意外なきっかけ!?初めての「怖い」という感情【夫婦のじかん大貫さんのママ芸人日記#47】
2018年3月に男の子を出産した、お笑いコンビ「夫婦のじかん」の大貫さん。イラストレーター兼漫画家としても活躍中です。よしもと芸人・イラスト業・ママと毎日大忙しの大貫さんによるのコラム連載「ママ芸人日記」第47回です。
【第47回】意外なきっかけ!?初めての「怖い」という感情
1歳半くらいの頃から、「怖い」という感情が芽生えてきたように思える息子。
きっかけは意外なものでした。
保育園から帰る際、「かーい」と言っていることが多々ありました。
まだまだ言葉の言い間違いや発音の間違いもあるため、はじめの頃はよく理解できていませんでしたが、どうやら「怖い」と言っていたようでした。
家でもたまに「かーい(怖い)」と言っていたので、よくよく観察してみると、暗い場所を怖がっているということに気づきました。
洗面所の電気を点けて手洗いうがいをしているときに、電気の点いていないお風呂場の方を指さして言っていたり、電気の点いていない廊下を指さして言っていることがありました。
暗い場所というのは、本能的に怖いと感じるものなんだなと思っていたのですが、きっかけはどうやら保育園だったようです。
保育園の息子たちのクラスの教室から出口までの間に、先生たちの更衣室兼休憩室があります。
朝や帰りの時間しか使われないため、その部屋は普段電気が消えていて真っ暗になっているのですが、それがどうも、息子には怖く感じられたようなのです。
保育園の他の部屋や廊下は、かわいい飾りつけがしてあったりと明るい印象の室内であるのに対し、その部屋は先生たちしか使用せず、エコのため電気も常に消されているので、簡素で真っ暗なのです。
それが息子にとっては異質に感じられたらしく、その部屋周辺の暗い雰囲気が「怖い」という感情に結びついたようでした。
それからというもの、神社などあまり街灯が無い場所等々、とにかく少しでも暗い場所は「かーい(怖い)」と言うようになりました。
自分の子どもの頃を思い返してみると、確かに私も暗い場所が怖かったという記憶があります。
家の中にタンスだけの小さな部屋があったのですが、普段あまり電気が点いていることがなかったため、いつも暗く、怖いイメージがありました。
しかも、タンスの上に小さなだるまが置いてり、それがより一層怖さを増幅させていました。
通常の赤いだるまではなく、レアパターンの金色のだるまだったのも相まって異質さがあり、その上古いものだったため、全体的に少し汚れていて、それもまた怖さを醸し出していたのです。
いつもその部屋の前を通るときには、目をつぶって走り去っていました。
息子も、保育園の先生たちの休憩室の前を通るときに、そんな気持ちなのかなと想像すると、とても成長を感じます。
私は怖がりな方で、今でもホラー系の映画や漫画は怖くなってしまうため、一瞬たりとも見ないようにしています。
暗いところも、子どもの頃だけではなく、20歳くらいまでずっと怖がっていました…。
息子にそこまでの怖がりが遺伝していないことを祈るばかりです…。
夫婦のじかん大貫さん プロフィール
よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属/夫婦お笑いコンビ「夫婦のじかん」の嫁担当。イラストレーターとしても活動中。相方は元・トンファー山西章博。息子(2018.3生)と夫との3人暮らし。2019年3月にコミックエッセイ「母ハハハ!」(PARCO出版)を発売。