バースプランって何?提出した4つのプラン。でも、本心からの要望は1つだけ…なのに…
3歳育児中。ライターの宮本真知です。出産、育児のなかで仕事と子育てのバランスに悩み、ライティングの道に足を踏み入れました。結婚後3年が経過し、ちょうど30歳になった節目の年に子どもを持つことへの憧れが芽生えました。
バースプランって何? 何も知らなかった妊娠期
子どもがほしいと感じてから、わりとすぐに妊娠することができた一方、妊娠そして出産に対して無知すぎたのか、失敗につながることもありました。その一つが“バースプラン”です。
助産師さんから、バースプランの希望を書き込む用紙を受け取るまで、その存在自体を知りませんでした。説明を受けてもなお、「子どもが無事に生まれれば、プランなんか無くてもいいのに」と感じていたのが正直なところです。
提出したプランは四つ。自主的な要望はただ一つだけ
助産師さんの説明では、「生まれてすぐ子どもを抱きたい」「夫に立ち会ってほしい」「出産の撮影をしたい」といった出産の希望を、産院に伝えるものとのこと。とりあえず書く必要があるらしかったので、説明されたこの3つをそのまま書き写しました。本当に意識の低い妊婦だったと思います。
しかし、一つだけ自主的な要望がありました。それは、「専門家が常に目の届く場所にいること」。初めての妊娠そして出産を控え、私は「急におなかが痛くなったらどうしよう! 急に倒れてしっかり産めなかったらどうしよう!」 と不安ばかり。「異変をチェックできる専門家が、可能ならばずっとそばに居てほしい」と強く希望し、それを伝えました。しかしそれはかなわず、出産は思わぬ方向へ進んだのでした。
自主的な要望は守られず!? 混乱の中での出産
いよいよ出産当日。必死にいきみ逃しをしてはや19時間。意識がもうろうとしてきた私は、「専門家が常に目の届く場所にいる」ようにリクエストしたことを思い出しました。だれか近くに居る人を呼ぼうと思ったのですが、まったく誰も居ない! なんと助産師さん達の引き継ぎ業務のため、すべてのスタッフが別の部屋に集合してしまっていたのです。
私は、自分なりに考えてわざわざ書いたプランが守られていないことで、余計に不安になってしまいました。
不安と闘いながら意識がもうろうとする中、いきみ逃しをしていると、いつのまにか助産師さんが5人ほど私を取り囲んでいます。どうやら過呼吸になっていたらしく、モニターに異常を発見し駆けつけてくれたようです。助産師さんに分娩室へと引きずられながら出産のときを迎えました。
こうして、妊娠39週5日目に体重2985g・身長49.3cmの赤ちゃんが生まれました。結果として、適当に書いた「すぐに抱っこ」「立ち会い出産」「撮影」は無事にかない、大変満足のいく出産になりました。夫にビデオ撮影をしてもらったことで、夫も出産を多少なりとも手伝えた実感があったようです。今でもたまにそのビデオを見直しています。バースプランに関しては、病院側で実現できない内容もあると思います。私の「だれかが近くに居てほしい」というのがそれでした。希望するプランが実行できるのかできないのか、事前にはっきり確認しておいた方が良いかもしれません。
[宮本真知*プロフィール]
一児の母。妊娠による退職、妊娠糖尿病、20時間の出産、母乳ノイローゼ、保活に失敗と、つまずきだらけの育児を経験。今は子育てと仕事の両立に悩む日々です。悩んだからこそ、失敗したからこそ学べたことをお伝えします。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。