4月保育園入園・仕事復帰、大型連休明けの“夜泣き”解決策は?【米国IPHI公認・乳幼児睡眠コンサルタント】
春は環境の変化が多い時期。4月に仕事復帰し、それに伴って保育園に入園する、新年度で保育園の先生が変わる、ママ・パパの職場が変わる、さらに、大型連休で生活リズムがずれたりなど、いろいろな変化が起こります。
環境が変わると、生活習慣も変わることが多く、それが子どもたちの睡眠トラブルにつながることも…。
よく起こるトラブルの1つが“夜泣き”。今回は、1才からの子どもの夜泣きの改善策を、愛波文さんに教えてもらいました。
日本人初の米国IPHI公認・乳幼児睡眠コンサルタントの愛波文さんが、米国NYから情報を発信! 「愛波文さんのぐっすりねんねROOM #36」
1歳~1歳6カ月ごろ、入園後の“夜泣き”の主な原因は3つ
保育園入園前までは、1日2回の昼寝をしていたのに、保育園では1回の昼寝になることが多いと思います。睡眠時間が減ることが夜泣きの原因になっていることもありますが、それ以外の状況も含めて、入園後の夜泣きの主な原因は以下の3つです。
1 日中の睡眠時間が足りない
2 ママ・パパと離れて不安になる
3 週末に生活リズムが崩れる
上記の原因の改善策を紹介していきましょう。
【改善策1】夕方に仮眠時間をプラスする
日中の睡眠が2回から1回に減るのは、一般的には1歳3カ月ごろ~1歳6カ月ごろ。早い子でも1歳2カ月ごろです。
1歳ごろから、保育園のお昼寝は1日1回のこともあります。その場合、日中の睡眠が足りず、子どもは疲れてしまって夜泣きにつながることも。
お迎え時にグズグズする、夕食のときに寝てしまう、おふろに入れたいのにギャン泣き!などがある場合、お迎えからの帰宅中や帰宅後に30~45分くらい、パワー・ナップ(仮眠)を加えてみましょう。そこで睡眠を補えば、グズグズや夜泣きの軽減が可能です。
夕方寝かせてしまうと、夜寝てくれなくなるのでは?と不安になるかもしれません。でも、いつものねんねルーティンをいつもの時間に行い、いつもの就寝時刻に寝かせれば大丈夫です。
【改善策2】ねんねルーティンをつくる
夜泣き改善にはもちろん、質のいい睡眠のためには、毎日一貫性をもったねんねルーティン(入眠儀式)が何より大切です。
そして、ルーティンにぜひ加えてほしいことが、ハグをするなど肌と肌の触れ合いタイム。
肌と肌の触れ合いを行うことで、子どもは安心して寝てくれるようになります。ママ・パパにとっても、幸せを感じる時間となるのでプラスしてみて。
ねんねルーティンは、就寝時間の1時間前くらいから始め、毎日続けてみてくださいね。
【ねんねルーティン例】
おふろ(2~3分)
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保湿などのスキンケア(1~2分)
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ハグなど肌と肌の触れ合い(約1分)
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授乳(約15分~30分)
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歯磨き(約1分)
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寝かしつけ用絵本の読み聞かせ(約5分)
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大好きだよと伝えたり、子守歌を歌ったりする(30秒~1分程度)
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スリーパーを着せる(約1分)
↓
寝床におく(数秒)
↓
ママ・パパは寝室を出る(そばで見守ってもok)
上記ルーティンはあくまで一例。ママ・パパで相談しながら試してみてください。
【改善策3】朝と夜に触れ合いタイムを加える
1歳ごろになると、自我が発達してきて、ママ・パパと離れることへの不安が大きくなる子もいます。
朝、子どもを保育園で預けるときに、ギャン泣きされて、心が痛くなったママ・パパもいるのではないでしょうか? 私も、同じ経験をしたので、みなさんのお気持ちがよくわかります。
けれど、保育士さんたちに聞くと、「ママ・パパがいなくなっても、10秒後には笑顔で遊んでいますよ」とのこと。すぐに子どもの気持ちは切り替わっているよう…。とはいえ、新しい環境に慣れるまでは、少なからず緊張して過ごしています。
そこで、朝、保育園に行く前と、帰宅後の夜に、お子さんとの触れ合いタイムをつくりましょう。お互いの安心感を深め、気持ちを落ち着かせることができます。
たとえば、ギュ〜ッと抱きしめる、子どもが好きな遊びを一緒にする、抱っこして絵本を読むなど、短時間でもいいので、触れ合いタイムを加えてみましょう。
子どもとママ・パパの心が安定することは、実は安眠につながります。こんなことも関係するの?!と思うかもしれませんが、驚くくらい夜泣きが改善するケースもありました。
【改善策4】昼寝時も、家で使っているスリーパーを使用
保育園に確認が必要ですが、保育園がokであれば、普段使っているスリーパーを持参し、昼寝のときに着せてもらうようにしてみましょう。
家で使っているスリーパーを着ることで、子どもの安心感が高まり、スムーズな寝つきにもつながります。
【改善策5】週末も平日と同じ生活リズムに
保育園に行く日は、起床・就寝時間はだいたい同じでも、保育園に行かない週末などは起床・就寝時間はバラバラ、というご家庭も多いかもしれません。週末はママ・パパも時間を気にせずに過ごしたい!という気持ちも、よくわかります。けれど、そのように過ごしていると、子どもの睡眠リズムがなかなか整わず、夜泣きが発生することがあります。
保育園がない休日も、平日と同じスケジュールで起き、昼寝も同じタイミングで加えるのがおすすめです。もし、まだ1日に2回の昼寝が必要な子で、保育園では1日1回のみの昼寝という場合は、休日は朝寝・昼寝と、1日2回、それぞれ1時間くらい寝かせてみるといいでしょう。
“夜泣き”は、日々の生活リズムや日中の過ごし方に原因があることが多いようです。
朝起きたら朝日を浴びる、きちんとごはんを食べる、昼寝をする、運動をするなど、生活リズムを整え、ルーティン化することで夜泣きが改善していきます。
新しい環境で、ママ・パパも大変だと思いますが、早く慣れることを願っています。まずはできることから取り入れてみてくださいね。
文・監修/愛波 文さん 構成/ひよこクラブ編集部
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