妊娠したら膀胱炎になりやすい?産科医・北島米夫が回答
妊娠してから膀胱炎を繰り返しています。妊娠中はなりやすいの?
モヤモヤがスッキリ晴れる助言をくれる、と妊婦雑誌「たまごクラブ」編集部員からも絶大な信頼を寄せられる北島米夫先生が、ニンプさんのお悩みをズバッと解決! 悩めるニンプさんに愛あるアドバイスをお届けします。
妊娠すると、膀胱炎(ぼうこうえん)になりやすい?
妊娠してから膀胱炎を繰り返しています。処方してもらった薬を飲むとすぐに治りますが、仕事が忙しくなるとまた膀胱炎に。妊娠前はなったことがなかったので心配です。妊娠中はなりやすいのですか? 膀胱炎にならないために注意すべきことも教えてください。(妊娠8カ月のニンプより)
薬を飲むのを中断すると再発のリスクがアップ
妊娠中は、ホルモンバランスの変化や、大きくなった子宮に膀胱が圧迫されることで、頻尿になります。この頻尿を、膀胱炎と勘違いする妊婦さんも。妊娠したからといって、膀胱炎になりやすくなることはあまりありません。膀胱炎の場合は排尿時に痛みがあり、夜中に何度も目が覚めるほど頻繁な尿意を感じるのが一般的な特徴。そうでなければ、妊娠による頻尿と考えていいでしょう。
ご相談のニンプさんは、薬を飲むとすぐに治るとのことですが、治ったからといって、すぐにその薬を飲むのをやめていませんか?
処方された分量を飲みきらないでいると、耐性菌ができて、再発を繰り返してしまいます。大切なのは、症状がなくなったあとも、処方された分量の薬をしっかり飲みきり、その都度、完治すること。膀胱炎の薬は、赤ちゃんにはほとんど影響のないやさしいものなので、安心してくださいね。
膀胱炎にならないよう日常生活でも意識を
膀胱炎になる原因は、「冷え」と「トイレの我慢」などです。ご相談のニンプさんは、仕事が忙しくなると膀胱炎が再発するそうですが、仕事中、下半身が冷える、忙しくてトイレに行くのを忘れてしまう、ということはないでしょうか?
もし、仕事のストレスで膀胱炎になると感じていらっしゃるなら、菌が引き起こす膀胱炎ではなく、神経性の頻尿という可能性もあります。
膀胱炎の予防策としては、冷やさない、トイレを我慢しないことがマスト。膀胱炎になったら、必ず処方された薬を飲みきりましょう。
先生から最後にひと言
予防策は「冷やさない」「トイレを我慢しない」。
膀胱炎になった場合は、薬を飲みきるべし!
イラスト/花くまゆうさく 文/たまごクラブ編集部
いかがでしたか? 北島先生の相談室は「たまごクラブ」で好評連載中です。