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子育てインフルエンサー・木下ゆーき。SNSにあげている楽しくてうまくいく子育てばかりではない。実際は施行錯誤の毎日

更新

大人気のおむつ替え動画「アパレル店員さん編」。

12歳、6歳、3歳の3人の子を育てるパパで子育てインフルエンサーの木下ゆーきさん。子育ての大変さを笑える育児動画にしてSNSで発信し、子育て世代のママやパパに大人気です。木下さんに、育児を楽しく発想転換するヒントについて聞きました。全2回のインタビューの後編です。

▼<関連記事>前編を読む

実際は、「片づけないとおもちゃ捨てるよ!」と言う日常

――子育ての困りごとを笑える子育てネタに変換する木下さん。そんな柔軟な考え方ができるのはどうしてですか?

木下さん(以下敬称略) よく聞かれるんですけど、子育ての大変さをおもしろくしよう! って意識的に考えてるわけじゃないんです。大変だけどやらなきゃいけないから、なかばあきらめながら遊んでみた結果、うまくいったような感じです。たとえば、子どもがごはんを食べてくれないとき、「食べなさい」と無理強いすると、子どもも意地になって食べなくて、よけいに時間がかかることってありますよね。

もうこっちも相手しているのが面倒になってきて、遊びながら食べさせてみたら意外と子どもにはまって、結果的にすんなり食べてくれた・・・みたいなパターンでアイデアが生まれることが結構あります。

――正面から子どもに向き合うというよりは、うまくかわそうとして結果的に楽しくなった、ということですか?

木下 そうかもしれません。それに、SNSにあげているような楽しいことを毎日やっているわけではないですしね。子どもがお片づけしないときに、運動会の曲をかけて「さあ始まりました、全日本お片づけ競争です!」と実況したら子どもが急いで片づけた、という動画をSNSに投稿したらすごくバズったんですけど、それを実際毎日家でやっているかといったら、やっていません。

楽しいことは心と時間に余裕のあるときしかできないので、全日本お片づけ競争は年に1〜2回開催されるくらいです(笑)。普段は子どもが片づけしなかったら「出てるおもちゃ全部捨てるよ!」って言ってます。それがリアルです。僕の動画は子育てのほんの一部で、子育て中のみなさんと同じように、日々めちゃくちゃ試行錯誤しています。

子どもたちに胸をはれる父親でいたい

終始、楽しくインタビューに答えてくれた木下さん。

――木下さんの子育てには実の親の影響もあると思いますか?

木下 両親の影響は大きいと思います。僕は3人きょうだいなんですが、小学生くらいのときに親にインラインスケートをやりたい、と言ったら、きょうだい3人分を買ってくれました。さらに大人用も買って両親も一緒に練習を始めたんです。親もやってみないとアドバイスできないし難しさもわからないからって。

家族がみんなすべれるようになってきたある日、父がホームセンターでほうきを5本買ってきて、アスファルトの広場へ持って行き、脱いだ靴でコの字のゴールを作って、家族5人でチームに分かれてほうきでホッケーをしました。ほかにも、部屋にビニールひもを張って風船でバレーボールをしたり、ダイニングテーブルの真ん中にボックスティッシュを並べておいて、卓球をやったり。それくらい、なんでも一緒に取り組んでくれるユーモアあふれる両親に育てられました。

――とっても家族仲がよかったんですね。

木下 父は名古屋の魚市場に勤めていたので、深夜1時に出勤して帰宅はお昼過ぎという生活で、休みも多くはありませんでした。それでも週末には家族をお出かけに連れて行ってくれた父の姿は今も記憶に残っていますし、僕も子どもたちに同じようにしてあげたいと思っています。

きっと子どもたちも、僕の姿を見て大人になっていくはず。子どもに胸をはれる父親でいなきゃいけないな、と心がけています。それに、父親が当たり前のように家事育児をする姿を見ていれば、息子たちも家事育児をするようになると思うし、娘も家事育児をしないパートナーは選ばなくなると思う。自分が頑張ることによって、子どもたちの人生が幸せになったらいいなと思います。

子育ての実体験から「あるある」をネタに

「たて抱きだね〜」の子育てモノマネを再現してくれている木下ゆーきさん。

――木下さんは、発信する動画のテーマをいつどのように考えていますか?

木下 2人目、3人目の子育て中に「前もこんなことあったな、懐かしいな〜」って感じることがありました。それはきっとほかのママやパパにとってもあるあるネタだろうな、と。共感する人が多いだろうな、という所からネタにしたりしています。

僕のバズった【子育てモノマネ】動画のひとつに、“赤ちゃんが泣きやむポイントをたったひと言で教えてくれたベテラン助産師さん(※1)”というのがあります。長男が生まれてすぐ、病室で全然泣きやまなかったときに来てくれた助産師さんが「たて抱きだね」と教えてくれたんです。

その後、再婚して娘が生まれてすぐのときもやっぱり泣きやまなくて、妻の病室に来てくれた助産師さんも同じように「たて抱きだね」と教えてくれたと妻から聞きました。それで「たて抱き」ってあるあるなんだなとわかって。僕が言われた「たて抱きだね」の言い方と、妻から聞いた夜の産院の雰囲気をドッキングさせて作ったモノマネです。

子どもの歯磨き中に見つけたアイデアが絵本に

「2歳児へのごはんの食べさせ方」の動画。「お父ちゃんおなかすいたから食べよ〜」と言いながら、子どもにごはんを食べさせる楽しい工夫。

――木下さんは2022年にチャイルドカウンセラー資格を取得したそうですね。

木下 僕はときどき、ランダムに選んだフォロワーさんとコラボしてインスタライブで会話することがあります。そこで子育ての悩みを相談される機会が結構あって、なんとなく自分の感覚だけで「適当でいいんじゃない〜」と答えていたんです。だけど、やっぱり勉強をして資格を持った上でアドバイスをしたほうが説得力が増すだろうと思って資格を取得しました。
結果、資格保有者として「適当でいいんじゃない〜」と答えています。

――今回、子どもの歯磨きが楽しくなる絵本『はぶらしロケット』を作った木下さん。実際、3人の子どもたちの歯磨きのときはどうしていましたか?

木下 僕も、嫌がる子どもを両足で押さえながら、毎日プロレスみたいに歯磨きしていました。もう、無理に磨くのも疲れちゃって・・・。それで、歯ブラシを子どもの口に入れずに、顔の上で「お口に入るかな〜? あれ〜、こっちに行っちゃった〜?」なんてゆらゆらさせてみたら、子どもが自分から口を開けるようになったんです。

「入らないな〜って言ったほうが子どもは口に入れたがるんだな」と気づいて。そこからもっと楽しくしてみようと、「ロケット発射ー!」と遊んでみたことから、「はぶらしロケット」が生まれました。

――子どもたちは歯磨きを嫌がらなくなりましたか?

木下 そうですね。歯磨きをしているというより、歯ブラシを口に入れられるかゲームをしている感覚で、子どもから「歯磨きして〜」と言うようになりました。そうやって歯ブラシに慣れて嫌がらなくなって、しだいに自分たちで歯磨きするように。

6歳の娘もたまに思い出したかのように「はぶらしロケットやって〜」と言ってくることがあるので、楽しんでくれたんだなと思います。この絵本は対象年齢が1歳半からになっていますが、6歳くらいまで楽しんでもらえると思います。

お話・写真提供/木下ゆーきさん 撮影協力/Gakken 取材・文/早川奈緒子、たまひよONLINE編集部

今後仕事で挑戦したいことを聞くと、「子育てモノマネのようになりきって演じるのが好きなので、演技の仕事ももっとしてみたい。僕と真逆のモラハラ夫とかやってみたいです」と木下さん。そして「何より、今後も変わらずだれかを笑わせ続けたい」とも話してくれました。

(※1)【子育てモノマネ】泣き止まない我が子を抱えてお手上げ状態の産後の病室にて、我が子が泣き止むポイントをたった一言で教えてくれた神様のようなベテラン助産師さん
https://www.instagram.com/kinoshitayuki_official/reel/Ckx3OFuJCXW/

木下ゆーきさん

1989年、愛知県生まれ。子育ての大変さを笑いに替えた「おむつ替え動画」や「子育てモノマネ」で一躍話題になり、“子育てインフルエンサー”として笑いを交えた子育て情報を発信。SNSの総フォロワー数170万人超(※2025年1月時点)。3人の子どもを育てる元シングルファーザー。チャイルドカウンセラー資格保有。

木下ゆーきさんのInstagram

●記事の内容は2025年3月当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

『はぶらしロケット』

子育てインフルエンサー・木下ゆーきさんの「木下ゆーきのわくわく絵本」シリーズ1作目は、歯磨きがテーマ。楽しいアイデアで歯磨き時間が楽しくなって、ママやパパの悩みも解決!作:木下ゆーき 絵:uwabami/1430円(Gakken)

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