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何か注意すると、口答え、キレる、無視…これってプチ反抗期⁉「一人前にあつかって」と専門家

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※写真はイメージです
Sophie Walster/gettyimages

4才・5才の子育て中のママたちの投稿サイトでは「意見すると怒りだす」「口答えするようになった」といった声が多く見られます。思春期より前の小さな反抗期、という意味で「プチ反抗期」と言われることも。この時期にどうして親子の仲がこじれてしまうのか、臨床心理士で子どもの発育・発達や、乳幼児期からの親子関係に詳しい、日本女子大学人間社会学部心理学科教授の塩﨑尚美先生に聞きました。

4才・5才になると「急に生意気になった」という声が続々

「プチ反抗期」と親たちの間で言われる子どもの言動に悩むママの声を一部紹介します。

●5歳の長男、生意気すぎて悩んでいます。口答えがひどくて、面と向かえばお互いイライラでよくないとわかっているんですが、私も余裕がもてません。何か注意すれば、うるさい、面倒、今日は、口答えしたくなるような事をママが言わなければいいとまで言われました。


●年中の息子ですが、ここ最近なぜかちょっとしたことですぐ怒ります。怒るのは私や主人に対してしかまだ見た事がありません。
例えば私が「~してねー」と普通の口調で言っただけでも、「わかってる!」と怒ったり、私がした事に対して、「何で○○するの!」など半泣きになりながら叩いてきたり。


●最近5歳の娘が機嫌が悪く、怒りやすく集中力もなく、だらだらしてます。例えばの話ですが私が保育園の準備を一緒にしよう!と声かけをしても
娘は必ず無視します。何度も私が声をかけると「聞こえてる!」「わかってる!」。家では私と上手くできてませんが保育園ではとても性格の優しいよい子と先生が絶賛する外ズラがよい子です。

子どもを自分の理想像に当てはめようとしていませんか?

親がしてほしいことを伝える場面で、言い争いや衝突が起きてしまう、と悩んでいる人は多いようです。どうしてなのでしょうか。

「現在、ママやパパの周囲には情報があふれていて、『親としてきちんとしなくては』 『こういう子に育てないといけない』 というプレッシャーがありますね。そこで、子どもを自分のイメージや理想像に無意識にあてはめようとしてしまうのではないでしょうか。
しかし、子どもは4才・5才ともなればその子なりの人格ができていて、得意・不得意、個性も一人ひとり違います。社会が求めるイメージや理想像とは違う子もいるでしょう。しかし、親はその子の人格、個性を理解して認めることが大切です」。(塩崎先生)

自分の意見をぶつけてくるのは、親を信頼しているから

一方、子どもはどうでしょうか。4才・5才になると自分とは違う理想像に自らを当てはめようとする親を、子どもたちはf意外に冷静に見ているといいます。

「大人のずるさや矛盾が少し見えるようになってきていて、『自分はそんな風になりたくない』と言わずにはいられないことが増えてくるのです。自分の意見をしっかりということができるのです。
大人たちは、そんな様子を生意気、親をなめている、と感じてしまうかもしれないのですが、自分の意見をぶつけてくるのは、親への信頼感があるからです。この人は自分を見捨てない、という信頼があるから自分の意見や感情をぶつけてくるのです」(塩崎先生)

親に対して意見を主張するのは悪いことではなく、逆に、なんでも言うことを聞く素直すぎる子どものほうが、親が怖くて、気を使っていることがあるといいます。

一人前に扱ってあげることが関係改善の第一歩

それでは、どうすればいいのでしょうか。
まず、子どもが自分の意見を主張することを「反抗」ととらえることをやめてみることが大切だそう。

「『反抗』ととらえてしまうのは、子は親の言うことを聞くのが当たり前と思っているから。4才・5才になったら子どもを1人の人間として認めてあげて、人間として対等に、言葉でのコミュニケーションをとっていくことが大切です。
たとえば何かやってほしいときは『これやりなさい』ではなく、『こう思うから、こうしてほしい』と伝え、それに対して『やりたくない』ということであれば、その理由を聞き、どうすればいいか一緒に考える。そういったやりとりが必要になる年代なのです」(塩崎先生)

ママががんばりすぎると、ぶつかりがちに。ときには息抜きを

さらに、4才・5才になってから態度が悪い、とママやパパが感じたりするのは保育園や幼稚園での人間関係も関係していることがあるといいます。

「この時期、園での人間関係は複雑になってくるころで、いろいろなコミュニケーションスキルを求められています。外でがんばっている子が増えて、家ではゆっくりと休みたいのに、帰るなり『あれして』『早く』などと言われると、『ちょっと休ませて!』と言いたくなってしまうのです。

ママはダラダラするヒマがあまりないので、ダラダラしている人を見るとイライラしてしまいがちです。ですから、たまにはママが息抜きをすることが大切です。自分にゆとりがあれば、子どもがダラダラしていても認めることができるでしょう」(塩崎先生)

子どものありのままの姿を受け止めながら、対等にコミュニケーションをとっていくためにも、心のゆとりは大切です。がんばりすぎているな、というママは『今日はなんにもしないデー』を作るなど、意識的に息抜きをしてみることが大切なようです。そうすると、子どもとの関係が少し変化するかもしれません。

お話・監修/塩崎尚美先生 取材・文/岩崎緑、ひよこクラブ編集部

思い当たることがたくさんあったのではないでしょうか。今度子どもが自分の意見を主張してきたら、私を信頼してくれているのね、と受け止めてみましょう。改めて子どもを愛おしく感じられることでしょう。


塩﨑尚美先生(しおざきなおみ)
(日本女子大学人間社会学部心理学科・教授)

Profile
臨床心理士。専門は発達臨床心理学、乳幼児期からの親子関係、子育て支援。一男一女のママでもあります。


※文中のコメントは口コミサイト「ウィメンズパーク」の投稿からの抜粋です。

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