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小児科医が今必死で母子に伝える、コロナウイルスの予防法は?

ママは手を握っている小さな娘に支持の信頼を与える, クローズアップ
fizkes/gettyimages

昨夜から発熱とせきの症状があると来院した、3才の女の子とそのお母さん。診断したところのど風邪のようですが、お母さんは話題の新型肺炎が心配な様子。陽ちゃん先生がしたアドバイスとは…?

育児雑誌「ひよこクラブ」で長年監修をしてくださっている吉永陽一郎先生に2020年2月17日現在、読者に伝えられる内容をお願いしました。

今後新情報が出てくることも考えられます。たまひよONLINEでは都度、吉永先生はじめ、医師監修の吟味した情報を発信します。

「小児科医・陽ちゃん先生の診察室だより」#14

関連:ゼーゼーと苦しそうな赤ちゃんのせき。原因はヒトメタニューモウイルス[小児科医・陽ちゃん先生の診察室だより]

昨夜から続く発熱とせきで受診

寒い日が続く2月のある日、来院したのは、3歳の女の子とお母さん。昨夜から発熱とせきがあるとのこと。

―― のど風邪のようですね。のどが少し赤いようですが、胸の音はきれいですよ。

「あのぉ…新型肺炎では、ないですよね?」

―― え、今テレビなどで騒ぎになっている、新型コロナウイルスのことですか?この地域にほかの患者さんが出ないうちに、おたくのお子さんだけがかかることはないでしょう。

そう答えると「そうですよね…」とまだ心配そうなお母さん。

最近、テレビで新型コロナウイルスの話題を見ない日はありません。世界中を巻き込み、感染の怖さを訴える報道は黙っていてもたくさん入ってきます。お母さんが不安になるのももっともです。

元来、コロナウイルスは、熱やのど風邪を起こすウイルスで、複数の種類がいます。のど風邪程度ならいいのですが、中にはマーズ(MERS)やサーズ(SARS)と呼ばれる、重症な病気の原因になるものも。

新型コロナウイルスは、 COVID-19という名前がついて、その感染力と主に中国での死者数により、大ニュースになっています。

しかし、新型ですから、あまり詳しいことがわかっていません。

―― 一説には、潜伏期間は最大14日程度とか、2~10日とかいわれます。新型なので、本当の様子を解明するのに時間がかかっているようです。

気になるのは、不顕性感染(無症状病原体保持者)、要するに、自分はウイルスに感染しているのに病気になっていない人でも、ほかの人には移してしまうらしいということ。

病気を発症した人だけを隔離していても、流行は抑えられないことになります。

予防法は手洗い・うがい・マスク

「感染しないようにするには、どうすればいいんでしょうか」

―― インフルエンザと思っていたらよさそうですよ。

「毎年はやるインフルエンザですか?」

―― インフルエンザの予防でしたら、ずっと聞いてきたことです。手洗い、うがい、マスク着用。新型肺炎に対して各家庭でできることも、何も変わりません。

新型コロナウイルスに関するマスコミの発表では、マスクが予防に完璧ではないことが語られています。

確かに、外からの病原微生物(ウイルスや細菌)を完全にシャットアウトすることはできません。

しかし、口や鼻から吸い込む量は多少減らせると考えられます。コロナウイルスよりもサイズが大きいものに関しては、なおさらです。それに、ウイルスがついた手で、自分の口や鼻を触ることも減らせます。マスクをするなら、きちんと鼻まで覆うことが必要でしょう。

そして、手洗いはとても重要です。せきをするときに手のひらで口を覆う人が居ます。その人は、ウイルスがついた手でドアの取っ手や水道の蛇口、電車のつり革や手すりを持つでしょう。

ほかの人がそこに触れて家に帰ります。そして自宅にもウイルスを広げ、自分の口や鼻、目に触れることで、感染を起こすのです。

ウイルスを家中に広げて感染を起こす前に手を洗い、少しでも手についた病原微生物を減らしたいものです。

これらの予防策は完全ではありませんが、身体の中に入ってくるウイルスの量を減らすことに役立ちます。

「うちの子はまだ小さいので、マスクといってもちゃんとしないし、だいいち、マスクが売っていないんです」

―― そうですね。お子さんが小さいときは、不用意に人込みに連れて行かない。時々換気をする。周囲の大人がきちんと手洗いや、できればマスクをすることなどが大切ですね。

「周囲の大人が気をつけるしかありませんよねえ」

―― また、病気にかかったときは必ずマスクをしたいですね。

「え、マスクって病気にかからないためにするんじゃないんですか?」

―― 病気にかかった人にこそ、マスクをしてほしいんです。マスクは、病気を予防するには十分ではありませんが、せきやくしゃみで病原体を周囲へまきちらさないことには十分役立ちますからね。

それから、ウイルスは便の中にも出ます。トイレのあともしっかり手を洗いましょう。

予防法を説明し、少し安心した様子のお母さん。「日本でも、他国のようにあんなに人が死ぬんでしょうか」と、ぽつり。

―― まだわかりませんが、もともと病気がある人や、高齢者のほうが重症化しているようですし、子どもの重症はあまり聞きません。医療事情も国によって違うでしょう。今はひどいことにならないように願うばかりですね。

「わかりました。とにかく、娘が新型肺炎ではないとわかって、安心しました」

―― 新型肺炎も、これからどんな状況になるのかわかりません。心配ですが、できることをしておきましょうね。

「はい。家に帰ったら親子でしっかり手を洗います」

―― それから、しっかり食事をして、いい睡眠をとることも大切ですからね。

待合室からは、ほかの患者さんたちのせきの音が聞こえています。


(構成/ひよこクラブ編集部)
※編集部注 この情報は2020年2月17日現在のものです。

関連:ステロイドが効かないおむつかぶれ 小児科医・陽ちゃん先生

■監修・文:吉永陽一郎先生
国内初の子育て専門診療科である聖マリア病院母子総合医療センターの「育児療養科」科長などを経て、現在は福岡県久留米市の吉永小児科医院・院長。

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