赤ちゃんの平熱って何度?高熱が出たらどうするの?
ママ・パパが赤ちゃんを抱っこしたとき「いつもより熱い!」「あれ、手足が妙に冷たいな」などと、赤ちゃんの体温が気になることってありますよね。「そもそも赤ちゃんの平熱は何度なの?」「何度から高熱というのかな?」など、赤ちゃんの体温に関する疑問や気がかりについて、「ひよこクラブ」の人気連載「すくすく成長日記」の監修でおなじみ、小児科医の若江恵利子先生に聞きました。
赤ちゃんの平熱とは?
赤ちゃんの平熱には個人差があります。一概には言えませんが、だいたい37度前後でしょう。ただし、季節によっても赤ちゃんの平熱は変わります。とくに小さい子は外気温の影響を受けやすいため、夏は高く、冬は低くなる傾向があります。したがって、赤ちゃんの平熱は数字を見るよりも、赤ちゃんが健康なときの体温ととらえたほうがいいでしょう。
また、赤ちゃんの体温は過ごす環境にも影響を受けやすいといえます。
まずは冷やしすぎの例です。小学生でも外気温が低くなり涼しいと感じる日や、日ざしが弱い日に長時間プールに入ることで、唇が紫になったり、体ががくがく震えたりする子がいますよね。これは外気や水温に影響を受けて、低体温症になっている状態。赤ちゃんはなおのこと冷えやすいので、涼しい日や雨の日に水遊びをすることで、体温が下がる可能性はあります。顔色が青ざめているようならすぐに引き上げ、水分をよくふき取って、温めてください。
暖めすぎは体温が上がる原因になります。予防接種で来院するとき、車内の暖房をきかせすぎていたり、厚手のコートを赤ちゃんに着せていたりすると、健康なはずなのに体温が高く出ることがあります。コートを脱がせ、適度な室温でしばらく過ごせば、体温は下がっていることが多いもの。37度台で元気があれば、病気による発熱ではない可能性もあることを、心にとめておきましょう。
高熱が出たときの対処法は?
赤ちゃんの体温が38度以上になったら、病気による発熱と考えていいでしょう。38度以上の熱がでたときの受診のタイミングと受診のしかたは月齢によって異なります。2ケ月までの赤ちゃんの場合は、夜間でも救急で診てもらいましょう。重い感染症の可能性が考えられます。赤ちゃんにとって初めての発熱の場合、赤ちゃんがぐったりしておっぱいや離乳食を受けつけないなど、「明らかにいつもと違う」と感じる場合、せきや嘔吐、下痢など発熱以外の症状が見られる場合も受診しましょう。
3ケ月以上でとくに赤ちゃんがぐったりしていなければ、自宅で様子を見て大丈夫です。無理に寝かせる必要はなく、室内遊びをさせてもかまいません。離乳食を始めている場合は、消化のいいものを食べさせましょう。やわらかいおかゆやうどん、雑炊などがおすすめです。おふろは疲れるので、元気がない場合は湯を絞ったタオルなどで体をふく程度で十分です。
発熱時は、まさに体が病原体である細菌やウイルスと戦っている状態です。人間は体内に病原体が入ると発熱することで対抗し、戦いに勝つと熱が下がり、完治します。そのため、発熱しているときは無理に冷やして、体温を下げる必要はありません。あくまでも安静を保ち、見守りましょう。服装は汗をかかない程度に調整してあげてください。
赤ちゃんの体温は環境によって変わりやすいもの。病気による発熱とカン違いしないためには、普段から赤ちゃんに必要以上の厚着をさせない、暑すぎる環境にしないことがポイントになるようです。病気による発熱と早合点して、あわてないように気をつけたいものです。ママ・パパは普段から赤ちゃんの様子を観察し、「いつも」の状態を知っておきましょう。(取材・文/永井篤美、ひよこクラブ編集部)
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