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生まれたばかりの赤ちゃんもママやパパの顔が大好き!赤ちゃんの見る世界の不思議【専門家】

日本の母と子
※写真はイメージです
Milatas/gettyimages

生まれたばかりの赤ちゃんを抱っこすると、ママの顔をじっと見つめることがあります。赤ちゃんにはママやパパの顔がどのくらい見えているのでしょうか?
赤ちゃんの視力や認知発達を第一線で研究している山口真美先生に聞きました。

赤ちゃんは自分で刺激を求め、脳を発達させている

――0〜3カ月ころの赤ちゃんの視力は0.02ほどで、ぼんやり見えているとのことですが、視力以外の五感は胎児のころから発達するといわれるのに比べて、視覚の発達がゆっくりなのはどうしてですか。

山口先生(以下敬称略) 赤ちゃんは羊水(ようすい)の中でお母さんが食べたもののにおいや味を疑似体験し、味覚と嗅覚(きゅうかく)は発達しています。また、自分自身に触れたりしながら触覚も発達しています。振動によって伝わる聴覚も機能しています。

視覚は、まず光の刺激を受け取ることで発達します。ある程度の明るさや暗さはわかりますが、さまざまな環境の光の刺激は胎内から出ないと受け取ることができません。さらに感覚の中でも、視覚はとくに脳のしくみが複雑な経路に分かれていているので、ゆっくり発達するんです。

――そのようにぼんやりした世界にいる赤ちゃんの視覚は、どのように発達するのでしょうか。

山口 新生児は大脳皮質がまだ機能していないため、大人のような「意識」はないともいえます。ある意味、感覚ベースで生きているんですね。だから意識して見る、のではなく、自分の感覚が刺激されるものを反射的に見ようとしています。

赤ちゃんの視覚に関する脳は、刺激を受けることによって成長します。赤ちゃんは感覚が刺激されるものを反射的に見て脳を成長させ、それを繰り返すことで視力や色や形の見え方が順番に発達していきます。赤ちゃんが頑張って一生懸命お勉強をしているということですね。

赤ちゃんは2つの目と口の形が大好き。でも理由は謎

――0〜3カ月ころの赤ちゃんは2つの目と口、白と黒などのコントラストの強い色、動くものを好んで見ようとすするそうですね。コントラストの強い色や動くものなどは感覚が刺激される、となんとなくわかりますが、2つの目と口を好むのはなぜでしょうか?

山口 新生児の赤ちゃんは「トップヘビー」と呼ばれる2つの目と口の逆三角形が大好きです。この形を繰り返し見て、お母さんやお父さんの顔を学習します。

けれど、どうしてこの形が好きか、その理由はわからないんです。先ほど胎外に出ないと視覚は発達しないと話しましたが、4〜5年前の研究で、胎内の赤ちゃんに光を当てたとき、トップヘビーの形に光を当てる場合と、それを逆さにした形で光を当てた場合では、トップヘビーの形のほうを見るということがわかりました。つまり胎児でもトップヘビーの形を見ようとするんですね。でもその理由は謎です。

これは推測ですが、カモやニワトリなど離巣性の鳥類のヒナが、生まれて最初に見る動く物体を母親と決めてついていく、インプリンティング(刷り込み)というしくみは、生得的に備わっているものだといわれています。
人の赤ちゃんが顔を好むのは、このインプリンティングと似ているのではと考えられてはいます。人が社会性の動物であって、顔が社会関係を結びつける上で必要なために備わっているのではないかと考えてもいいかもしれません。

赤ちゃんの視覚の発達のために大人が気をつけたいこと

――では、絵本やおもちゃなどを赤ちゃんに見せるときに大人が気をつけることはありますか?

山口 赤ちゃんは見やすい色や形を見て刺激を受けることで、視覚が発達していきます。赤ちゃんは動いているものも好きなので、動かしながらおもちゃや絵本を見せたり、抱っこして歩いて見せたりすると、さらに成長を加速させるでしょう。
しかし、刺激ばかりだと赤ちゃんは疲れてしまいます。しかも0〜3カ月くらいの赤ちゃんは、自分で見ることをやめるようにコントロールできません。適度に休ませてあげることが必要ですね。

――スマホやタブレットの動画をおとなしく見るからといって、見せ続けてはいけないということですね。

山口 そうですね。6〜8カ月くらいになると飽きたりイヤだったら「ポイッ」とやめるし、10カ月以上になったら自分で動き回って、ほかのことに興味を持ったりするので大丈夫かもしれませんが、低月齢のうちは気をつけましょう。

また動画については、発達の観点から注意が必要です。赤ちゃんの視力は脳の発達を伴って発達します。6カ月くらいまでに急峻(きゅうしゅん)に発達し、その後も10才くらいまで発達を続けます。その発達には、ただ見るだけでなく、同時に目や身体を動かすこともとても大事です。

脳や視覚機能が発達する段階で、動画など特定の距離のものだけ見続けると、近視となる危険性もあるので、気をつけたほうがいいでしょう。

取材・文/早川奈緒子、ひよこクラブ編集部

お話・監修/山口真美先生

赤ちゃんの視覚の発達には、成長に合わせて、見やすいものを、動きを取り入れながら見せてあげることが大切です。ママやパパが赤ちゃんと一緒に遊ぶときや、おもちゃや絵本を選ぶときの参考にしてみてはいかがでしょうか。

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