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【料理愛好家・平野レミ】振り返るとあっという間だった子育て。そして今、私が考える“姑の心得”

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平野レミさんとお嫁さんの「あーちゃん」こと、和田明日香さん。料理番組などに2人で仲よく出演することも。

テレビや書籍などで話題の料理愛好家平野レミさん。25年前に刊行されたエッセイ集『笑顔がごちそう』が大幅にリニューアルされ、昨年2月に『おいしい子育て』として出版されました。レミさんは自身の子育てを振り返って「子どもが大きくなるのはあっという間。だから、その時間を大事に大事にかみしめて、子どもをかわいがっていないと! 『忙しい』なんて言っていたらもったいないものね」と話します。
和田家の嫁姑(しゅうとめ)関係など、レミさんと家族のエピソードを教えてもらいました。

長男の子育ては、「育児書」を頼りに右往左往

――レミさんの子育てエピソードを教えてください。

レミさん(以下敬称略) 私が子育てをしていたのは、かなり前のこと。だから、エッセイ集『おいしい子育て』に書いた以上のことは、あまり覚えていないの。

でも、たくさんの育児書を夫婦で読んだことはなんとなく覚えているわ。そうそう。当時話題だったアメリカの小児科医ベンジャミン・スポックさんの『スポック博士の育児書』という本を夫が買ってきたこととか。

育児書を読んで、夫婦で「こうしよう」「ああしよう」「これならできる」といろいろ試したけれど、まぁ、失敗もたくさんありましたね。

今でも忘れられない! 夫、和田誠さんの“料理の味”

――今は男女平等に、料理などの家事をする時代です。そのことをどう思いますか?

レミ たしかに昔は、料理をする男性は少なかったけれど、最近は増えましたよね。でも人それぞれかもしれない。うちの夫は昔の人間だったけれど、料理はよくしてくれたから。

今でも覚えているのは、寒い雪の夜に作ってくれた煮ものの味。私が地方の講演から帰ってきたら、夫が根菜類と豚肉の煮ものを作っていて、本当にありがたかった。

大根、にんじん、れんこん、ごぼうをすべて皮ごとコトコト煮てあって、中にトロトロの豚のかたまり肉と梅干しが1つ入った煮ものだったの。とってもシンプルな料理だったんだけど、これがとってもおいしくてね。家族みんなで食べたあのときの味は、いまだに忘れられない。

息子2人は、一緒に過ごしていたときは、いっさい料理をしなかったのに、今はそれぞれの家庭で料理をしているみたいで驚きよ。しかも上手なんですって。次男は毎朝3人の子どものお弁当を作っているみたいでびっくりよ。

世の中の嫁姑問題! 姑は大きな気持ちでいるといいみたい

――お嫁さんたちとのかかわりはどうですか?

レミ いろいろなところでも話しているけれど、2人のお嫁さんとは何にも問題ないわね。お互い仕事があるから程よい距離感で本当に楽しく関係を築けているの。次男のお嫁さんのあーちゃん(和田明日香さん)には、私に「もしも」のことがあったときに困るから、「自宅のいるものといらないものは、今から分けておいて!」ってこの間、言われちゃったの(笑)

世の中の嫁姑問題はちょこちょこ聞くけれど、母親がいつまでも息子を「私のもの」と思っているのはNGね。息子が結婚してからも、母親が息子を自分のもののように接するなんて、信じられない。もう大人になったら自由にしてあげないと。姑は、息子とお嫁さんに「勝手に楽しくやってちょうだい」って大きな気持ちでいるのがいいと思うわ。

――お孫さんとのかかわりはどうですか?

レミ 昨日、とってもうれしいことがあったの。3人の孫のうち、1人だけ男の子がいるんだけど、とってもおとなしい子なのね。その子が私の作った「しいたけのポタージュ」を食べて「このポタージュ、どうやって作ったの?」って質問してくれたのね。きっとおいしいと思って、聞いてくれたんだと思う。

だから、「スライスした玉ねぎをよーく炒めて、刻んだしいたけも一緒に炒めるの。そこへ水をいれて、ミキサーか、フードプロセッサーでなめらかにしたら、さらに牛乳を入れて、トリュフ塩か塩、こしょうで味を調えたらはい、できあがり!」って言ったの。とっても簡単でしょ?

私がいなくなったあとも“ベロ(舌)つながり”で、この味ずっと味が引き継がれていくといいなって思う。

――今後、挑戦したいことはありますか?

レミ 私は夫の和田さんを亡くしてしまったけれど、食べる楽しさはこれからもずっと追及していきたい。だから、「味望人(みぼうじん)レシピ」を作ろうかと思っているの。

今は女性のほうが元気に長生きするので夫が先に亡くなってしまった人が大勢いると思って。でもその人たちにも健康で長生きしてもらいたいから、体によくておいしいレシピを提供したいなと考えているところなの。

やっぱり料理は愛と命の源でしょ!

お話/平野レミさん 取材・文/安田ナナ、たまひよONLINE編集部

「愛をいっぱい注いで、子どもにおいしいものをたくさん食べさせてあげてくださいね」と、現在子育て中のママ・パパにメッセージをくれた平野レミさん。
これからも精力的に活躍していくであろう姿が目に浮かぶほど、明るく楽しく話す姿が印象的で、ますます応援したくなりました。

●記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

平野レミさん(ひらのれみ)

PROFILE
料理愛好家(もともとはシャンソン歌手)。“シェフ料理”ではなく“シュフ料理”をモットーに、テレビ、雑誌で数々のアイデア料理を発信。人間ドックで「5年間来なくていいです」と言われた健康体を武器に、講演会やエッセイを通じて、明るく元気なライフスタイルを提案。また、特産物を使った料理で全国の町おこしにも参加。著書は「平野レミのオールスターレシピ」他50冊以上に及ぶ。2022年2月に刊行した「おいしい子育て」(ポプラ社)は料理レシピ本大賞2022「エッセイ賞」を受賞。

『おいしい子育て』

「今までに食べた最高のごちそうは、長男出産後の産院のおにぎり。はじめて母になった幸せのおいしさだったんです」とつづる、料理愛好家平野レミさんのエッセイ集。47品のオリジナルレシピや、上野樹里さん、和田明日香さんとの「和田家の嫁姑鼎談」も収録。平野レミ 著・和田誠 絵/1540円(ポプラ社)

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