46歳で出産 女優・加藤貴子 わんぱく5歳児に抱く新たな悩み
連載9回目となる今回は、女優・加藤貴子さんが、元気すぎる長男に苦悩するお話です。この連載は、44才で第一子、46才で第二子を出産した、加藤さんの赤裸々な育児話と、育児に影響を与えた言葉を紹介しています。「加藤貴子の私だって新米ママ!」#9
長男の元気さにお手上げ
5歳4カ月になるわが家の長男は、ほぼ毎日のおふろ上がり、解放感が心地いいのかいつまでもパンツをはかず、真っ裸のまま部屋中を飛び回ったり、時にはソファでポケーっとテレビを見続けています。
しかられてもまったく動じません。裸で仮面ライダーになったり、侍になったりしています。「ベルトを付けるくらいだったら、パンツはきなさい!」と、そのたび声を張り上げてしまいますが、毎日のようにしかられている長男の耳には、もはや「ビビデバビデブー」とかに文言を変えてもなんの差異もないのではと、これまでのところお母ちゃんは完全にお手上げでございます。
あれ? こうやって文章にしてみると、なんだか私の物言いもヘンテコになっちゃってますね~(^_^;)))
「ベルトを付ける前にパンツをはきなさい」ですね。やれやれ。
子育ての悩みは尽きない
先日、長男→次男の順番でおふろに入れたときのこと。先に上がった長男の着替えをばあばに託しました(まあ~託さなくても5歳なんですから、自分で着られるはずなのですが…)。
20分ほどしてから次男と一緒に出てくると、案の定、長男はまだ真っ裸でお絵かきをしていました。少し離れたところで、ばあばもあきれていました。「何度言ってもはかないのよ。風邪ひくよって言っても聞かないし…」
そのうちくしゃみをして、やっとのそのそTシャツの袖に腕を通しはじめ、片方だけでまたお絵描きに心奪われる、といったありさま。そんな毎度の様子を見て、笑いながらばあばが言いました。
「まあ~隠すようになったらお金がかかるようになるから、お母さんは今のうちに貯金しときなさいよ」
??? どういうこと?
ポカーンとしていたら、ばあばが説明してくれました。
羞恥心が芽生えるころになると、習いごとやらゲームやら塾やら部活やらで、お金は出て行く一方、なんだそうです。
「えーーーーーーーーっ!」
今だって、なんだかんだ出費がかさんで、自転車操業状態なのに…。ばあばからそんなことを聞いたのを皮切りに、最近では頻繁に
「高齢出産なんだから子どものためにも備えておきなさいよ」
「保育園で預かってもらえるうちにお金を貯めとくのよ」
「小学校に上がってから、成長と出費がどんどん右肩上がりよ」
などと、頭が痛くなるアドバイスを耳にする回数が増えました。
確かに、高齢出産なんだから蓄えはあればあるだけ安心ですよね~。おかげで近ごろでは、真っ裸で走りまわる長男を見て、頭を抱えるより背筋が伸びる思いでございます。
文/加藤貴子
悩みが絶えない育児。けれど、そんな毎日を加藤さんのように楽しくとらえられると、日々が明るくなりそうですね。次回も、加藤さんの育児に影響を与えた言葉が登場します。お楽しみに!
加藤貴子
Profile
1970年生まれ。1990年に芸能界デビューして以降、数々の作品に出演。代表作として『温泉へ行こう』シリーズ(TBS系)、『新・科捜研の女』シリーズ(テレビ朝日系)、『花より男子』(TBS系)などがある。