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「はいはいをしない赤ちゃんは足腰が弱くなる」は噂にすぎない。むやみに不安にならないで

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赤ちゃんはハイハイ白いカーペットの上幼児子供男の子屋内ベッド、小さな子供のポートレートにクロール
inarik/gettyimages

赤ちゃんのはいはいが始まると、行動範囲がグッと広がりります。ママやパパは部屋の中の安全対策が必要になるほど。しかし赤ちゃんのなかには、あまりはいはいをしない子や、はいはいをする期間が短くて歩いてしまう子もいたり・・・。「うちの子はいはいしない」と悩む声が「たまひよ」にはよく届きます。
そもそも赤ちゃんのはいはいが必要なのかそうではないのか、赤ちゃんの発育・発達のスペシャリスト榊原洋一先生に聞きました。

関連:はいはいをしないけど大丈夫?6~9ヶ月の赤ちゃん成長&発達の疑問を解決!

約40人に1人の赤ちゃんは はいはいをしません。

 はいはいは多くの赤ちゃんが発達段階の途中で行う動作ですが、必ずしも成長・発達になくてはならないものではありません。 
 はいはいを始める時期は、平均的に10カ月前後ですが、はいはいをせず、おすわりの姿勢のままおしりを動かし、前進して移動をする子がいます。やがてつかまり立ちに移って、はいはいをせず歩きだすのですが、こうした子たちは「シャッフリング・ベビー(※)」と呼ばれ、約40 人に1人の割合でいます。
歩きだす時期は1才7カ月前後と通常より若干遅めですが、さらに成長発達を追跡調査すると運動能力などにまったく問題がないことがわかっています。つまり、はいはいをしてもしなくても、成長になんら影響はないのです。はいはいをしないと足腰が弱くなるなど、ウワサにすぎません。

移動手段で成長に違いは出ないので 無理に練習をさせる必要はありません

 世界のいくつかの国々では、今でも1才になるまで赤ちゃんの体を布でぐるぐる巻きにする「スワドリング」という育児法をとっています。1才になって布をはずすと、今までおすわりもさせていなかった子たちが、あっという間に歩きだすーー。
 つまり足腰を鍛えたから歩けるようになるわけではなく、子どもは時期が来たら歩けるようになる、という証拠ですね。
 赤ちゃんに大切なのは移動して世界を広げることもちろん、赤ちゃんが自ら移動をして視界を変えたり、活動の幅を広げたりする「経験」は、成長を促すことにつながります。でもその方法は、はいはいでなくてもいいんです。室内環境も昔のような和室と違い、今の家でははいはいをするスペースがないかもしれません。それならばつかまり立ちで移動し、好きなおもちゃを取りに行くことで、赤ちゃんの好奇心は満たされます。
移動手段で成長に違いは出ません。 はいはいをしない子に無理に練習させたり、促したりする必要はないのです。



※シャッフリング・ベビーとは?

シャッフリング・ベビーとは、おすわりの態勢で前進する正常な発達の一つの形です。
1960年代にイギリス人の小児科医ピーター・ロブソンが、おすわりの状態で移動する赤ちゃんをシャッフリング・ベビーと呼び、研究を始めました。うつぶせを嫌う、歩き始めの時期が少し遅くなるという傾向はありますが、その後の運動能力に問題はなく、「正常な発達バリエーション」であることがわかっています。はいはいで活動の範囲

(取材・文/ひよこクラブ編集部)

関連:「はいはいしない!」「言葉が出ない!」発達の遅れが気になりすぎる問題をママ小児科医にきく

監修/榊原洋一先生
(チャイルド・リサーチ・ネット所長・お茶の水女子大学名誉教授)
小児科医。発達障がいがある子どもに長年携わる。東京大学医学部講師、お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究所教授を経て現職。


参考/「ひよこクラブ」2019年6月号「新時代令和の育児のジョーシキ」

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