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多胎妊娠で管理入院になる理由は? 入院中はどんな生活をする?【専門家監修】

妊娠中の女性の胃を保持しながら書き留めて医師のクロップ撮影
※写真はイメージです
LightFieldStudios/gettyimages

「管理入院」とは、妊娠中のトラブルを防ぎ、万が一に備えて予防的に入院すること。多胎妊娠で早産兆候や母体に合併症などがある場合、「管理入院」を指示されることがあります。管理入院について、産婦人科医の青木 茂先生に教えてもらいました。

管理入院の基準は、病院によって異なります

管理入院は、主に一絨毛膜性(いちじゅうもうまくせい)の双子の場合と、早産兆候や母体に合併症がある場合に必要とされます。双子の場合、28~30週に早産兆候が出やすい傾向があり、そのころに生まれるとトラブルが心配なので、そこから出産するまで管理入院を行う病院も。また、一度管理入院しても、数週間入院して経過を観察し、順調と判断されれば、退院してお産入院日まで自宅で過ごせる場合もあります。
しかし、最近では、「一絨毛膜性の双子であっても、妊娠経過に問題がなければ、管理入院の必要はない」と考える医師もいます。入院の基準は、病院によって異なりますが、主なケースは以下になります。

早産兆候、母体に合併症があるなどが主な要因

管理入院が必要なケースは、主に下記の3つになります。

1. 早産兆候がある場合
37週未満の時期の子宮頸管が短くなる、子宮口が開き始める、破水や陣痛が起こるなどの症状は、お産の兆候。赤ちゃんが少しでも長くママのおなかの中で育つための処置を行う必要があります。

2. 妊娠高血圧症候群など、母体に合併症がある場合
おなかの赤ちゃんが大きくなると、ママの血管や腎臓への負担が増し、高血圧になったりタンパク尿が出ることがあります。双子・三つ子などの多胎妊娠は母体にかかる負担が大きいので、早産予防のためにも合併症を重症化させないことが大切です。

3.赤ちゃんの発育に異常がある場合
母体の合併症などが原因で、妊娠週数のわりに赤ちゃんの体重が小さめ、なんらかの理由で胎児間の体重差が大きい、などの場合には管理入院になることも。詳しい検査を行い、妊娠経過を注意深く観察します。

おなかの張りがあるときは、子宮頸管の長さなどもチェック

早産兆候のサインとして、“おなかの張り”があります。不安になるママも多いと思いますが、多くの場合は生理的なおなかの張りで、問題のないことが多いです。
管理入院が必要かどうかは、おなかの張りのほか、子宮頸管の長さ、安静時の子宮収縮の様子などをチェックして、医師が判断します。

入院中は、必要な検査や処置を受け、規則正しく過ごします

管理入院のいちばんの目的は、“無理をしないよう、規則正しく安静に過ごす”ということ。どのような生活を送るのか紹介します。

担当医が1日1回、妊娠経過のチェックに訪れ、必要に応じて処置を行います。夕方以降に、病棟医の回診も。
一般的に、午前中に検温・血圧測定・子宮の収縮の様子・ノンストレステスト(NST・おなかの張りと赤ちゃんの心拍数を調べる検査)を受けます。
早産兆候があるママの場合、子宮収縮抑制剤の点滴を24時間継続して受け、場合によっては1日2~3回のノンストレステストを必要とするケースも。

医師の許可があれば、シャワーは自由にできます。
面会については、一般的には午後に面会時間が設けられています。
※新型コロナウイルスの影響で、面会の可否、面会時間については変更がある場合もあります。

安静にしすぎることで起こるトラブルに注意

無理をしないように過ごすことが大切なのですが、安静にしすぎて静脈血栓症(※1)を起こすトラブルが問題となっています。適度に歩いて体を動かすことが必要なので、点滴台を引きながら、院内の廊下を歩くママも少なくありません。最近は、ベッドに横になったまま足首を動かす簡単なストレッチを助産師や理学療法士が指導してくれる病院も。ふくらはぎの血流をよくすると静脈血栓症の予防になります。

出血傾向があるなどの理由で、行動を制限されるママもいますが、入院室でポータブルトイレを使用するという「絶対安静」のケースは減りつつあります。

※1 長時間体を動かさないことで血行が悪くなり、足などの静脈に血栓[血液のかたまり]ができ、それが肺などに運ばれると、生命の危機さえもたらす病気のこと

元気な赤ちゃんを迎えるために、力を蓄える期間と考えて

ママが入院するとなると、きょうだいがいる場合はとくに心配になるでしょう。けれど、仮に1週間の入院でも、おなかの中の赤ちゃんの肺の機能などが育ち、リスクがぐんと少なくなるケースもあります。上の子のお世話などは、ママ・パパの実家などのサポートを借りてどうにか乗りきり、ママは入院生活に専念しましょう。
病院の方針にもよりますが、症状が落ち着いていれば、週末を自宅で過ごす一時外泊も可能です。

入院となると、さまざまな不安を持つママもいることでしょう。けれど、「入院で生活を束縛される」とマイナスに考えず、「今は、赤ちゃんを少しでも長くおなかの中で育み、自分の体もしっかり準備することが大切」と前向きに考えましょう。

監修/青木 茂先生 取材・文/ひよこクラブ編集部


青木 茂先生(あおき しげる)

Profile
横浜市立大学附属市民総合医療センター 総合周産期母子医療センター 産科担当部長。1995 年、横浜市立大学医学部卒業。2010年より横浜市立大学付属市民総合医療センター総合周産期母子医療センターに勤務。2015年より現職。

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