自作の歌でダンス、神社で“気”を感じ、お笑い番組で爆笑!私の胎教体験談
小学生の一人っ子を育てながら、編集やライティングの仕事をしている“チャーミー小結”です。妊娠適齢期を過ぎての妊娠で、切迫早産で管理入院したのち、無痛分娩の計画出産を選択しました。妊娠が判明すると、さっそく「たまごクラブ」を買いに行き、胎教や産後の知育玩具などをいそいそと調べ始めました。この頃は、早くも“親バカ”で“教育ママ”みたいな自分を、客観的に楽しんでいました。
嬉しくておなかの赤ちゃんとダンスダンスダンス!
世間の“胎教”に関する風潮を一通り調べたあと、自分なりに考えた“胎教”とは、「おなかの中の赤ちゃんの潜在意識に、深く刻み込まれる愛情」のこと。無理をして聞き慣れないクラシック音楽を聴いたりすることより、五感でママが体感し感動したことが、体温の上昇や血流の変化で赤ちゃんに伝わっていくのではないかと思いました。
妊娠判明後は、まだおなかの膨らみが目立たないはずの時期。それでも嬉しさのあまり、おなかを突き出して過ごしていたせいか、自分がおなかぽんぽこりんのタヌキみたいだったので、赤ちゃんに“ぽん太”と名付けて何かにつけては語りかけていました。
嬉しくてじっとしていられず、「ぽんぽんぽん太―! ぽん太といっしょ-! ぽん太と踊ろう-! ぽん太と歌おう-!…」と、即興で適当な歌を作って、家でも外でも人目を気にせず歌い踊っていました。
神社は、おなかに宿った命の神秘を感じられる場所
妊娠初期は、つわりと眠気で歌い踊る気分ではなくなりましたが、安産祈願の目的もあって、よく近所の神社に参拝へ行きました。神社の境内という場所は清められた神聖な場所であり、そこに常に流れている“良い気”や“エネルギー”を感じるだけで、胎内に良い影響を与えるのではないかと信じていました。
特別な信仰を持たなかった私は、境内にある御神木や夫婦石、弁天様やお稲荷様まで、ありとあらゆるパワースポットを拝んで周り、触れられる物には触れて“気”を取り入れました。
じっと目を閉じ、新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込み、静かに瞑想をして“今このときの感じられる全て”に意識を集中します。すると、気持ちが穏やかになり、まだおなかの中で豆粒のような赤ちゃんとのつながりを、しっかりと確認することができました。
そして、「無事に生まれてきてね。忘れ物をしてもお空に取りに帰ったりしないでね」と語りかけていました。
入院中の胎教は、お笑い番組「エンタの神様」!
妊娠26週目に切迫早産の診断を受けて管理入院になった後は、一日中ベッドで安静状態となりました。コイン式のテレビの視聴もお金はかかるし、相部屋で気を遣うので、テレビは“夜のゴールデンタイムだけ”と決めました。
その頃楽しみにしていたのは、お笑い番組「エンタの神様」でした。毎週土曜日の放送を心待ちにしていると、長期入院中も1週間があっという間に感じられました。音がもれないようにイヤホンをして、声のボリュームを落としておなかを抱えて笑い転げていました。
お気に入りの芸人さんが出ていると、なおさらテンションが上がり、心も躍りました。ちょうど番組のエンディングのあとが消灯時間だったので、「あー面白かったね! やっぱりあのコントは最高よね!」と、おなかの赤ちゃんに語りかけて一日を終えることができ、硬くて狭いベッドでも楽しい気持ちで眠りにつくことができました。
そんな波瀾万丈な(?)胎児時代を経て、妊娠37週目、身長48.5cm、体重2868g で生まれた我が子は、1歳4ヶ月で「きゅうきゅうしゃは、ピーポーピーポー! しょうぼうしゃは、うーカンカンカン!」と、四語文を話して周囲を驚かせました。2歳の歯科検診では、医師から「何か特別な幼児教育をしているのですか?」とたずねられ、「語りかけのおかげ?」と密かに、ほくそ笑んでいました。「天才児かも?」と思った子どもは、現在ごく普通の小学生です。私にとって胎教とは、親が子どもを通して楽しむ自己満足で、その後の幼児教育などの効果も、「親の受け止め方次第なのだな」と思いました。
[チャーミー小結* プロフィール]
フリーランスで働く1児の母。慣れない子育てに悩み、保育士資格の勉強や、子育て支援サポーターのリーダーとして活動した経験を持つ。今は自宅の庭で母猫や母鳥が子育てしているのを、ママ仲間として見守っている。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。