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双子・三つ子ならではの妊娠中のトラブルって? どう対処する?【専門家監修】

病院の妊婦と婦人科医
※写真はイメージです
Blue Planet Studio/gettyimages

多胎妊娠中のトラブルの種類によっては、ママの体外に早く出ることで赤ちゃんたちが元気になるというケースもあります。トラブルの内容や対処法を産婦人科医の青木 茂先生に教えてもらいました。

トラブルによっては手術が必要なケースも

起こりやすいトラブルは主に以下の4つです。

【1.胎児発育不全】管理入院して、お産のタイミングを検討

双子・三つ子は、単胎に比べて多少窮屈に育っていくため、発育の度合いはやや緩やかになります。ただ、それを考慮しても、1人の赤ちゃんが誤差の範囲を超えて極端に大きくなれないことがあります。これを「胎児発育不全」と呼びます。

その場合、その赤ちゃん1人だけに体の機能障害や染色体異常などのトラブルが起きている可能性があります。また、同じ遺伝子を持っているはずの一絨毛膜性(いちじゅうもうまくせい)の双子でも、1人の赤ちゃんのへその緒が卵膜(らんまく)についていたり、胎盤の機能が落ちたりして大きくなれないことも。赤ちゃん1人にだけでも発育不全が現れてきた場合、入院して経過をみていきます。

2週間以上成長がストップしてしまったとき、最悪の場合、赤ちゃんが死亡してしまう可能性も考えられるので、週数を考慮しながらお産のタイミングを探っていくことになります。ある意味で運命共同体である一絨毛膜性の双子の場合、とくに慎重な判断が必要です。

【2.双胎間輸血症候群】一絨毛膜性の双子にのみ起こるトラブルです

一絨毛膜性の双子の場合、赤ちゃんたちの間に血液の行き来があります。1人の子からもう1人の子に輸血するような状態になるため、2人の成長がアンバランスになることがあり、これを「双胎間輸血症候群(TTTS)」といいます。

体の大きさに違いが出るだけではなく、症状が悪化すれば、大きな子は心不全、小さい子は腎不全を起こします。一絨毛膜性の双子の10%程度に起こりますが、胎盤上の血管を通して引き起こされる血液移動の不均衡が原因のため予防法はありません。早期発見がとても重要です。

赤ちゃんたちがある程度大きくなっていれば、出産させて新生児集中治療室(NICU)で対応することができますが、それ以前に発症したときが心配です。この場合、大きな子は羊水(ようすい)過多を起こすため、増えていく羊水を除去する処置が行われていましたが、最近では胎児鏡下胎盤吻合血管(たいじきょうかたいばんふんごうけっかん) レーザー凝固術(FLP:fetoscopic laser photocoagulation)と呼ばれる、子宮の中を内視鏡でのぞきながら、双胎間輸血症候群の原因となっている血管をレーザーによって焼き切る手術が行われるようになり、良好な治療結果が出ています。

これは高度な技術が必要な難しい手術のため、ごく一部の施設でしか行われていません。けれど、一絨毛膜性の双子をみている病院であれば、レーザー凝固術を施行している施設と連携しており、もし双胎間輸血症候群になった場合には紹介してもらえるので、心配いりません。

一絨毛膜性の双子で、2人の成長がアンバランスの状態

慎重にその後の成長をチェックしていきます

【3.胎児不均衡発育】体重差が大きくなってきたら、厳重な注意が必要

赤ちゃんたちがまったく同じ大きさで成長することはありませんが、それぞれの推定体重差が15~25%以上になってきたときのことを「胎児不均衡発育」と呼びます。
原因不明の場合もありますが、小さい子のへその緒の付着部に問題があるケースに多くみられます。慎重に経過を観察していきます。

【4.骨盤位 (さかご)】単胎と同様、出産までに直る可能性も

子宮内の人数が多い分、骨盤位 (さかご。頭が上の状態)になる確率は高くなります。ただ、単胎の場合と同様、赤ちゃんの頭が骨盤の中に深く進んでいない限りは、頭位(頭が下の状態)に戻るケースもあります。いわゆる、さかご体操はあまり効果が認められていないため、母体の負担が大きい多胎妊娠の場合はおすすめできません。

双子のうちの1人の赤ちゃんが消えてしまうことも

妊娠のごく初期には双子と確認されていたのに、途中で1人が消えてしまうことを「バニシングツイン」といいます。単胎の赤ちゃんも、初期には赤ちゃん側の原因から流産してしまうことがありますが、双子の場合、妊娠16週ぐらいまでの場合、もう1人が元気だと、流産した赤ちゃんは子宮内に吸収されて消えてしまうことがあります。

双子・三つ子など多胎妊娠ゆえに、赤ちゃんたちにトラブルが起こることもあります。管理入院となるケースもあるでしょう。気がかりは医師に相談し、ママはできるだけストレスを抱えないよう、体に負担がかからないように過ごすことが大切です。

監修/青木 茂先生 イラスト/坂本直子 取材・文/ひよこクラブ編集部

青木 茂先生(あおき しげる)

Profile
横浜市立大学附属市民総合医療センター 総合周産期母子医療センター 産科担当部長。1995 年、横浜市立大学医学部卒業。2010年より横浜市立大学付属市民総合医療センター総合周産期母子医療センターに勤務。2015年より現職。

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