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鼻・耳の病気 【0~1歳】 赤ちゃんがかかりやすい病気の話

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KatarzynaBialasiewicz/gettyimages

赤ちゃんの鼻と耳の粘膜は敏感で、病原体が侵入するとすぐに炎症を起こしやすく、悪化したり、長引きがちです。乾燥対策や室温調節などで悪化を予防して。
聴力は言葉の発達に影響するので、音の聞こえが気になるときは早めに受診を。

中耳炎(ちゅうじえん)・急性中耳炎(きゅうせいちゅうじえん)・滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)

*かかりやすい時期・季節/6カ月~・通年
*主な症状/発熱、耳が痛い、耳だれ

中耳炎 こんな症状

★中耳に膿が溜まって、発熱したり痛みます
 鼻やのどから細菌が耳管(じかん)を経由して中耳腔(ちゅうじくう)に入り込み、増殖して膿(うみ)などの分泌液がたまります。原因は肺炎球菌(はいえんきゅうきん)、インフルエンザ菌、モラキセラ・カタラーリスなどの細菌で、発熱や痛みを伴います。赤ちゃんの耳管は太くて短いため、かかりやすい病気の一つです。

急性中耳炎

 風邪症候群のあとに起こることが多く、38度以上の高熱が出て、耳を痛がります。ひどく機嫌が悪い、耳を触って頭を左右に振る、激しい夜泣きなど症状があいまいなことも。炎症が進むと、中耳にたまった膿が耳だれとなって鼓膜(こまく)を破って出てきます。

滲出性中耳炎

 風邪症候群などの感染で中耳に水がたまっている状態。急性中耳炎のような症状は見られませんが、耳が聞こえにくくなることも。急性中耳炎後に一部の赤ちゃんがなることも。副鼻腔炎(ふくびくうえん)やアデノイド肥大で耳管の通りが悪いときに起こりやすくなります。耳の聞こえが悪くなるため、慢性化すると言葉の発達に影響することも。

中耳炎 治療とホームケア

★抗菌薬と鎮痛薬を使用します
 急性中耳炎の場合、赤ちゃんが痛がっているときは、水で絞ったタオルを耳の後ろにあてると、痛みがやわらぎます。軽症のうちに抗菌薬を服用すると早くに症状が治まります。ただし、炎症が治まって痛みが消えたからといって勝手に薬の服用をやめてはいけません。中耳の中に浸出液がたまったまま放置しておくと、滲出性中耳炎に移行することがあります。受診してよくなっているかを確認しましょう。3日以上経ってもよくならないときは、抗菌薬の変更や、鼓膜を切って膿を出す場合もあります。
 滲出性中耳炎は、鼻水を抑える治療をします。急性中耳炎後の滲出性中耳炎は自然に治ります。上気道炎(じょうきどうえん)の治療でよくなることも。また、滲出液がたまるのを防ぐため、鼓膜を切開し、たまった液を排出する方法もあります。鼓膜切開後にチューブを挿入して、液がたまらなくなったら、チューブを抜くというケースもあります。

外耳道炎(がいじどうえん)

*かかりやすい時期・季節/3カ月~・通年
*主な症状/発熱、耳だれ、耳の痛み

外耳道炎 こんな症状

★外耳道が炎症を起こした状態です
 外耳道が炎症を起こす病気。耳の入り口が赤く腫れ上がる、化膿(かのう)した部分が破れて血の混じった膿が出るなどの症状が起こります。耳に水が入る、外耳道に湿疹ができる、よだれ、おっぱいやミルクを吐いたものが耳に流れ込んで起こる場合も。耳掃除のやり過ぎが原因となることもあります。

外耳道炎 治療とホームケア

★抗菌薬や鎮痛薬の服用、点耳薬(てんじやく)などで治療
 初期の場合は、点耳薬で治療します。痛みや炎症が強いときは、抗菌薬を服用し、炎症が起きている部分に抗菌薬とステロイド薬入り点耳薬を使います。痛がるときは、耳の後ろを水で絞ったタオルなどで冷やすと、痛みがやわらぎます。

副鼻腔炎(ふくびくうえん)(蓄膿症(ちくのうしょう))

*かかりやすい時期・季節/1才~・通年
*主な症状/鼻詰まり、鼻水

副鼻腔炎 こんな症状

★鼻の中の空洞に膿がたまり炎症を起こします
 鼻の中の空洞に膿がたまって炎症を起こした状態です。副鼻腔が発達する幼児期に多い病気。副鼻腔の粘膜に炎症が起こって膿がたまり、黄色い鼻水になって出ます。急性と慢性があり、急性は風邪による鼻炎のあとに起こりますが、アレルギー性鼻炎が関与することもあります。鼻水が1~2週間以上続くようなら受診しましょう。慢性化すると慢性副鼻腔炎になり、症状が数カ月に及ぶことも。

副鼻腔炎 治療とホームケア

★抗菌薬と消炎酵素薬を服用
 多くは風邪(ウイルス)に伴って生じ、自然によくなりますが、一部は細菌感染を伴い、治療が必要になります。急性、慢性とも抗菌薬(こうきんやく)と消炎酵素薬(しょうえんこうそやく)を服用。急性の場合は、抗菌薬の服用で数日で改善しますが、よくならないときは検査や治療の変更が必要になります。マクロライド系抗菌薬を少量ずつ長期間服用する場合も。家庭では、はな吸い器で鼻水を吸引します。あらかじめ蒸しタオルなどで鼻を温めておくと、鼻水の吸い上げがスムーズになります。ミルクが飲みづらいので、何回かに分けて飲ませてあげましょう。

難聴(なんちょう)

*かかりやすい時期・季節/先天性、新生児時~・通年
*主な症状/耳が聞こえにくい

難聴 こんな症状

★なんらかの原因で耳の聞こえが悪くなります
 耳の聞こえが悪い状態です。遺伝的なものや外耳道の奇形・閉鎖、内耳奇形などによる先天性難聴と、髄膜炎(ずいまくえん)、中耳炎(ちゅうじえん)、おたふくかぜなどの後遺症や薬剤性(抗菌薬)などによる後天性難聴があります。原因がわからないことも多くあります。先天性難聴や乳幼児期の難聴があると音が聞き取りにくいために、言葉の発達が遅くなります。

難聴 治療とホームケア

★言葉の発達のためにも生後6カ月までの早期発見が大切
 難聴は早期発見が大切です。最近は新生児スクリーニング検査で早期発見することが可能になりました。難聴がわかった場合、言葉の発達を遅らせないため、生後6カ月ごろから治療を始めます。中等度以上では、補聴器で聴力を補い、言語聴覚士などの指導を受けます。高度難聴では3才ごろに人工内耳を埋め込む手術を行う場合もあります。


監修:松井潔 先生
神奈川県立こども医療センター 総合診療科部長
1986年愛媛大学医学部卒業後、神奈川県立こども医療センターに勤務。2005年より現職。専門各科と連携しながら、総合診療科で治療に努めていらっしゃいます。

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