を多めにとっただけでも一時的に軟便になることがあります。
また、細菌やウイルス感染が原因で下痢になることもあり、その場合は早く受診することが大切です。受診が必要な下痢かどうかの見分け方から下痢のときのホームケアのコツまで、赤ちゃんの下痢対策を「かたおか小児科クリニック」院長 片岡正先生に教えていただきました。

関連:“赤ちゃんが下痢!”受診の目安は?考えられる病気は?

ゆるゆるウンチと下痢の違いは? 下痢を「見分ける」チェックポイント3

離乳食が始まる前の赤ちゃんのウンチは、基本的に水っぽくてゆるゆるです。離乳食が進むとしだいにウンチがかたまっていく傾向がありますが、その時期には個人差が大きく、1歳近くでも緩い便が続く赤ちゃんもいます。緩い便が続いていても、それがふだんの状態であれば下痢ではありません。
では、どういう場合に下痢と判断すればよいのでしょう?「これって下痢?」と思ったときは、以下の4つのポイントをチェックしてください。

ポイント1:ウンチの回数と形状を確認

1日に何回くらいの下痢か、水のようなウンチなのか、少しやわらかい程度なのかなど、回数と状態を確認します。
下痢かどうかを判断するポイントは、ふだんのウンチと比べて明らかに緩く、回数がしだいに増えること。下痢の場合は食べたものが未消化のまま排泄されるので、腐敗臭や酸っぱいにおいを伴うこともあります。変なにおいがするときは注意が必要です。
また、下痢便の色や形状もよく観察しましょう。白や灰色のウンチだったり血が混じっている場合は病気の可能性が高く、早めの受診が必要です。

ポイント2:食欲、機嫌、体重増加をよくチェック

ウンチだけでなく、赤ちゃんの機嫌はどうか、食欲はあるか、体重は増えているかなど、全身状態も併せてチェックします。ウンチが多少緩めで回数が多くても、元気で食欲があるなら、水分を十分に与えながら様子を見てもいいでしょう。

ポイント3:体温を測る

ウイルスや細菌が原因の下痢の場合は、発熱が一つの目安になります。わきのしたの汗をふいて体温を測り、発熱していないかチェックしましょう。

ポイント4:吐くことがあるときは状況や頻度を確認

下痢だけでなく嘔吐を伴うこともあります。吐く様子がある場合は、「授乳のあとに噴水のように吐く」「遊んでいて突然吐いた」など、どのような状況で、どのくらいの頻度で吐くのか観察します。

1〜3ヶ月と4ヶ月以上で異なる「受診の目安とタイミング」

下痢のときは体の水分が多く失われます。とくに低月齢の赤ちゃんは脱水症状になりやすいので、1日の下痢の回数が多い場合は注意が必要です。
下痢が疑われるときは、まず普段飲んでいるものを与えてみて、水分補給できるかを確認しましょう。

病院を受診した方がいい場合でも、急ぐ必要はなく診察時間内に受診すればいいケースと時間外でも緊急に受診したほうがいいケースとがあります。
以下に1〜3ヶ月の赤ちゃんと4ヶ月以上の赤ちゃんそれぞれについての受診の目安をご紹介します。

1〜3ヶ月の赤ちゃんの場合

■急ぐ必要はなく診察時間内に受診すればいいケース
・おっぱい、ミルクが飲める
・白っぽい便が出た
・熱が38度以上ある

■時間外でも緊急に受診したほうがいいケース
・下痢の量と回数が多い
・水分がとれない
・唇や口の中が乾いている
・おしっこが6時間以上出ない
・嘔吐がある

4ヶ月以上の赤ちゃんの場合

■急ぐ必要はなく診察時間内に受診すればいいケース
・熱が38度以上ある
・白っぽい便が出た
・1回の下痢の量が少なく回数が多い
・1回の下痢の量が多く回数が少ない

■時間外でも緊急に受診したほうがいいケース
・血便が出た
・眠れなくてウトウトしている
・水分を受けつけない
・唇や口の中が乾いている
・おしっこの回数がいつもよりひどく少ない
・嘔吐や強い腹痛を伴う

病院で先生に伝えたいこと

受診の際はお医者さんにウンチの状態を正確に伝えることが大切です。病気によっては検査のためにウンチが必要な場合もあります。
デジタルカメラやスマホなどでウンチの写真を撮り、同時にウンチのついたおむつをビニール袋に入れて持って行くのがベストです。まず写真を先生に見せ、実物が必要な場合はおむつを渡して診てもらいましょう。
また、以下の点についても伝えられるよう準備して受診するのがおすすめです。

■病院で先生に伝えたいこと
・下痢の回数や量
・赤ちゃんの機嫌や食欲の様子
・発熱、嘔吐などほかの症状があるか
・おしっこの回数
・普段と違うものを食べたか
・抗菌薬の服用の有無

下痢から考えられる主な「赤ちゃんの病気」

下痢と一緒に発熱や嘔吐などの症状があったり、血便が出たりしたときは、細菌やウイルス感染の可能性が高いです。
また、特定の食物に反応するアレルギー症状で下痢になる場合もあります。正しいケアをしてあげるためにも、下痢の原因となりやすい病気を知っておきましょう。

ウイルス性胃腸炎(ウイルスせいいちょうえん)

乳児下痢症(にゅうじげりしょう)ともいい、冬になると乳幼児を中心に流行がみられます。
「ロタウイルス」「ノロウイルス」「アデノウイルス」などが胃腸に感染して起こる病気です。中でも多いのが「ロタウイルス」によるものです。
症状は嘔吐から始まり、しだいに下痢が見られ、発熱することもあります。酸っぱいにおいがする米のとぎ汁のような白っぽい水のような便が、1日に何回も出るのが特徴です。

原因の一つである「ロタウイルス」に対しては予防接種があります。予防接種を受ければ高い確率で発症しない、または重症化を防ぐことができます。1回目の接種時期が早く接種できる期間も短いので、早めにかかりつけ医か小児科にお尋ねください。

細菌性腸炎(さいきんせいちょうえん)

主に細菌に汚染された食べ物から感染して起こる腸炎で、いわゆる「食中毒」です。とくに7〜10月に発症率が高くなります。
食後に激しい下痢や嘔吐(おうと)、腹痛が起こったときや血便が出たときは、感染の可能性が高くなります。原因となる細菌には「サルモネラ菌」「O-157」に代表される「腸管出血性大腸菌」などたくさんの種類があります。

食物アレルギー

食べ物に含まれるタンパク質などにアレルギー反応を起こした状態です。唇・舌・のどなどのかゆみ、じんましん、嘔吐、下痢、鼻炎(びえん)、せき、ゼーゼーする呼吸音、結膜炎(けつまくえん)など、体のさまざまな部位に症状が現れます。

腸重積症(ちょうじゅうせきしょう)

腸の一部が腸の中にもぐり込んで重なってしまう病気で、腸管にある細い血管が破れて血液が腸の中に入るため、便に血液と粘液が混じり、いちごジャムのような真っ赤な血便が出ることがあります。
6ヶ月くらいから1歳くらいまでに起こりやすい病気ですが、3〜4ヶ月から2歳くらいでも起きている例があるので注意が必要です。原因ははっきりと解明されていません。

顔色が急に青くなって激しく泣きだし、10〜30分間隔で火がついたように泣いたり急に静かになったりする状態を繰り返します。しだいにその間隔が短くなり、ぐったりしてきます。嘔吐を伴うこともあります。処置が遅れるともぐり込んだ腸が血行障害(けっこうしょうがい)を起こし、壊死(えし)してしまう場合もあります。異常を感じたら、すぐに受診することが大切です。

下痢のときの「おしりケア」と上手な「水分補給・離乳食」の方法

paylessimages/gettyimages

下痢のときのホームケアでとくに気をつけたいのは3点。おしりのケアと、お腹に直接影響する水分や食事のとり方です。以下のポイントを押さえてしっかりケアしてあげましょう。

【おしりケア】おしりをきれいに洗って清潔を保ちます

下痢便は肌への刺激が強く、頻繁に下痢をするとおむつかぶれを起こすことがあります。おむつをしている場合はできるだけ刺激を取り除くために、下痢をしたらすぐに交換しましょう。
おしりを座浴やシャワーで洗ったり、お湯で絞ったガーゼできれいにふいておむつかぶれを予防します。ワセリンなどで皮膚を保護してもいいでしょう。

【水分補給】飲める量の水分を少しずつ何度も与えます

脱水症状を防ぐためには水分補給が大切です。のどを刺激する柑橘類(かんきつるい)の果汁以外であれば、飲めるものならなんでも構いません。電解質や塩分、糖分を補えるイオン飲料や経口補水液 (薬局などで買える「OS-1」など) でもいいでしょう。
嘔吐を伴っている場合は一度にたくさん飲ませると吐いてしまうので、少量ずつ何度も与えましょう。

【母乳・ミルク・離乳食・食事】授乳はいつもどおりに。離乳食を1段階戻すのはNG

母乳やミルクはいつもどおりに与えます。飲みたがらないときは少しずつ回数を増やしてみましょう。
昔は下痢の際には、ミルクを薄めて与えたほうがお腹への負担が軽くなって良いとされましたが、現在ではそれは間違いであることがわかっています。薄めるて与えると栄養不足となり、かえって治りが悪くなることがありますので絶対にやめましょう。

下痢のときは水分補給が優先ですが、元気で食欲もあるようなら、いつもより少なめに離乳食や食事を与えても構いません。嘔吐がある場合は水分補給のみから始めます。
離乳食を始めて間もない赤ちゃんは、2〜3日離乳食の量を少なめにして様子を見ます。離乳食が進んでいたり卒業している場合は、食欲に応じて少しずつ与えます。食欲があっても与えすぎないように注意しましょう。

メニューとしては、おかゆやうどんなどの炭水化物や野菜スープなどを与えます。乳製品は腸内で発酵しやすく、下痢を促す心配があります。消化もよくないので、下痢が治り症状が落ち着いたことを確認してから食べさせましょう。

なお、下痢のときに離乳食を1段階戻したり中断したりすると、かえって治りが悪くなることがあります。現在では嘔吐がなく食欲があれば、普段の食事と同じにするように指導されています。

先輩ママ教えて!「下痢が長引いたときどうしてた?」

赤ちゃんはまだ内臓が未発達でデリケートなため、一度下痢になると元のウンチに戻るまでに時間がかかるものです。病気が治っても下痢が治らず、ときには数ヶ月も続くことがあります。
長引く下痢のときに先輩ママたちはどうしたのか、いつ終わりが来たのか、先輩ママの体験談をご紹介します。ただし、これらはすべて先輩ママの体験に基づいており、医学的に根拠がないものもあります。自己判断で真似せず、お医者さんに相談してみてくださいね。

上手に離乳食を食べさせられなかったのがよかった!?

うちの子はもうすぐ9ヶ月です。風邪気味から下痢になり大変でした。ある日離乳食をたまたまダンナに任せたところ、少ししか食べさせなかったのですが、それがよかったみたいでだいぶよくなりました。
ひどい下痢で泣き叫んでいたのに、離乳食を少なめにして、家事を放って子どもをベッタリあまえさせていたら治りました。疲れから胃腸が弱り気味になっていたのかな。

乳糖不耐症用ミルクに替えたら落ち着きました

風邪を引き、解熱後に1日7~10回の下痢が始まり、オムツかぶれでおしりが真っ赤になり痛がりました。お医者さんから「整腸剤を1ヶ月くらい飲み続ければ落ち着く」と言われましたが、オムツかぶれがひどいので、2週間くらいしたころに再度相談。
ミルクを乳糖不耐症(にゅうとうふたいしょう)用のものに替えましょうという方針になり、そこから徐々に下痢が落ち着いてきました。風邪から一時的に乳糖不耐症になっていたようです。オムツかぶれもお薬を処方してもらいよくなりました。

りんご果汁を与え続けていたらある日ピタッ!

6ヶ月のとき、1ヶ月半くらい下痢が続きましたが、ある日急に治りました!前日まで6~7回ぐらい下痢もしていたのにピタッと止まって驚きました。
まだ腸が未熟だから下痢と便秘になりやすいけれど、そんなに心配いらないと言われていたのですが、本当にそうなんですね。ちなみに下痢にはりんごがいいと知って、毎日りんご果汁を与えてました!

ひたすら自然回復を待つのみ

上の子が下痢で、1日10回以上。本人は至って元気で、母乳もしっかり飲むし、離乳食も食べていました。乳糖不耐症かもと思い粉ミルクも替えてみたけれど変わらず。1ヶ月くらいたっても1日8回くらい液状ウンチだったのですが、お医者さんは「においも大丈夫だし、これは下痢じゃない。これがこの子の普通なのよ」って。以前は1日2回で固形だったのに…。結局前の状態まで戻るのに2ヶ月以上かかりました。
ほかの小児科の先生にも診てもらったのですが、「赤ちゃんは腸が未熟だから腸の回復を待つしかないんだよ」とのこと。下痢ってなに?と思いました。

赤ちゃんが突然水のようなウンチを立て続けにするようになったら、びっくりしてしまいますよね。下痢の原因はいろいろありますが、まずは赤ちゃんの機嫌や食欲など全身状態をよくみてみましょう。その上でウンチの状態などを確認しつつ、受診のタイミングを見極めることが大切です。
熱や嘔吐など、下痢以外の症状がある場合は早めに受診するようにしてくださいね。
(取材・文/かきの木のりみ)

■監修/片岡正 先生(かたおか小児科クリニック院長)
東京大学医学部小児科、都立府中病院小児科、日本赤十字社医療センター小児科などを経て、1996年に神奈川県川崎市にて「かたおか小児科クリニック」を開設。
NPO法人「VPDを知って子どもを守ろうの会」理事。

■文中のコメントは口コミサイト『ウィメンズパーク』の投稿を再編集したものです。

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