もしかして左利き?9ヶ月~1歳 成長&発達の”あるある”気がかりにアンサー!

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9ケ月~1歳ごろは、つかまり立ちから伝い歩きと、だんだんと立っちの姿勢に近づくころ。「大きくなったな」と成長に目を細めるママ・パパも多いでしょう。自らの意思で物を握ったり離したり、小さなものを指先で器用につまんだり、手指の動きも発達。ここでは、9ヶ月~1歳の成長&発達の気がかりについて、「ひよこクラブ」の人気連載「すくすく成長日記」でおなじみ、小児科医の若江恵利子先生に聞きました。
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9~10ヶ月の成長&運動発達は?
はいはいをする子は、日に日に動きか素早く! まだ、不安定ながらも、つかまり立ちをする子も見られ、行動範囲がたてにも横にも広がってきます。また、手先がより器用になり、小さなものを親指とほかの指の2本で上手につまめる子も出てきます。
Q1 バイバイ、パチパチなどの動作をしません。何か問題があるのかな?(9ヶ月・男の子)
A ママやパパが率先して手本を見せて
「バイバイもパチパチも、ママ・パパをまねすることで習得していきます。まずは、まわりの大人が率先して「バイバイ」「パチパチ」などと言いながら身ぶりを見せてあげるといいでしょう。それを繰り返しているうちに、まねし始めるかもしれませんね。ただし、まねが得意な子・不得意な子がいるので、できなくてもあまり気にしないで」
Q2 離乳食を食べる量がなかなか増えません。身長の伸びがよくないように感じるのですが、離乳食のせいですか?(9ヶ月・男の子)
A 今はそういう体形、成長のペースと考えて
身長の伸びが少ないと、心配するママ・パパたちは多いようですね。赤ちゃんの身長が伸びないのは、今はまだそういう体形で、そういう成長のペースなのだと前向きに考えるといいでしょう。
ただし、1才を過ぎても、おっぱいが栄養のほとんどを占めている場合、やはり身長は伸びにくいでしょう。遅くとも1才6ヶ月までには栄養のほとんどを食事からとれることを目標にしていきましょう。
10~11ヶ月の成長&運動発達は?
つかまり立ちが安定してきて、伝い歩きを始める子も出てきます。初めはぎこちなく歩いたり、すぐに床にしゃがみこんだりすることもありますが、しだいに両手と両脚を動かすことに慣れてきます。また、手指の発達が進んで、積み木を左右の手に持って打ち鳴らす子も。
Q3 左手をよく使います。もしかして左利き?(10ヶ月・女の子)
A 利き手がわかるのは2歳ごろです
赤ちゃんは右も左も使うことがよくあります。利き手がはっきりするのは、だいだい2才ごろとまだ先でしょう。
左利きを右利きに矯正した時代もありましたが、利き手は生まれつきのものなので、矯正することはデメリットが多く、現在ではそのような指導はなくなりました。9割の人が右利きのため、右利きが有利な社会になっていますが、お子さんが左利きでも心配する必要はありません。
Q4 あごを前に出す受け口のしぐさが心配…(10ヶ月・女の子)
A この時期よく見られるもので、心配いりません
受け口とは、前歯のかみ合わせが上下逆になった状態です。あごの関節がまだやわらかい10~11ヶ月ごろの時期、このような受け口のようなしぐさはよく見られます。あまり心配しなくてもいいでしょう。もし、歯が生えそろったころに受け口になっていたら、小児歯科に相談を。早めに処置することで改善する場合があります。
11ヶ月~1歳の成長&運動発達は?
歩幅の大きい伝い歩きができるようになり、移動スピードもアップ。つかまり立ちしている手をふいにぱっと離して、1人で立っちする子も出てきます。また、指先に力を入れられるようになり、ひねらないタイプの簡単なふたなら自分で器用に開ける姿も見られるように。
Q5 なかなかあんよしません。大丈夫?(11ヶ月・男の子)
A つかまり立ちから両手を離せれば大丈夫
「運動発達には個人差があり、これまで運動の発達が早めだった子でも、あんよはなかなかしない…ということはよくあります。
目安としては、つかまり立ちから両手を離すしぐさを何度も目にするようになれば、あんよを始める日も近いでしょう。心配しないで見守ってみましょう」
Q6 おちんちんを触ります。やめさせるべき?(11ヶ月・男の子)
A やめさせなくてOK。性的な意味合いはないです
これまで、赤ちゃんの手指の発達は、自分の手指の存在に気づいて指しゃぶりを始め、だんだん興味のあるものに手を伸ばす、というように進んできました。おちんちんを触るのは、自分の手の届く範囲にあるから、普通に触っているだけのこと。正常な手指の発達の一つと考えましょう。性的な意味合いはまったくないので、気にしなくてOK。やめさせる必要はありません」
9ヶ月~1歳の赤ちゃんの成長&発達の気がかりは多岐にわたりますね。ママ・パパは「いろいろな子がいるんだ」とおおらかな気持ちでわが子の成長を見守っていきましょう。(取材・文/永井篤美・ひよこクラブ編集部)
監修/若江恵利子先生
医療法人恵徳会あさかクリニック理事長。小児科医。東邦大学大森病院新生児科、愛育病院小児科を経て、栃木県で開業。
参考/「ひよこクラブ」2018年2月号「赤ちゃん40人の体の成長と運動発達のこと、ぜんぶ!」より
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