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春も新型コロナは要注意!卒園・入園、入学式…人が集まる場所での感染症対策【専門家監修】

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母は桜の木の下で彼の息子の写真を撮る
※写真はイメージです
paylessimages/gettyimages

卒園式・入園式・入学式は楽しみな反面、人が集まるので新型コロナウイルスの感染リスクを心配しているママやパパは多いのではないでしょか。春の新型コロナ対策や、集団生活が始まるときの注意点について、帝京大学医学部附属溝口病院 小児科医・黒澤照喜先生、ママさん助産師・保健師の中村真奈美先生に聞きました。

春も新型コロナウイルスは要注意! 花粉症のママやパパは、例年以上に対策を

新型コロナウイルスは、冬にとくに感染が広がりやすいといわれていますが、春になると流行は落ち着いてくるのでしょうか。

「コロナウイルスは何種類かの型があり、新型でないコロナウイルスは冬場の低温・低湿度で活性化しやすいのが特徴です。そのため春になって暖かくなり、湿度が上がってくるとウイルスの活動が落ちついてくる可能性はあります。
しかし一方で、2021年2月に報道があった通り、日本人全体の抗体保有率(既感染率)は1%未満に過ぎません。大半の人が免疫を持っておらず、感染しやすい状況に変わりはありません。
そのため3密を避けたり、マスク着用、手指消毒など、これまでと同じようにコロナ対策はしっかりしてください」(黒澤先生)

また黒澤先生は、春、新型コロナウイルスの感染を防ぐには、花粉症対策も大切と言います

「花粉症でくしゃみをすると、新型コロナウイルスに感染している場合は飛沫が大きく飛び散ります。そのため花粉症の人は、花粉対策を例年以上に心がけてください。
帰宅後、家に入る前に衣類についた花粉をブラシで落としたり、帰宅後すぐにシャワーを浴びるなど、家の中に花粉を持ち込まないようにすると、子どもの花粉症を防ぐことにもつながります」(黒澤先生)

また「花粉症だから換気は控えたい」と考えるママやパパもいるかも知れませんが、換気は新型コロナウイルス対策には有効です。

「日中でも、短時間窓を少し開けて空気の流れを作るなど、こまめに換気をしましょう」(黒澤先生)

初めての集団生活は病気がつきもの! こじらせないためには無理をさせないことが第一

春から、保育園や幼稚園に入園し、初めての集団生活が始まる子も多いと思います。しかし集団生活が始まると、体調を崩しやすくなる子も。

「初めての集団生活が始まると、数カ月間は風邪をひきやすいです。風邪をひいたときは、こじらせないためにも無理は禁物。ゆっくり休ませて、しっかり治してから登園させましょう。発熱などで急に園から呼び出されることもあるので、ママやパパは職場に理解をしてもらうことも大切です」(黒澤先生)

また黒澤先生は、春に気をつけたほうがいい感染症は、新型コロナウイルスだけではないと言います。

「春の感染症として有名なのは、ヒトメタニューモウイルス感染症です。これはRSウイルス感染症と似ていて、呼吸がゼーゼーするのが特徴です。

RSウイルスは0歳代の子に多いのですが、ヒトメタニューモウイルスは1歳代くらいの子に多く、熱が続きます。ただし新型コロナウイルス同様に、手洗いやマスクで予防ができます。2歳以下の子は、マスクをつけるのは誤えんなどの危険性があるので、手洗いで予防しましょう。外から帰ってきたり、食事の前はしっかり手を洗ってください。

また激しい嘔吐を繰り返すロタウイルスは春にも流行ります。集団生活の場では感染リスクが高まります。ロタウイルス予防には、アルコール消毒が効かないので予防接種を受けていない子は、とくに注意が必要です」(黒澤先生)

元気でもせきがひどいときは、式は欠席しましょう

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、卒園式や入園式・入学式は、園や小学校でさまざま対策を検討しているようです。年長さんをもつママからは、次のような声も聞かれます。

●うちの子が通う幼稚園の卒園式は、保護者の出席は1人のみ。園庭で規模を縮小して行います。謝恩会も中止です。小学校の入学式も保護者は1人しか出席できません。寂しい卒園式や入学式になりそうです(涙)。

●コロナの影響で、園の運動会や発表会は中止。「卒園式だけは、2~3回に分けてでもする!」と園長先生が言ってくれているので、中止にならないことを祈ります。

感染を広げないために大切なのは、園や小学校の対策だけでなく、ママやパパが子どもと自分自身の体調をきちんと見極めることです。

「“元気だけどせきがひどい”“元気だけど熱っぽい”など気になる様子があるときは欠席しましょう。
また体調を崩して“前日、熱があった”“夜、眠れなかった”“食欲がない”ときも同様です。

せっかくの卒園式や入学式は“出席したい!”という気持ちが強くなりがちですが、“もし隣の席の子(隣の人)が、同じ状況だったらどうかしら?”“うつりそうで、ヒヤヒヤしないかしら?”と、まわりの人の立場になって考えてほしいと思います」(黒澤先生)

式が終わった後の集まりは、屋外でも飲食は危険!

昨年に続き、今年も謝恩会が中止になるなど、少しさびしい卒園式などになるかも知れません。
卒園式や入園・入学式が終わった後、仲よしグループやクラスで集まる予定のママやパパもいるのではないでしょうか。

「中には公園などで“お別れ会”を考えているママやパパもいるでしょが、たとえ屋外でも飲食を伴う場合は注意が必要です。

厚生労働省では、人との距離は1~2mは開けるように注意を呼びかけています。つばなどの飛沫が飛ぶ距離は2m以内です。2m以内にお弁当などを広げていると飛沫がお弁当などに入り、そこから感染する可能性は十分にあるでしょう」(中村先生)

中村先生は、コロナ禍の今は「思いやりが大切」とも話します。

「コロナの流行は、まだ続くと予測されます。社会全体で感染症と闘っていくには“思いやり”の心を持って乗りきっていきたいですね」(中村先生)


お話・監修/黒澤照喜先生、中村真奈美先生 取材・文/麻生珠恵、ひよこクラブ編集部

コロナ禍での卒園式・入園式・入学式では「マスクは触っちゃダメ」「隣の子とおしゃべりしちゃダメよ」など注意するママやパパもいるかも知れません。しかし中村先生は「式のとき、ママやパパに注意されると、子どもは余計に緊張すると思うので、あまり注意はしないほうがいい」と言います。親子で席が離れている場合は“先生におまかせ”くらいの大らかな気持ちで式に臨んで。また、できた部分は大いにほめて、いい思い出を作りましょう。


黒澤照喜先生(くろさわてるよし)

Profile
帝京大学医学部附属溝口病院・小児科。小児科医。東京大学医学部卒業。都立小児総合医療センターなどを経て、現職。3人のお子さんのパパ。

中村真奈美先生(なかむらまなみ)

Profile
保健センターでの乳幼児健診、新生児訪問を務める傍ら、出張&オンライン専門の開業助産師として、出張母乳相談、沐浴訪問のほか、ベビーマッサージ教室を主宰する。

※文中のコメントは口コミサイト「ウィメンズパーク」の投稿からの抜粋です

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