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出産方法のいろいろ【出産のための基礎知識】

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YoOura/gettyimages

少子化・産院の減少で、お産方法を選べないこともあります。でも、どんなお産をしたいか考えるのは大事なこと。お産に前向きになれます。自分がお産する産院はどんな出産スタイルなのか、確認しておきましょう。

自分の希望が通るか産院に確認を

出産のスタイルは1つではなく、多様化しています。産む場所や、分娩台の種類、分娩時の姿勢、呼吸法など、さまざまです。いちばんに考えなくてはならないのは赤ちゃんが無事に生まれてくることですが、出産スタイルを考えることで、お産に対して前向きに取り組めるだけでなく、そのあとに続いていく、育児に対する姿勢にも違いが出てくることでしょう。

産院の方針などもありますから、すべて自分の思いどおりの出産ができるわけではありませんが、どのくらい希望が通るのか、また自分がお産をする産院はどういう出産スタイルなのかを知っておくことは、とても大切なことです。

ソフロロジー式

・イメージトレーニングと呼吸法で痛みをコントロールする
・妊娠中からイメージトレーニングをして赤ちゃんとの絆を強める
・ヨガから応用した呼吸法などでリラックスする

自然なお産の流れの中で、自分をコントロールしながら出産の力を高めていく出産法。妊娠中からお産に対するイメージを高めるトレーニングをしたり、リラックスする訓練をするのが特徴です。これにより陣痛を怖いものと否定する気持ちを持たずに、赤ちゃんを産みだすためのエネルギーとしてとらえることができます。リラックスの訓練には日本人になじみやすいヨガや禅のエッセンスが組み込まれています。

ラマーズ法

・お産のプロセスを理解し、呼吸法でリラックスする
・呼吸法とともに補助動作で陣痛の痛みを緩和する

フランスのラマーズ博士が開発したもので、事前にお産のプロセスを頭に入れ、呼吸法と補助動作によってリラックスした状態で出産するスタイルです。ある一つの刺激に集中しているともう一つの刺激を弱く感じる働きを利用して、呼吸法に集中することで痛みの感じ方を緩和するという考え方がラマーズ法の特徴です。産院の両親学級で習う呼吸法も、ラマーズ法をベースにしたものが多くあります。出産時には練習した呼吸法を基に助産師のリードに従うといいでしょう。

フリースタイル分娩

・好きな姿勢で産める
・リラックスして臨める
・自分で産むという主体性が大事

フリースタイル分娩はアクティブバースの一つ。
アクティブバースとは、産む人自身がどんなお産がしたいのかを積極的に考え、自由なスタイルで出産する方法です。助産院の多くはこのフリースタイル分娩です。ポーズには床に座ったり立てひざをしたり、両手両ひざをつく格好などがあります。

フリースタイルポーズのいろいろ

座位

和式トイレでしゃがむようなスタイル。分娩台を起こして座ったり、クッションにもたれたり、パパに後ろから支えてもらったりします。

両手両ひざをつく

分娩台などで両手両ひざをついた姿勢で生みます。腰に負担がかからず、自然に骨盤が広がり、赤ちゃんが通りやすいというメリットが。

立てひざをする

パパにしがみつくようなスタイルや、分娩台によりかかる形で、立てひざをします。引力で赤ちゃんが下りてきやすく、お産を進める効果も。

水中出産

・入浴効果を生かして陣痛を緩和
・リラックスしてお産に臨める

水中出産もアクティブバースの一つです。体温と同じ約36度の温水の入ったプールの中での出産法です。自分の楽な姿勢で過ごし、水中で生まれた赤ちゃんは自分で抱き上げます。水中出産ができる施設は限られています。またリスクのある産婦には適用できません。

無痛分娩

・麻酔薬を使うことで痛みを取る分娩法
・意識ははっきりしているので、自分でいきんで赤ちゃん誕生も実感できる

無痛分娩とは、麻酔を使って陣痛の痛みを緩和し、リラックスした状態でお産をする方法です。痛みに対する恐怖心が強い、パニックを起こしやすい、あるいは高血圧などの合併症がある人に向いた分娩法です。

現在は硬膜外麻酔が主流となっています

無痛分娩で使用する麻酔は、大きく分けると区域麻酔(部分麻酔)と全身麻酔の2つがありますが、現在の無痛分娩では硬膜外麻酔という区域麻酔が主流となっています。この麻酔法は陣痛の痛みだけを取るので、ママの意識ははっきりしていますが、陣痛が弱くなる傾向があります。赤ちゃんの産声は聞くことができます。また万が一、途中で帝王切開分娩になった場合でもそのまま対応できるので、緊急時には安心な分娩法です。

麻酔をかける時期

無痛分娩では、陣痛が始まる前から麻酔をかける場合と、ある程度お産が進行してからかける場合とがあります。お産が進行してから麻酔をかける場合も、陣痛は弱くなりますが、自然分娩とほぼ同じ経過をたどります。
陣痛が始まる前から行う場合は39週ごろに入院日を決め、陣痛促進薬による誘発分娩になります。無痛分娩の場合も同じように子宮口が開くまでは入院室で過ごし、全開大になったら分娩室へ移動します。
麻酔薬がママや赤ちゃんに影響を及ぼすことはほとんどありませんが、微弱陣痛になったり、うまくいきめないことも。その場合は陣痛促進薬を投与したり、吸引分娩などの措置がとられます。薬の影響で血圧が下がる可能性もありますが、常に熟練した医師が経過をチェックしているので、問題はほとんどありません。

麻酔の種類

麻酔の方法には、全身麻酔と区域麻酔があります。全身麻酔には麻酔薬を静脈に直接注射する静脈麻酔と麻酔ガスを吸い込む吸入麻酔があります。区域麻酔には硬膜外麻酔と脊椎くも膜下麻酔、陰部神経に麻酔するブロック法があります。

無痛分娩 Q&A

Q.麻酔の薬が赤ちゃんや母体に影響しませんか?
A.まず影響ありません

無痛分娩は、麻酔の扱いに熟練した医師が頻繁に麻酔の量をチェックし、医師の管理下で行われます。区域麻酔では、麻酔薬はおなかの赤ちゃんへ届きませんから、赤ちゃんへ影響を及ぼすことはありません。全身麻酔の場合は赤ちゃんが眠った状態で生まれることもあります。

Q.麻酔の効き方に個人差はあるのですか?
A.人によって効く量は違ってきます

どの程度の量で痛みを感じなくなるかは個人差があります。産婦によっては、完全に痛みがなくなるというわけではない人もいるようです。また麻酔は効いていても、子宮の収縮やおなかが重いような感覚があるママもいるようです。

Q.どれくらいで麻酔が切れるのでしょうか?
A.出産後1~2時間程度で切れます

 硬膜外麻酔の場合、出産後麻酔が切れるまで1~2時間程度かかります。産後の後陣痛(こうじんつう)を強く感じる人もいますが、つらければ鎮痛薬が処方されますので相談を。また産後に頭痛が起こる人も1%程度います。

立ち会い出産

・出産を夫婦の共同作業ととらえる
・わが子の誕生の瞬間に立ち会える
・パパの育児分担につながりやすい

お産の始まりから赤ちゃん誕生までの道のりを、夫婦で支え合いながら乗り越え、赤ちゃんを迎える喜びを分かち合う出産のスタイルです。陣痛の間だけ付き添ったり、分娩室で誕生の瞬間まで一緒にいたりと、形はさまざまですが、パパが肉体面や精神面でママのサポートをすることで、夫婦の絆も強まり、その後の育児も助け合っていけるといわれています。ただ立ち会いを希望しても、どこの産院でもできるとは限りませんし、希望者には両親学級への参加を義務づけている施設もあります。

立ち会い出産を考えているならば、夫婦2人の気持ちが一致していることが大事です。いくらママが強く希望しても、パパの心に出産に立ち会いたくないという気持ちがあるままで本番を迎えては、いい結果にはなりません。中には「妻が苦しむ姿を見て、どうしていいかわからず、パニックになった」というパパも。
でも、赤ちゃんは生まれるときパパがいてくれたらとてもうれしいでしょう。パパは自分の気持ちだけでなく、生まれてくる赤ちゃんの気持ちも考えてあげましょう。

立ち会うパパの5つの心得

□励ましすぎはダメ。サポート役に徹しよう。
□「眠い」「疲れた」は言わないこと。いちばん疲れているのはママ。
□医療スタッフの邪魔にならないように注意しよう。
□陣痛の合間にはできるだけ話しかけてリラックスさせてあげよう。
□赤ちゃんの誕生後はママにねぎらいの言葉を忘れずに!

パパができること

長丁場になるお産において、パパのサポートは肉体的にも精神面においてもママの大きな支えになります。ママの気持ちに寄り添うようにして、できることをしてあげましょう。

1.ママの気持ちをリラックス
パパがガチガチに緊張していては、ママもリラックスできません。肩の力を抜いて、会話をしたり、手を握ってスキンシップを。

2.気持ちいいところをマッサージ
お産の進行に合わせて、マッサージをしたり、痛いところを押してあげて。呼吸法を一緒に行うのもいいでしょう。

3.汗をふいたり水分補給をして
汗をふいてあげる、のどが渇いているようなら飲み物を飲ませてあげる、などの気配りを。「何をしてほしい?」と声かけも○。

助産院での出産

・自宅にいるような雰囲気で
・正常でトラブルのないお産のみ
・提携病院との連携をしっかりと

助産院とは9床以下の入院設備のある施設で、医師ではなく助産師による介助のみでお産をします。家庭的な雰囲気の中でお産できるので、自宅にいるような安心感があるのがメリットです。
医療行為は行えないので、健康で正常な妊娠経過を経ていないと助産院でのお産は難しいでしょう。また必ず提携の医療施設があり、少しでも異常がある場合は速やかな転院が必要です。自分が産むんだという前向きな姿勢が大切です。

LDR

・移動がないので肉体的に楽
・スタッフとのコミュニケーションがとりやすい
・リビングのような雰囲気の中で産前産後を過ごせる

LDRとは、陣痛(Labor)、分娩(Delivery)、産後の回復(Recovery)の略で、すべてを同じ部屋で過ごすお産のスタイルです。すべての設備が整い、分娩時にはベッドが分娩台になります。産後もそこでそのまま入院生活を送ります。お産の進行によってたびたび移動することもなく、精神的にも肉体的にも楽に過ごせます。家族も滞在しやすいメリットがあります。


監修:藤井知行 先生
東京大学大学院医学系研究科 産婦人科学 教授
1982年東京大学医学部卒業。同年、同大学医学部産科婦人科学教室入局。85年同大学医学部付属病院に習慣流産専門外来を開設、以後責任者として運営を担当。2012年より現職に。

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