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家計を守る!住宅ローンの金利タイプの選び方・考え方

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そろそろマイホームが欲しい・・でも住宅取得では住宅ローンの借入先、団信保険、火災保険など、選ばなければならないことが多く、どのように決めたらいいか迷われると思います。そこで今回は、住宅ローンのうち金利タイプの選び方や考え方についてファイナンシャルプランナーの藤孝憲さんに解説いただきました。

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藤 孝憲
ファイナンシャルプランナー

FPオフィスベストライフ 

CFP®認定者・宅建士・住宅ローンアドバイザー・証券外務員2種・エクセルVBAエキスパート
商品販売をしない消費者目線のファイナンシャルプランナーとして、ご家族に合ったライフプランニングをもとに資産運用を含めたお金の使い方や住宅ローン・保険の選び方などアドバイスしております。

金利タイプは全期間固定金利型を基本とする

住宅ローンの金利タイプは変動金利型、全期間固定金利型、固定金利期間選択型などが多いと思います。それぞれにメリット・デメリットがあり、わが家の場合はと冷静に判断する必要がありますが、どうしても何を選んだらよいかわからない場合の考え方としては、基本的には全期間固定金利型で考えるのがいいでしょう。

詳しく解説する前に、各金利タイプの特徴を簡単に紹介しておきます。

変動金利型

返済期間中も金利が変動し、金利が上昇すれば返済額が増えます。ただ借入当初の金利はほかの金利タイプより低く、金利変動がなければ元本の減りは早くなります。

固定金利期間選択型

借入当初は固定金利で、一定期間経過後、固定金利型か変動金利型かを選択するタイプです。融資残高が多く残っている返済初期の金利を固定させることで金利上昇リスクを一定期間、回避することができます。

全期間固定金利型は、返済期間中、ずっと金利が変わらない金利タイプで、変動金利型よりも金利は高くなりますが、金利変動リスクを受けません。

では、なぜ全期間固定金利から考えるか解説していきます。

リスクが持つ2つの意味

「リスク」という言葉はよく使われますが、2つの意味があります。どちらのリスクであるかによって取るべき対応が異なります。

リスクには「危険性」を表す意味があります。保険分野で使われる意味ですが、万一のときのリスク(死亡リスク)、長生きリスク、失業リスクなどが当てはまります。このリスクへの対応には、保険を利用する、現金を準備するなどが考えられ、回避するか、回避が難しければ金銭的な準備をしておきます。

そしてもう一つ、「ブレの大きさ(標準偏差)」を表す意味もあります。ローリスク・ローリターン、ハイリスク・ハイリターンという言葉があるように、損や得をする幅が小さい、幅が大きいことを表します。金融分野で使われる意味ですが、大きな利益を追求する場合、リスクも大きくなります。

「危険性」を表すリスクでは「損得」で考えず、リスクを回避または軽減するために費用を負担するかどうかで考えます。一方、「ブレの大きさ」を表すリスクは「損得」で考えます。

住宅ローンを損得で考えてはいけない

住宅ローンの金利タイプを選択するときには、損得で考えないようにしなければなりません。変動金利型を選ぶ場合、金利変動リスクがありますが、このリスクは「損得」で判断するリスクではありませんので、回避をするか、金利上昇しても返済できる収入や資産が必要です。

このことから「固定金利型を選ぶと損」「一部繰上げ返済をすると損」という考え方自体注意して考える必要があります。

家計を守ることを優先した金利タイプの選び方

住宅ローンで返済が滞り、家計に影響が出る原因として、病気や退職などによる収入減や金利変動による返済額の増加などが考えられます。収入減リスクと金利変動リスクの対応は次のとおりです。

収入減リスクも「危険性」の意味ですので、保険を充実させるか、借りる金額を減らすか、住宅ローンを利用しないことでリスクを回避または軽減することができます。

金利変動リスクは、全期間固定金利型を選択することで回避できます。

これらのリスクを考えると、物件価格の全額を借り、金利タイプは変動金利型を選ぶと、危険性という意味のリスクは大きくなることがわかります。住宅ローンを利用すること自体、リスクを負うことになりますので、家計を守るためには、リスクを小さくすることを意識しなければなりません。

2つのリスクを明確に区別する

住宅ローンの金利タイプを全期間固定金利型にしておけば、当初10(13)年間の税額控除を使える期間は収入が安定している限り、一部繰上げ返済をしなくても問題ありません。安心して税額控除の適用を生かすことができます。

金利の変動による家計への影響を全期間固定金利型で回避しつつ、余剰資金はiDeCoなどの税制優遇を利用できる投資で資産を増やしたり、物価上昇リスクに備えたりすることができます。つまり、危険性という意味のリスクは回避し、ブレの大きさを表すリスクで「損得」の判断をすることになります。

(C)藤 孝憲

固定金利型は返済額が増えるから損、掛け捨ての保険は何もなかったら無駄になるから損という考え方ではなく、リスクを回避するための費用を払っている感覚が必要です。大きな借り入れとなる住宅ローンを使って損得を考えることはリスクであるという認識が大切です。

おそらく、多くの人が変動金利型と固定金利型を比較して検討していると思いますが、リスクの大きさが異なる商品を比較していることになります。金利タイプを比較するなら、住宅ローンの固定金利、教育ローンの固定金利、自動車ローンの固定金利を比較し、金利が高いローンは現金で支払い、金利が低いローンを利用するという判断をするといいでしょう。

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異なりますが、変動金利型で明確なメリットを感じられない家庭は、生活の基盤となると、生活の基盤となる住宅ローンは全期間固定金利型を選択したほうが無難です。変動金利型や固定金利期間選択型を選ぶ場合には、リスクを認識し、金利変動リスクに対応できるかどうかを十分に検討しておきましょう。

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