3~6ケ月 ねんね・寝かしつけ「これってどうなの?」
赤ちゃんは3ケ月ごろから昼夜の区別がつきはじめ、しだいに夜、まとめて眠るようになってきます。ママがホッとしたのもつかの間、今度は夜泣きが始まったり、寝返りをしてうつぶせで寝るようになったり、新たな悩みも出てくるようです。3~6ケ月の赤ちゃんのねんね・寝かしつけについて、「ひよこクラブ」の人気連載「すくすく成長日記」の監修でおなじみ、小児科医の若江恵利子先生に聞きました。
3~6ケ月の赤ちゃんの睡眠の変化とは?
3~6ケ月ごろの赤ちゃんは、生活リズムが整い、夜にまとめて眠れるようになってきます。その一方で、夜泣きが始まり、「何をしても泣きやまない!」と悩むママ・パパも。夜ぐっすり眠るようになった赤ちゃんが、浅い眠りのときに半分目覚めて泣くのが夜泣きです。個人差がありまったく夜泣きをしない子もいます。”睡眠も体とともに成長するもの”なので、夜泣きは避けて通れないものです。ママは1人で抱え込まず、パパや周囲の人に理解を求めて。またこの時期は、寝返りが始まり、就寝中の窒息や転落事故が増えるので、早めに赤ちゃんの睡眠環境を見直すようにしましょう。
「夜泣き」はどうして起こる?
人間は、脳を休めるノンレム睡眠と脳以外を休めるレム睡眠を繰り返して眠り、ノンレム睡眠中も眠りの浅い状態と深い状態があります。赤ちゃんは大人に比べて睡眠のサイクルが整っていないため、眠りの浅い状態で起きてしまうことがあるよう。夜まとまって眠るようになると、ノンレム睡眠とレム睡眠のリズムができてきます。睡眠中に周期的に現れるレム睡眠のときに、半分目覚めて泣くのが夜泣きです。5ケ月ごろから夜泣きが始まり、1歳を過ぎると落ち着いてきますが、なかには2~3歳ごろまで続くケースも。はっきりした原因はわかっていないので、ママは自分を責めず、赤ちゃんに対してもおおらかな気持ちで向き合ってあげて。つらいときはパパや周囲の人に協力を仰ぎ、日中は一緒にお昼寝をするなどして、できるだけ体を休めましょう。
夜泣きの対策は?
おっぱいやミルクを飲んで落ち着くようなら、時間や間隔にこだわらず授乳をしてOKです。朝早く起こし、日中に外で遊んで生活リズムを整えることも対策のひとつですが、効果がない場合も。何をしても泣きやまないときは、一度起こし、少し遊んで気分を変えてから寝かしつけしてみると、うまくいくことも。夜泣きに効果のある漢方薬を飲ませてみるのも、ひとつの方法です。
3~6ケ月ごろの赤ちゃんのねんね・寝かしつけについて教えて!
3~6ケ月ごろは、就寝時間を一定にして、生活リズムを整えたい時期。寝返りが始まる子もいるので、睡眠環境の見直しも必要です。3~6ケ月ごろの赤ちゃんを育てるママの疑問・気がかりについて、若江先生に聞きました。
Q SIDSが心配です。うつぶせ寝が原因なの?(3ケ月・男の子)
A SIDSの原因は不明ですが、寝かせるときはあお向けにしましょう
SIDS(乳幼児突然死症候群)は、それまで元気だった赤ちゃんが、窒息などの事故によってではなく、眠っている間に突然死してしまう病気。原因はわかっていませんが、うつぶせで寝かせたときのほうがSIDSのリスクは高いと考えられています。あお向けで寝かせるのが、予防の基本です。
Q 就寝時間が遅めです。目安は何時ころですか?(5ケ月・男の子)
A 就寝は20~21時を目安にするといいでしょう
今後、離乳食を1日3回食べさせることを考えると、起床は6~7時ごろ、就寝は20~21時くらいが理想です。起床の時間を早めると、自然に就寝時間も早まるので、できれば7時くらいに起こすよう心がけましょう。午前中に外出して、体内時計をリセット。遅い時間まで外出するのはよくありません。また、就寝時間を早めるには、おふろの時間を早くするのも効果的なので、就寝の1時間前までには入浴をすませるようにしてみて。
Q 寝ているときの窒息事故が心配です。対策は?(6ケ月・女の子)
A 周囲にぬいぐるみなどを置くのはNG。やわらかい布団は避けて
寝かせるときにあお向けで寝かせても、寝返りしてうつぶせになり、うつぶせ寝を好む赤ちゃんが増えてくる時期です。赤ちゃんはうつぶせになっても顔をどちらかに向けるので、窒息の心配はありません。ただし、顔が沈み込むような、やわらかい敷布団の使用は避けて、ぬいぐるみやタオルなどは近くに置かないようにします。
3~6ケ月の赤ちゃんは、運動発達だけでなく、脳の発達にともなって睡眠にも変化があることがわかりました。夜泣きなどの悩みも、時期がくれば治まるもの。ママは「大変なのは今だけ」と考えて、乗りきってくださいね。(取材・文/前田ユリ・ひよこクラブ編集部)
参考/「ひよこクラブ」2017年12月号「赤ちゃん39人のすくすく成長日記」より
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