「捨てて良かったもの」1位は…!? 捨てられないものへの「執着」を解き放つ魔法の呪文を収納スタイリストが伝授!
4月から新生活がスタートという方も多いこの時期。「たまひよ」アプリユーザーにジャンルを問わず「捨てて良かったもの」エピソードを大募集。1位はダントツで「洋服」でした。2位は「母として完璧を求めること」、そして3位は「○○への過度な期待」となりました。捨てたくとも「執着」が邪魔をして「捨てられない」というお悩みに、5人の母であり、収納スタイリスト®の吉川永里子先生からアドバイスです。
捨てて良かったもの1位は「タンスの肥やしの洋服」
「タンスの肥やしだった洋服」(はむまき)
ダントツで多い声でした。出産によって体形やライフスタイルが変化し、クローゼットで眠る服を思い切って処分したママは多いようです。
「着なくなった服です。スペースができたし、服が減ったので選ぶ時間を短縮できるようになり、一石二鳥」(マル)
「我が家はそこまで物が多くないのですが、いざ子どもが生まれたら物が増える増える(笑) 収納場所に困り、思い切って着る頻度が低い衣類をフリマアプリなどで処分。収納場所が確保でき、売上金で子どもの新しい服が買えました」(ゆっぺ)
「20代前半のお気に入りの洋服やコレクションを、思いきって大量に売却したら数十万円で買い取ってもらえました!」(ぽぽまる)
2位 母として完璧を求めること。手放したら、育児が楽になった
「完璧な母を目指すこと」(なみえ)
乳幼児を育てているママが多いこともあり、頑張りすぎることを手放すことで空回りがなくなり、育児が楽しくなったという声が届きました。
「母親だからこうあるべき!っていう理想や義務感から、近づけるよう努力してもうまくいかない事のほうが多い。それがすごいストレスで夫に八つ当たりしたり、自己嫌悪になったりで悪循環でした。周りの話から『自分の理想と違っていてもいいんだ』と知り、すごく楽になり、子育てがすごく楽しくなりました」(どんちゃんず)
「周りと比べることです。子育てや子どもの成長を周りと比べて落ち込むことが多かったけれど、ツラくなるだけだと気づいてやめました。それからは楽しく子育てできるようになりました」(ゆん)
「毎日きちんと家事をやらなきゃという責任感や、ここまではやっとくべきという感覚かな。帝王切開だったので退院後も思うように身体を動かせず、家事は最低限で、子どものお世話が精一杯でした。でも無理せず自分のためにも療養する事に専念しました。夫がやってくれた家事に不満があっても、指摘すると逆効果なので『まぁいいか』と、諦めるように。意見や感想より『ありがとう』を意識して言うようにしたら、夫も積極的に動いてくれて助かりました」(うさこ)
自分のプライド、良い人をがんばること、という声も
「自分のプライドです。誰かに頼るのが苦手でしたが、子育てではプライドを捨てて周りに頼ることができました」(てんママ)
「1人で頑張ること、です。里帰りせずに夫と2人で育てることにしましたが、2人とも疲れ切ってしまって。義母がごはんを差し入れてくれたり、赤ちゃんを見てくれたり、好意に甘えて頼っていいのだと知りました」(きっき)
「プライドや見栄、恥ずかしさ、かな。子どもができて自分のことは多少どうでも良くなりました。支援センターに行くことを恥ずかしいと感じる私でしたが、勇気をだして行ったら育児が楽になりました」(N)
「言い方は悪いかもしれませんが、他人への配慮です。今までは友だちからご飯に誘われたら、『お友だちの好きなところ行こ~、何時でもいいよ~』と、何でも相手に合わせていましたが、子どもが生まれてからは、『2時間で帰るね!』『こっちまで来てもらえるかな?』など、わがままを言えるように。意外にも友だちは気にせず『いいよ~』と言ってくれる人ばかり。これからも気にせず言える相手とだけ、気楽に付き合おうと思っています」(りさ)
「良い娘であること。実家を手放しました」(あいーだ)
「面倒な友人、職場への執着、です」(ふじ)
3位 周囲に過度に期待すること
「周囲への期待、とくに夫かな。産後は実家族や夫に色々助けてもらおうと思っていたけれど、みんな自分のことで精一杯。夫は育休を1ヶ月とってくれたけれど、復帰したら仕事が大変で育児する余裕なし。期待するだけストレスが溜まるとわかり、期待することをやめました(笑) 期待しなければガッカリもしないので気が楽です」(なおママ)
「夫の優しさへの期待」(みちょぱ)
「夫に対する愛情かな。捨てたわけではありませんが、愛情は全て子どもへ(笑) 夫は一緒に子育てしている戦友みたいな感じになりました」(ゆうママ)
なかなか手厳しい意見がありましたが、パパからこんな声も届きました。
「自分への甘えです。仕事が変則勤務で休日出勤があり、ただでさえ一緒に過ごす時間が少ないのに、『仕事前で疲れたくない』と、子どもたちがごはんを食べていても寝ていました。そんなとき子どもたちが『パパが遊んでくれない』『夜にいない』と、悲しんでいることを妻から聞かされました。それからは仕事中でも子どもを悲しませた罪悪感で、自分に嫌悪感を抱くように。
甘えを捨て、子どもとは遊べる時間は思いっきり遊んだり、ごはんの時は一緒にテーブルを囲み『パパ食べさせてー』と、思いっきり甘えさせたり。仕事は変わらず大変ですが、子どもとの貴重な時間を過ごす大切さや楽しさを実感しています」(やんちゃはるさら)
【番外編】いろんな意味での長年の思い&執着
「妊娠前に何十万もかけて集めた某キャラクターのグッズ。夫婦で某キャラクターにハマり、子どもは諦めていたので、自宅の一部屋をコレクション部屋にしていました。しかし待望の妊娠。産休中にグッズは全て手放し、片付いたその部屋は子ども部屋になる予定です」(まひろママ)
「昔ハマっていたアイドルのグッズなど。家中の場所を占めていたので整理したことでスペースができたし、気持ちがスッキリしました」(あんず)
こんな声もありました。
「出産後は体形も変わるので、これ着ないな…と思う服は全部捨てました。中には一度も着ないままサイズアウトしてしまい、でも高かったよな~と、捨てられない服もありました」(かなぷー)
とはいえ、執着のあるものを手放すのはなかなか難しいもの。
そこで収納スタイリスト®・整理収納アドバイザーとして活動し、5人のママである吉川永里子さんに「執着」とよりよい関係を築くコツを伺いました。
「”思い出”ではなく、“今”に焦点を当ててモノと向き合ってみよう」と、吉川さん
執着って言葉の響きからして「捨てたいもの」な感じがありますよね。
捨てられない=物体への執着に感じますが、実はモノがどうこうではなく、そのモノにくっついている過去の想いが原因で捨てられないことがほとんどです。
例えば「高かった服が捨てられない」「コレクションしたグッズが捨てられない」といった状況には、こんな過去の気持ちがくっついています。
「結構お金使ったからなぁー」「もう二度と買えないなー」「時間もお金もかけて集めたなー」「あの頃は楽しかったなー」……などなど。
そんな気持ちが残っていてモノが捨てられない時は、自分にこう質問してみてほしいです。
「いま同じ金額を払ってもう一度買うか?」
ほとんどのモノがNO!!だと思います。つまり、今の自分の生活にはそれだけの価値がないということなんです。
結婚したり、子どもが生まれたりして生活は変わり、大切にしたいモノや価値観も変わっています。
だからこそ、「今どうなのか?」「今大切なモノやことは何なのか?」という、「今」に焦点を当ててモノと向き合ってみてください。
過去のかさばるモノを減らすことで、今大切にしたい子どもとの時間やスペースが確保できたらステキですよね。
ただ、減らす・捨てると言っても、過去の楽しかった記憶や頑張っていた自分を全てなかったことにする必要はありません!
手放すグッズや服は写真に撮ったり、1つだけ残したりして、ボリュームを大幅削減するのが賢い方法です♪」
吉川永里子(よしかわ えりこ)
PROFILE)
5人のママで、片づけられない女だった過去の経験を活かして、収納スタイリスト®︎・整理収納アドバイザーとして活動する片づけのプロ。「片づけはストレスフリーに生きる近道」をモットーとし、個人宅のアドバイスから雑誌やテレビの出演・講演など幅広く活動します。
取材・文/和兎 尊美、たまひよONLINE編集部
※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2025年1月の情報で、現在と異なる場合があります。