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夫婦良好のカギは「妻だけの自分」からの脱却・専門家

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所得税申告書を提出するコンテンツカップル
shironosov/gettyimages

いつもは良好な夫婦の関係でも、知らず知らずのうちに思考が単調になり、問題が起こることもあります。そんな関係から抜け出すカギはなんなのか、夫婦カウンセラーの木村泰之さんに聞きました。

木村泰之
夫婦カウンセラー
一般社団法人夫婦問題レスキュー隊 代表理事。3万人以上のカウンセリング、夫婦カウンセラー養成、セミナー、相談者交流会等、様々な形で日々アドバイスを行う。
「夫婦カウンセラー木村泰之ブログ」は毎日更新中。

「なあなあ」な関係の夫婦に生じる悪影響

夫婦として長い時間ともに過ごしていると、その空間やリズムに慣れて、良くも悪くもパートナーの思考に影響されがちです。昔なら自分の考えを主張していたような場面でも「まあいいか」「波風を立てるのはちょっと」となあなあになることも。しかし不本意なことをそのままにし続けていると、夫婦の関係にも少しずつ影響が出てきます。

夫婦という枠組みの罠

そもそも人は、それぞれに異なる性格やアイデンティティ、価値観を持っています。それらは幼少期に家族に愛されたり叱られたりする中で築かれたものです。
さらにそこから成長して大人になっていきます。経験することは人それぞれですが、社会の一員としていろいろな価値観の人と接する中で、世間の仕組みやルール、考え方を身に付けたでしょう。

一方、結婚して家庭が生活の基準となると、さまざまな価値観が「夫」へとシフトしがちです。

夫婦という枠のなかで自分が希薄に

日本において夫婦になるということは婚姻制度の中で戸籍を一つにすることであり、相続の権利や同居の義務などが発生します。また女性の場合、姓や住まいが変わったり夫の扶養家族になったりする人も多いでしょう。
こうした変化の中で妻はだんだんと夫に生活を守られているという感覚が強くなり、「夫を立てよう」「夫がそう言うなら従おう」と無意識のうちに夫を基準とする意識が強くなりがちです。子どもが生まれて家族構成に変化があっても、子どもといるときは母親として子どもを、夫といるときは妻として夫を優先することが多いのではないでしょうか。

結婚したからといって、自分の根本の性格や思考が変わるわけではありません。しかし夫婦という枠組みのなかで妻という意識が強くなり、自分が思う以上にもともとの「自分」が希薄になってはいないでしょうか。社会の一員であったはずの自分を狭めてはいないでしょうか。

夫婦良好の秘訣は‘立場の複数化’

夫婦がいま一つしっくりこないときとは、実はこんな風に「妻は妻」「夫は夫」とそれぞれの立場を固定化して捉えすぎている傾向があります。自分や相手をいつも同じ立場から捉える関係が、発展と成長を乏しくさせてマンネリ化させているのです。
夫を尊重することは間違いではありませんが、時と場合によっては自分自身の意見や考えを強く出す必要があります。

では、夫婦を良好な関係にするにはどうすればいいのか。それには自分のさまざまな立場を思い出すことがカギになります。

夫婦だからこそ妻ではない自分を意識する

夫婦というのは少しドライに言えば他人との共同生活です。性別、生まれ育ち、年齢、思考、文化などの違いがあるのです。そのズレから生じるすれ違いも許容範囲であれば問題ありませんが、生活するうえではどうしても納得できないことも出てきます。

そのときこそ、自分のいろいろな立場を思い出す必要があります。妻という立場はあくまでも自分の一部。例えば娘であり、姉や妹であり、職場の同僚や先輩であり…妻以外のさまざまな立場があってそれぞれに自分の価値観が形作られたはずです。特に、自分の人格形成に大きく影響した人や思考は重要です。
それらを思い出せば、夫とのすれ違いが生じたときに「独身のときの頑張っていた自分ならこの判断はしない」「自分の親ならこう言う」と、妻の立場だけに囚われず多面的に判断できるのではないでしょうか。

またそういう意識で臨むことで、妻の意外な発言に夫もハッとするのです。妻としての想定内の思考とは違う立場からの言葉が、夫婦にいい意味での緊張感を生み出し、マンネリを払拭してくれるはずです。

マンネリからの脱却は、夫婦関係を良好に保つうえで大切です。妻であると同時に母親、娘、社会の一員であること…妻だけの自分から脱することで、夫婦の関係も単調にならず多様性を持つようになります。さまざまな「自分」を夫婦の間にも取り入れる意識が大事です。

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