体がかたいと難産になる? 産科医・北島米夫のお悩み相談室
子どものころから体がかたい私。ちゃんと分娩台に乗っていきめるのか心配です。体がかたいせいで難産になることはある?
モヤモヤがスッキリ晴れる助言をくれる、と妊婦雑誌「たまごクラブ」編集部員からも絶大な信頼を寄せられる北島米夫先生が、ニンプさんのお悩みをズバッと解決! 悩めるニンプさんに愛あるアドバイスをお届けします。
体がかたいと難産になる?
子どものころから体がかたく、妊婦健診で内診台に乗るときも「もっと脚を開いて、力を抜いて」とたびたび注意されています。お産のときの分娩台も、内診台と同じように脚を開きますよね?
ちゃんと分娩台に乗っていきめるのか心配です。体がかたいせいで難産になることはありますか?(妊娠7カ月のニンプより)
体がかたいからといって難産になることはない
股関節の病気などがない限り、陣痛が来れば自然とお股は開いていくもの。体がかたいせいで脚が開けず、お産ができなかったっていう妊婦さん、私は見たことありませんね。原則、体がかたいことが原因で難産になることはありませんよ。
ご相談のニンプさんの場合は、妊婦健診のときに「もっと脚を開いて」と注意されるとのことですが、注意されて開けるのなら、原因はほかにあるかもしれません。
内診が怖くて、体にギュッと力が入っていませんか? 私のクリニックにいらっしゃる妊婦さんの中にも、内診が怖くて体の力が抜けない人は多くいます。力みすぎて、体が上にずり上がっていく人も。
もし、内診だけでなく、お産に対しても恐怖心が強いなら、リラックスできる方法を検討しておきましょう。
恐怖心を取り除いて力を抜こう
たとえば無痛分娩なら、陣痛の痛みがかなり緩和されるので、恐怖心を感じずにお産に臨めます。その分、体の力が抜けやすく、脚も開きやすいでしょう。
また、自然分娩でも、お産のときに好きな香りや音楽を持ち込んだり、立ち会いのパパにマッサージを頼んでおくなど、何かしら妊婦さん自身がリラックスできる方法を用意しておくといいですね。
妊娠経過が順調なら、妊娠中に股関節のストレッチをしておくのもおすすめです。股関節に柔軟性が出ますし、何より「ストレッチをしているから大丈夫!」と自信が持てます。
もし、「男性医師は緊張する。女医さんのほうが安心」と感じるなら、女医さんに変えてもらえるか、助産師に聞いてみてはどうでしょうか。
先生から最後にひと言
その体のかたさの原因は、
恐怖心かも!
安心してお産に
臨める方法を考えよう
文/たまごクラブ編集部 イラスト/花くまゆうさく
いかがでしたか? 北島先生の相談室は「たまごクラブ」で好評連載中です。