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【医師監修】「妊娠したらおならが臭くなった」!? 妊娠とおならって関係あるの?

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AaronAmat/gettyimages

妊娠したら、「おならがよく出るようになった」「おならが臭くなった」「おならを我慢できない」などの悩みが、実はとっても多いのです。本当は妊婦健診のときに先生に聞いてみたいけど、恥ずかしいし、おなかの赤ちゃんのことなど、ほかにもっと聞きたいこともあるし…、ということなどで相談できないという妊婦さんたち。そんな悩ましい疑問の声におこたえして、妊娠とおならの関係を産婦人科医の竹内正人先生に伺いました。 どうやったら治まるのかも紹介するので、妊娠生活に役立ててください。

記事監修

【産婦人科医】竹内正人 先生

【産婦人科医】竹内正人 先生

日本医科大学大学院修了。米国ロマリンダ大学留学を経て葛飾赤十字産院などに勤務。よりやさしい「生まれる・生きる」をサポートするため、国や地域、医療の枠を終えて活動中。著書・監修書も多数。

関連:【腸活】小林弘幸先生直伝!妊娠中の便秘を解消するメニューとは?

妊娠中は、「おならが多くなる・臭くなる」ことはめずらしいことではありません

便秘のことは友人と話せても、おならのことはなかなか…、という妊婦さんたち。こっそりおならをしたことで、においで周囲に騒がれる状況になったり、うっかり音が出てしまって恥ずかしい思いをすることもあったりで、人には話しづらいようです。そのため、妊娠してからおならが増えたこと、「自分だけ?」と思いがちですが、多くの妊婦さんが悩んでいて、珍しいことではありません。 妊娠とおならの関係は、実はとっても密接! 妊娠と深くかかわっているホルモンや、子宮の増大などが大きく影響しているからなのです。

妊娠初期から体験する人が多い! 理由はホルモンの影響

妊娠すると、黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌量が増えます。このホルモンは、妊娠を継続するために必要なのですが、腸の動きを低下させる働きもあるため、妊娠すると便秘になりがちです。便秘になると、便が腸にとどこおっている時間が長くなるため、悪玉菌が増えて有害物質や、おならの元であるガスを多く発生させることに! また、有害物質の影響で、おならのにおいも強くなってしまうのです。

つわりやストレスが原因の場合も

つわりのときは、食べる量も少なくなりますし、食事がかたよってしまい、便秘になりやすい状態です。また、妊娠はうれしいけれど、妊娠によって変わる職場環境や、今後の生活のことなどを考えて不安や心配が増えてしまうと、腸の運動がにぶくなってしまうこともあります。というのも、腸の運動とストレスも密接にかかわっているからです。ストレスによって腸の動きが悪くなり下痢をすることもありますが、便秘にもなりやすくなります。その場合、おならが増えたり、においが強くなってしまう状態に!

中期以降は、子宮の増大による腸の圧迫が原因の場合も

妊娠経過とともに、おなかも大きくなっていきますが、子宮が増大することで近くにある腸を圧迫します。すると腸の動きがにぶくなり便秘になって、おならやくさいにおいの原因に!

妊娠中のおなら対策でできることはある?

妊娠するとおならが増えるのはしかたないことなので、出してしまえばいいとは思うのですが、人はみな、羞恥(しゅうち)心というものがありますから、それはなかなかできません。おならの回数が増えるのも臭くなるのも、原因は便秘。便秘対策をとることで、おならの回数を減らしたり、なるべく臭くないおならを出すこともできます。

食生活の改善その1<食物繊維をバランスよくとる>

便のかさを増してやわらかくする働きがあり、便秘を解消するのにとても重要なはたらきをするのが食物繊維です。食物繊維は、水分を吸収するために便を大きくし、腸の動きを活発にします。また、腸内の善玉菌を増やして有害物質を吸着し体外へ排出するはたらきもあり、便秘解消と、くさいにおいのおなら減少にはとても重要な栄養素。食物繊維が多い食品は、根菜類やイモ類、きのこ類、わかめなどの海藻類、りんごなどの果糖類などです。

食生活の改善その2<ヨーグルトや発酵食品を食べよう>

腸内の善玉菌を増やすことは、腸内環境が整ってスムーズな排便につながります。ヨーグルトに入っている乳酸菌やビフィズス菌は、さまざまな種類があるので、自分にあったものを見つけるといいでしょう。いろいろな種類を続けて食べることで、自分に合うものを見つけてください。また、納豆、キムチ、みそなどの発酵食品も善玉菌を増やす手助けをしてくれます。

食生活の改善その3<適度な水分をとろう>

水分がたりてないことで便秘になる人もいます。食物繊維の多い食品をとり、ヨーグルトや発酵食品も積極的にとっているのに便がかたい、便秘がちという人は水分不足の可能性が。とくに、妊娠すると頻尿になってトイレが近くなるため、水分を我慢してしまう人がいます。1日に必要な水分量は、発汗量よって個人差がありますが、1日1.5ℓくらいはとるようにしましょう。一度にまとめてとるのではなく、小まめにとるように心がけて。

適度な運動をして腸の活動を活発にしよう

運動することで腸の動きもよくなります。まずは簡単にできる散歩やウォーキングから始めてみましょう。マタニティスイミングやマタニティエアロビクスなどの、妊婦さん向けのエクササイズなどもおすすめです。

メンタルも大事! リラックス状態は腸にもいい

リラックスしているときや、睡眠中は、副交感神経が優位になって腸の運動が活発になります。まずは睡眠を十分にとれるよう生活習慣を整えましょう。また、シャワーだけでなく湯船に入ってゆったりしたり、好きなことをして楽しんだり、信頼できる人に不安や愚痴を聞いてもらったりするのはおすすめ。リラックスできる時間が増えるでしょう。ストレスをためない生活を心がけることが大切です。

むかしから、“出物腫れ物所かまわず”というように、おならや腫れ物は、時や場所を選ばずに出てしまうもの、出てしまってもしかたないものです。人前でおならが出てしまうのは恥ずかしいことですが、「妊娠中はそういうものなんです」と、まわりの人に伝えておくのはいかがでしょう。もしものとき、周囲の人に理解してもらっておけば気持ちがラクになります。また、家庭の中だけは我慢せず自然にスッキリさせたいですよね。夫には、妊娠中とおならの関係性をわかってもらったうえで、我慢せずに出させてもらいましょう。我慢しすぎると、おなかが張ったり、体調を崩したりすることもある、おならがうっかり出てしまうのも、赤ちゃんのためということを夫に話しましょう。おなら、大いに結構!と、おおらかな気持ちで妊娠生活を過ごしてください。
(文/たまごクラブ編集部)

初回公開日 2019/3/4

関連:【医師監修】赤ちゃんがすくすく育つ“いい胎内環境”にするためにできること

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