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【小児科医に聞く】赤ちゃんの体重が増えない/増えすぎた場合、どうすればいい?

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Nenadpress/gettyimages

「赤ちゃんの体重がなかなか増えないけど、おっぱいの量がたりないのかな…」「赤ちゃんの体重が増えすぎてばあばが心配していたけれど、このままでいいのかな?」ということ、ありませんか? そんなときどうしたらいいかわからず、不安になることも多いでしょう。体重が増えない場合や、増えすぎてしまったときはどうしたらいいか? 赤ちゃんの体重とのかかわり方について、小児科医の本田真美先生にお話を聞きました。

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母子健康手帳の「身体発育曲線」とは?

赤ちゃんの体重については、厚生労働省が10年に一度、乳幼児身体発育調査を行っています(前回は平成22年)。その調査目的の一つは、赤ちゃんの体の発育基準を示す「身体発育曲線」を明らかにすることです。身体発育曲線は母子健康手帳にも載っていて、「パーセンタイル曲線」とも呼ばれます。グラフの読み方は難しくありません。7本の曲線の端に、97、90、75、50、25、10、3とそれぞれ数字が書かれていますが、これは「100人中何番目か」ということを表しています。たとえば赤ちゃんの年齢と体重が、50の曲線上(「50パーセンタイル」といいます)にあったとします。これは「この年齢としては低い方から数えて100人中50番目になる」という意味なので、この赤ちゃんは標準的な体重であるといえます。3パーセンタイルから97パーセンタイルの間に収まっていれば、とくに問題はありません。

体重が少なめな場合はどうすればいい?

体重が3パーセンタイルを下回っている場合でも、時系列で見て、その子なりに成長曲線を描いているのであれば問題ありません。飲む量、食べる量が少なく、体重が増えない場合は、一人で悩まずに、小児科や産院に相談をしましょう。自治体によっては、栄養指導の相談窓口を設けているところもあります。また、出生体重2500g未満や、36週以前に生まれた赤ちゃんは、その後の成長がゆっくりめのことは多いといえるかもしれません。ただ、1歳くらいで追いつく子もいますし、そのままゆっくりと成長していく子もいます。元気に育っていれば、心配しすぎなくていいでしょう。

体重が増えすぎている場合は?

発育曲線のカーブを大幅に超えていなければ、心配ないでしょう。体重が増えすぎているからといって、飲む量、食べる量を安易に減らさないようにしましょう。この場合も、自分で判断するのではなく、先ほど挙げた相談場所に行ってみてください。また、赤ちゃん時代に太めであったとしても、将来肥満になるということもありません。授乳回数が多い、離乳食を食べすぎるなどが気になる場合は、小児科医などに相談をしましょう。粉ミルクは、表記の分量と回数を守ってください。

身体発育曲線には体重だけでなく、身長を表した曲線もあります。体重同様、身長も曲線の範囲内に収まっていれば大きい、小さいを気にしすぎる必要はありません。乳幼児身体発育調査では身長や体重だけでなく、乳幼児の運動・言語機能や、栄養法についての調査なども行われています。調査結果は厚生労働省のホームページで閲覧できるので、赤ちゃんの成長を知るための参考にしてみてください。(取材・文/香川 誠、ひよこクラブ編集部)

監修/本田真美先生
みくりキッズくりにっく 院長。小児神経専門医。東京慈恵会医科大学卒業。国立成育医療研究センター、都立東部療育センターなどを経て現職。おもちゃコーディネーターでもあります。

参考/ひよこクラブ17年10月号別冊付録「赤ちゃんの発育・発達ポイント&かかわり方新定義」、厚生労働省「平成22年乳幼児身体発育調査の概況について」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000042861.html

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●記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

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