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呼吸器の病気 【1歳~幼児】 子どもがかかりやすい病気の話

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Mikumi/gettyimages

呼吸器の病気の多くは、空気中のウイルスや細菌が気道を通ることが原因で起こります。赤ちゃんは気道や肺の機能が未熟な上、抵抗力も弱いために病気にかかると呼吸困難などを起こしやすく、重症化しやすいので注意が必要です。

気管支炎・急性気管支炎(きゅうせいきかんしえん)

*かかりやすい時期・季節/新生児期~・通年
*主な症状/発熱、せき、鼻水

急性気管支炎 こんな症状

★ウイルスや細菌に感染して気管支が炎症を起こします
 ウイルスや細菌が呼吸器の粘膜につき、気管支に炎症を起こした状態です。風邪症候群に引き続いて発症することが多く、炎症が気管支まで広がって起こります。たんがからんだせきのことが多く、熱があるときもないときもあります。肺炎と異なり、全身状態は良好です。

急性気管支炎 治療とホームケア

★点滴や酸素吸入などの治療を行います
 せきがひどい場合は、気管を広げる内服薬や吸入薬を、細菌感染を起こしている場合は、抗菌薬を使います。たんをやわらかくして出しやすくするために、湯冷ましや麦茶、経口補水液などで十分に水分補給することが大切です。水分が十分にとれないときは入院治療を行います。

気管支炎・急性細気管支炎(きゅうせいさいきかんしえん)

急性細気管支炎 こんな症状

 ウイルス感染が原因で、呼吸器の枝分かれしている細い気管支(細気管支)が炎症を起こします。冬から春にかけて多く見られ、主に1才未満の赤ちゃんがかかる病気ですが、とくに6カ月未満の赤ちゃんや、低出生体重の赤ちゃん、心臓病のある赤ちゃんがかかると重症化しやすくなります。鼻水と湿ったせきが特徴で、ゼーゼー、ヒューヒューした音が胸から聞こえます。手で胸を触るとゼーゼーしているのがわかります。呼吸困難になることがあるので注意が必要です。
 元気がなく泣かない、おっぱいやミルクを十分に飲めない、呼吸のたびに小鼻がヒクヒクする、のど元や肋骨がへこむような陥没呼吸がある場合は、呼吸困難が疑われますから、大至急小児科を受診しましょう。

急性細気管支炎 治療とホームケア

 ★点滴や酸素吸入などの治療を行います
 呼吸困難があると入院治療になり、酸素吸入や点滴が必要になります。人工呼吸が必要になることも。1~2週間で回復する場合がほとんどですが、呼吸困難が急に悪化することがあるので、注意が必要です。鼻水をこまめに吸い出して、水分を十分に与えましょう。

肺炎(はいえん)

*かかりやすい時期・季節/新生児期~・通年
*主な症状/発熱、せき

肺炎 こんな症状

★肺の中まで炎症が広がった状態です
 炎症が肺の中まで広がった状態です。どの年齢でも肺炎は起きますが、乳幼児では重症化しやすいので注意が必要です。
 肺炎球菌(はいえんきゅうきん)やインフルエンザ桿菌(かんきん)、マイコプラズマなどが原因となります。2009年度は新型インフルエンザによる肺炎が学童を中心に見られました。気管支炎と異なり、症状が重いのが特徴です。

細菌性肺炎

 肺炎球菌、インフルエンザ桿菌などが原因で起こり、高熱が続き、せきがひどく、呼吸が苦しくなります。呼吸困難やチアノーゼを引き起こすことも。

ウイルス性肺炎

 アデノウイルスやインフルエンザウイルスなどが原因。せきが激しく出たり、しつこく続くこともあります。

マイコプラズマ肺炎

 激しいせきが出て、38~39度の高熱が1週間ほど続きます。熱が下がってもせきが続くことがあります。外来で治療できることも多い病気です。

クラミジア肺炎

 新生児に発症しやすく、高熱は出ませんが、せきのためにおっぱいやミルクが飲めなくなります。

肺炎 治療とホームケア

★重症な場合は入院治療が必要になります
 細菌性肺炎は、多くの場合、入院治療が必要になります。抗菌薬を使いますが、口から水分をとれない場合は、点滴も行います。ウイルス性肺炎も症状に応じて治療を行います。せきやたんを出しやすくする薬と合併症予防に抗菌薬を使うことも。マイコプラズマ肺炎とクラミジア肺炎は、症状が軽ければ通院し、抗菌薬を内服し、安静に過ごします。

上気道炎(じょうきどうえん)・急性咽頭炎(きゅうせいいんとうえん)・扁桃炎(へんとうえん)

*かかりやすい時期・季節/6カ月~・通年
*主な症状/発熱、頭痛、のどの痛み、せき

咽頭炎・扁桃炎 こんな症状

★咽頭や扁桃腺が炎症を起こします
 咽頭(いんとう)とはのどの奥の部分で、その両側にあるのが口蓋扁桃(こうがいへんとう)です。口蓋扁桃は、ウイルスや細菌などを防ぐ働きをしていますが、炎症により腫れると痛みや熱が出ます。

急性咽頭炎

 風邪症候群の一種で、アデノウイルスやコクサッキーウイルスなどが原因で起こります。発熱や鼻水などの症状のほか、のどの奥が腫れて息が吸い込みにくくなり、激しいせきが出ます。

扁桃炎

 急に39~40度の高熱が出て、のどの痛みや頭痛を伴います。炎症がひどいときは、首やあごの下のリンパ節が腫れ、扁桃の表面のくぼみに灰白色または黄色の膿(うみ)がつくこともあります。全身がだるくて関節が痛むなどの症状が出ることもあります。

咽頭炎・扁桃炎 治療とホームケア

★こまめに水分補給し、赤ちゃんが食べられるものを与えて
 急性咽頭炎は、安静、保湿、栄養補給が必要です。部屋が乾燥しているとせきが出やすくなるので、加湿器を使うなどして部屋を保湿します。解熱鎮痛薬、せき止め、抗菌薬が処方されることもあります。
 細菌が原因の扁桃炎の場合は、抗菌薬を服用すると数日で熱が下がります。ウイルス性の扁桃炎は、抗菌薬が効かないので、水分をしっかりとり、解熱鎮痛薬などで経過を見ます。
 のどが痛くて食欲がないときは、かたいものや熱いものは避け、冷やしたスープやゼリーなど冷たくて水分の多い食事にしましょう。

クループ症候群(くるーぷしょうこうぐん)

*かかりやすい時期・季節/3カ月~3才・冬
*主な症状/せき、発熱

クループ症候群 こんな症状

★特徴あるせきが出て呼吸が苦しくなります
 ウイルスや細菌に感染して、声帯近くにある喉頭(こうとう)に炎症が起こり、息を吸いにくくなります。発熱やせきなど、風邪症候群の症状から始まりますが、声を出す部位である喉頭がむくむことで声がうまく出せなくなり、徐々に声がかすれていきます。そして、「ケーンケーン」という犬の遠吠えのような甲高いせきやオットセイの声のような独特なせきが出るようになります。
 重症になると肋骨がへこむ陥没呼吸をしたり、呼吸困難になってチアノーゼを起こしたり、窒息することもあるので、注意が必要です。

クループ症候群 治療とホームケア

★呼吸困難が強ければ、入院治療することも
 治療にはステロイド薬の内服や注射、浮腫をとる薬を吸入して、のどの炎症を鎮めます。細菌感染が疑われるときは、抗菌薬を併用することがあります。吸収困難がひどい場合は入院が必要です。
 家庭では脱水症状を防ぐために水分をこまめにとらせ、加湿器などで保湿にも気を配りましょう。せき込むときは、たて抱きにするとせきが楽になります。
 症状が進行することがあるので、特有のせきが出たら、夜間でも受診してください。


監修:松井潔 先生
神奈川県立こども医療センター 総合診療科部長
1986年愛媛大学医学部卒業後、神奈川県立こども医療センターに勤務。2005年より現職。専門各科と連携しながら、総合診療科で治療に努めていらっしゃいます。

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