1児の父・小橋賢児がプロデュ―スしたキッズパーク『PuChu!』が話題。 息子誕生で気づいたこととは
俳優休業後、世界を放浪。その後映像やイベント制作にかかわり、現在はクリエイティブディレクターとしてイベントや施設のプロデュースを手がけている小橋賢児さん。2年前に誕生した息子さんとの生活を通じて、親子で楽しめるよう遊びをアップデートしたいと考えていたところ、舞い込んできたのがキッズパークプロデュースの話。
プロデュースした『PuChu!』に込めた思いなどをインタビューさせてもらいました。
後半では、はライターが自身の息子連れで『PuChu!』を体験したレポートも!
「従来のキッズパークは親が楽しめていない」
2019年春、横浜駅東口に誕生した複合型エンタメ施設『アソビル』。その中にあるのが話題の屋内キッズパーク『PuChu!』。
施設に向かう直通エレベーターの中には宇宙のイラストが描かれ、否が応でも子どものテンションが上がる工夫がされています。
『PuChu!』に到着すると、そこに宇宙をモチーフにした世界が! ポップでカラフルなアトラクションの数々は、ママも思わず「可愛い〜」と言ってしまうこと間違いありません。
AIが発達するこれからの時代だからこそ、心やアートのセンスを育みたい
(写真は『PuChu!』にあるインタラクティブなデジタルキャンバス)
この施設を共同プロデュースしたのが現在マルチクリエイターとして活躍する、小橋賢児さん。『PuChu!』誕生の背景には、小橋さんが息子さんと一緒に出かけた様々なキッズパークで見かけた保護者の存在も大きかったとのこと。
「商業施設のキッズパークにいる親御さんは大体疲れている感じで、子どものためだけに来ている気持ちが伝わってきました。アパレルブランドのデザイナーをしている妻も、キッズパークはどこかおしゃれじゃないし、コドモのために仕方ないって気持ちを持っていたみたいで。
確かに自分の子ども時代と比べて漫画やアニメは進化しているのに、遊び場はあまりアップデートされていない。親子がワクワクできるキッズパークがほしいな、と思っていたタイミングでプロデュースをすることになったのです」(小橋さん)
プロデュースするうえで重視したのは、次世代を生きる子どもたちの心を育むアトラクションにすること。
「20世紀は物質文明で、ものがあればあるほど豊かだと勘違いしていました。情報革命が起きた21世紀、情報と自分の状況の差に苦しんでいる人が多い。
物だけ、情報だけでは意味がないこれからは、心の時代を歩みます。そんな中で心がわからないのは、まずいですよね」(小橋さん)
「逆算する生き方ではなく、自分の気持ちを大切に」
「AIが発達すると仕事が奪われると言われていますが、そうではありません。AIがこれまで人間がしていた仕事をしてくれるから、人は時間が生まれます。そうなるとアートやエンターテイメントに触れる時間が増えるでしょう。
その時に向け、アートは楽しいし、美しいと思える感覚が必要。でも日本の教育はそういうことを教えません。子どもの成長や未来のため、アートのセンスや感謝の気持ちなど人の心に触れて感じる心のセンスを育むことを『PuChu!』では大切にしています」(小橋さん)
これまでの価値観が通用しない、これからの時代。
小橋さんは未来を生きる今の子どもたちに必要な能力をこう考えています。
「これからは感覚が大事で、ワクワクする気持ちから出発して能動的に動ける人が強い時代。『PuChu!』には“子どものうちなるプチ宇宙を作る”というコンセプトがあります。今までは情報や設定したゴールから逆算して行動していましたが、これからはしたいと思う気持ちが重要になってきます。
そのために子どもの創造性を育み、それぞれが小さな宇宙を抱えてほしい。幼い頃からいろんな世界や人に触れることで、子ども自身も好き嫌いやセンスが生まれて軸ができれば、きっと自分らしい人生を楽しむことができるんじゃないかな」(小橋さん)
遊びに行ったライターがレポート! 『PuChu!』どう楽しむ?
すでに何度かに遊びに行ったことがある小橋さんの息子さんも「これまで行ったキッズパークの中でも、一番汗だくになって遊んでいた」という『PuChu!』。身体的、直感的に楽しめる施設には7つのアトラクションがあります。
3歳の自分の子ども(男子)を連れて遊びに行ったライターが、お楽しみポイントを教えます。
『レインボーコスモス』
アトラクションの中で一番大きな『レインボーコスモス』は、アップダウンのランニングレーンに囲まれたボールプール。
息子はレーンを走り回ることはもちろん、ボールの中に埋もれたり、めちゃくちゃ楽しそう。
ランニングレーンや滑り台もあり、ボール一つひとつにもカラフルな模様が描かれていて、見ているだけでも楽しい!
滑り台に星などの映像が
ボールプールにある滑り台を滑り終わると、デジタルサイネージで滑り台に星などの映像が流れ、息子は「きれい! 可愛い!」とニコニコで何度もトライしていました。
『ライフスター』
息子が「本物の『大きなかぶ』だ!」と喜んだのが『ライフスター』。
かぶをはじめ、子どもと同じ大きさほどもある様々な野菜のぬいぐるみを植えたり、抜いたりできます。
手前に見える穴からぬいぐるみを引き抜くと音が鳴り、すべての穴で音が違うため、確認するため親も全部引き抜いてしまいました。
『ハートスター』
『ハートスター』は、その名の通りハートまみれのアトラクションで、女の子がたくさん集まっていました。写真は『ハートスター』のブランコ。すべてピンクの世界に女の子はときめくはず
ブランコとシーソーがあるので、体を使うのが好きな息子も楽しく遊んでいました。
『ビジョンスター』
三日月をモチーフにしたチェストがキュート!
『ブックスター』
身体能力だけでなく、想像力を広げる『ブックスター』もあります。
宇宙にまつわる本だけでなく、絵本や大人向けの本もラインナップ。大人も十分楽しめる空間です。
奥に見える多面鏡に写った自分を見て、息子は「僕がいっぱい!」と大はしゃぎ本棚が子どもにとって少し高い位置にあり、そこまでの壁が斜めになっているので息子は駆け上がって本を取っていました。
プレイングスペース『ベビーパーク』
生後18ヶ月までのベビーを対象にしたエリアも。
90分パス(30分ごと延長することもできます)だったため、終わる頃には「もっと遊びたい〜!」と息子。それもそのはず。90分では遊びきれないくらい、それぞれのアトラクションでいろんな楽しみ方ができるのですから。
行列で入れないという事態をなくすため、小学生と幼児が混在していてぶつかりそうになってあぶないなどのリスクを減らすため、『PuChu!』は予約制(空きがある場合は当日現地購入も可能)。親にもストレスフリーな環境を整え、施設の広さに対して余裕のある子どもの人数で安心して遊べました。
帰ってからの感想は、息子も私も「また行きたい!」。近いうちにリピートする予定です。
小橋賢児
俳優休業後、世界を放浪。その後映像やイベント制作にかかわり、現在はイベントプロデューサーとしてダンスミュージックフェス『ULTRA JAPAN』のクリエイティブディレクターや、未来型花火エンターテイメント『STAR ISLAND』の総合プロデュースを務める。
小橋さんが俳優を休業したあと、何を見て何を考えたのか。
2年前に生まれた息子への想いなど、さらにたまひよONLINEが取材しています。
『PuChu!』
『Pu chu!』オフィシャルサイト
宇宙をイメージした屋内キッズテーマパーク。7つの星を旅して、遊んで、創って楽しむ。
場所:神奈川県横浜市西区玉島2-14-9 アソビル4F
対象年齢:0歳~12歳
定休日:不定休
営業時間:10:00~19:30(18:00受付終了)
平日90分パスは 大人2000円(税抜)こども1000円(税抜)から。
完全予約制
■撮影/柳原久子(water fish)
■取材/津島千佳
■写真提供/PuChu!