みんなはどう使ってる? キャッシュレス生活の家計管理術
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クレジットカードや電子マネー、スマホ決済など、急速に普及してきたキャッシュレス化。でも正直まだ、上手に使いこなせない…、家計管理が難しそう…と思っているママも多いようです。キャッシュレス派のママたちはどのように使っているのか?『ウィメンズパーク』で活用術を聞いてみました!さらに、ファイナンシャルプランナーの大上ミカさんにキャッシュレス生活のコツや注意点を教えてもらいました。
WPママのキャッシュレス生活は?
なんだか便利そうだけど、実際みんなはどう活用しているのか気になりますよね?では、キャッシュレス生活を送っているママたちの活用法をチェックしてみましょう!
■ポイ活に目覚めて、キャッシュレス派に
今までポイントに興味がなく、現金払い派でしたが、子どもの習い事の初期費用がかさんだのをきっかけに“ポイ活”に目覚め、そこからキャッシュレス派になりました!(笑)。
メインは楽天カードを使っていて、電子マネーや○○ペイ系のアプリをダウンロード。コンビニによって使える決済方法が異なるので覚えるのが大変ですが、今のところモバイルsuicaが1番使いやすいかなぁ。QUICPayも楽です。バーコード決済だとPayPay 、楽天ペイ、オリガミペイを店舗ごとに使い分けていますが、やはり読み取ってもらう手間が…。それでもお得になるならと情報収集してます。
■使える所はほぼ電子マネーを使っています
クレジットカードは、家電量販店で大きな買い物をするときくらい。私が使っている電子マネーは、WAONと交通系ICで、普段のスーパーでの買い物は、使えない所は現金で、使える所はWAON、それ以外にそのスーパー独自の電子マネーを導入しているところもあり、それぞれ使い分けています。WAONはポイントを気にしながら使っていますが、独自の電子マネーはポイントより、小銭を出さなくて済むという便利さだけで使っています。
■ポイントの貯まりやすさを考え、お店によって使い分けています
買い物はヨーカドーをよく利用するのでセブンカードを持っていて、セブンイレブンではnanacoを使います。nanacoはクレジットチャージにしてポイントが貯まりやすいようにしています。公共料金もクレジットチャージしてからセブンのnanacoで払います。楽天市場を利用するときは楽天カードで。楽天銀行口座も作りました。ドコモの携帯を所有しているのでdカード支払いにして、ローソンやマクドナルドではdカードを使います(5%割引があるから)。それ以外のお店はエポスカードを使ってます。GOLDでも年会費がかからないし、エポスポイントは丸井で使えるのはもちろん、dポイントやクオカードにも交換できるので重宝しています。銀行系のクレジットカードはあまり特典がないのでほぼ使わなくなりました。
キャッシュレス生活の家計管理はどうしてる?
手軽に買い物ができる反面、ついつい使いすぎてしまい、請求額を見てびっくり!なんて人も多いはず。キャッシュレス生活でやりくりしているママたちは、どんな工夫をし、どのように家計管理をしているのでしょうか。
■口座連携型家計簿アプリで支出を把握
口座連携型家計簿アプリの“マネーフォワード”をここ1年くらい使っていて、生活費が引き落とされる口座と電子マネー(私は、楽天Edy)を連携させています。そして、スーパーやドラッグストア、コンビニでのちょっと買いもすべてEdyで支払っています。そうするとあら不思議、食費がいくら、日用品がいくらかなど、自動的に登録されて1ヶ月使えば、おおよその金額は把握できます。口座連携もしているので、家賃や電気代、クレカ支払いなども自動で登録されます。お給料も登録されるので、収入と支出も把握できます。
■カードを使ったらすぐにネットバンキングで資金移動
カードで買い物→エクセルでカード利用の記録と、ネットバンキングで生活費口座からすぐクレジット引き落とし口座へ入金します。生活費口座から、クレジットカードを使えない病院やお店用に現金を引き出し、残りをカード利用可能金額としています。
ネットバンキングで口座の残高が一目瞭然なので、使いすぎる事はありません。月末に残った残高は、自分のお小遣い用口座に入金するか、現金で下ろして急な支払いに備えて別財布に入れています。
同一金融機関なら振込手数料が無料な銀行でネットバンキングを申し込み、今のやり方に落ち着きました。
■カード明細を手帳に記入し見える化を
以前はカードの利用明細をファイルに入れて、カード請求書が届いてから照らし合わせてました。カード払いできるものは全て利用するようにしてるので、枚数が多く面倒になってきたので、手帳を家計簿代わりにして都度、記入し明細は捨てるように。
メモしておけば月末に食費は予算内だけど、外食費は使いすぎたから来月は気を付けようってなるので、見える化して便利です。
キャッシュレス生活で得して、上手に家計管理するには?
キャッシュレス生活で得するコツや家計管理の注意点を、貯まる人を数多く取材するマネーライターでFPの大上ミカさんに聞いてみました。
Q:今後は日本でもキャッシュレスの方が主流に? 実際はどうなのでしょうか?
ーーー(マネーライター・FP大上さん 以下同)「取材でも、キャッシュレス決済を使う人がとても多くなったと感じます。皆さん目的は“ポイント還元”で、賢くポイントを稼ぐ“ポイ活”が、貯まる人の間でもブームになっているほど。一方で、“やりくりは現金管理派”も根強く、残金が分かりやすいという利点は、まだまだ支持されています。
ただ、今年10月の消費税増税時には、国がキャッシュレス決済を行なった人には5%のポイントを還元することを発表しています。増税分の2%の負担を減らせ、さらに3%も得になるので、キャッシュレス決済を取り入れる人は増えるはず。きちんと管理できればこわくないので、今は使っていない人も、少しずつ慣れておくと賢く波に乗れると思いますよ!」
Q:キャッシュレス決済って本当に“お得”なのでしょうか? 得するためのコツを教えてください。
ーーー「ほとんどのキャッシュレス決済は、100円ごとに1ポイントなどポイント還元があり、同じものを買うなら、現金払いよりお得。ただし、“ポイントが貯まるから”と、ムダなものまで買ってしまっては、本末転倒ですよね。貯まる人は、“現金でも買う?”と自問するなど、ポイントに惑わされないためのルールを決めているのが共通点。ポイントをいくらもらっても、出費すればお金は減ります。あくまで、予算内でキャッシュレス化を心がけるのがコツです。
また、もらったポイントは使わないと得になりません。うっかり有効期限切れにしないよう、きちんと管理することは重要。そしてここでも、“ポイントがあるから”と、ムダな出費をしないように注意が必要です」
Q:心配なのは家計管理…ついつい使いすぎてしまったり、お金の流れがわからなくなってしまったりするかも!? キャッシュレス生活での注意点を教えてください。
ーーー「クレジットカードは、支払いが翌月のためお金の流れがややこしくなりがちです。また、今月のお金が減らないため、まだ予算があると勘違いして使いすぎるミスも。
こうしたミスを防ぐには、キャッシュレス決済の数を増やさないこと。それぞれにお金の流れが発生すると、それだけ管理が複雑になり、“あといくら使えるか”が見えなくなります。
現金でも、キャッシュレス決済でも、“今月の予算の中でやりくり”する点は同じ。最初は1つだけにしぼって、お金の流れや利用明細をしっかりチェックし、自分が管理して使える環境を整えるのがオススメです!」
まだまだキャッシュオンリーのお店も多いですが、これからどんどんキャッシュレス化が進んでいく中、メリット・デメリットを理解し、自分のライフスタイルに合ったサービスや運用方法を見極めて、家計管理に活用していきたいですね。
(文/取材:tamako・たまひよONLINE編集部)
■大上ミカ
マネーライター・FP。(株)カクワーズ代表。生活情報誌を中心に、家計管理やお金に関する情報を取材・執筆。これまでに取材した貯まる人は延べ1000人以上。数々の貯まる人の共通点を発見し、雑誌や書籍、セミナー等で貯まる暮らしを作るアドバイスも。著書にお金が勝手に貯まりだす暮らし(リベラル社)など。
■文中のコメントは『ウィメンズパーク』の投稿を再編集したものです。