ママが自宅で簡単にできるフィットネスを紹介!子どもを見ながら簡単に体型維持
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妊娠や出産を経て体型を崩してしまい、ダイエットしようとしても、育児でなかなか時間をつくれずにいるママは少なくないと思います。今回は、パーソナルトレーナーの尾関紀篤さんに自宅でも簡単にできるトレーニング方法について伺いました。
尾関紀篤
パーソナルトレーナー
https://www.ozekitoshiaki.com/
ママであっても、きれいな体型でいたい!
私はパーソナルトレーナーという仕事柄、女性からボディメイク相談を受けたり、体型についてのお話をしたりする機会が多くあります。中でも、小さな子どもを持つママさんからよく聞くお話がこちらです。
・子どもが保育園や幼稚園に入り、他のママに出会う機会も多くなり、他のママと比べて、自分だけ体型が何かおかしいと気がつき、ボディメイクをしようと決心した。
・子どもから「○○ちゃんのママ、モデルさんみたいだよ」と言われて、子どものためにも、体型を整えようと心から思った。
・子どもの行事に合わせて、久しぶりにタイトなスーツを着たらピチピチになっていた。
・子どもがプールに行きたいと話すが、今の体型では水着が似合わないので焦っている。
一方で、こんなママさんの声も多く聞きます。
・体型のためには運動が必要と分かっているけど、何をしたらいいのか分からない。
・体型は変えたいが、子育てに忙しく、とてもジムに行く余裕なんてない。
・でも、子どものためにも自分のためにも、キレイな体型でいたい!
そんな気持ちは痛いほどよく分かります。そんな相談を受けたとき、私は“家でできて、簡単かつ効果的な”ボディメイクエクササイズをお伝えするようにしています。今回はそのうちの2つをご紹介します。
まずは、ボディメイクをするのに適した骨盤状態にする!
子育てでは、子どもを抱きかかえたまま長時間同じ体勢になることが頻繁にあると思いますが、こういった体勢は骨盤の状態に悪い影響を与えてしまいます。
重たいものを前に持ったり背負ったりすると、骨盤にあるべき適切な隙間が減り、骨盤の関節角度が前や後ろに極端に傾いた状態に固まってしまう傾向にあるのです。
骨盤の極端な前傾や後傾は、姿勢や筋肉のバランスにも影響することも分かっていますので、まずは骨盤の状態をボディメイクするのに適した状態にすることが重要です。
まずは、骨盤の傾きを整えるエクササイズをご紹介します。本格的なボディメイクトレーニングですが、簡単にできるので、お子さんと一緒に遊び感覚でおこなうのもオススメです。
片足スタンディング
椅子やベッドなどに座った状態から片足だけで立ち上がります。立ち上がった後は、片足だけで腰を下ろさずに、両足を使いましょう。右足で立ち上がったら、次は左足で同じ動作を繰り返します。左右を終えて1回とカウントし、まずは5回を目安に挑戦してみましょう。難しい場合は無理をせず、椅子や壁に手を添えながらおこなっても大丈夫です。慣れてきたら、回数を増やしてみましょう。
スクワットで燃焼ボディにして余分な脂肪を燃やす!
効率よく脂肪を燃やすには基礎代謝を上げることがポイントです。基礎代謝を上げる一番の近道は筋肉をつけることです。筋肉がある身体は、寝ているだけでも、じっとしているだけでも、たくさんのエネルギーを消費してくれます。
子育てで忙しいママにこそ、じっとしていても脂肪をどんどん燃やしてくれる身体づくりはオススメなのです。
長年多くのボディメイク指導をさせていただいているパーソナルトレーナーの私からの助言は、「腹筋運動とスクワット、どちらかしかできないのなら、スクワットをすべきである。」です。
また、スクワットというと、フォームが難しいとか、太ももが太くなるのではと、ご質問を受けることがありますが、より女性らしい体型になれるボディメイク効果を狙った、このワイドスタンスでおこなうボディメイクスクワットでは、そういった通常のスクワットのデメリットを最小限に抑えられ、安心してボディメイクできます。
ワイドスタンス・ボディメイクスクワット
足幅を腰幅の2倍くらいを目安に取ります。つま先と膝は同じ方向を向け立ちます。ここから両膝を曲げ、ゆっくり下がっていきます。下で、内モモ辺りに伸びを感じたら、そこで2秒間止まります。そこから、次は一気に膝を伸ばし元の位置までもどります。
ここまで動作を1回とし、5回を目安におこないましょう。はじめのうちは内モモに手を添えながら動作をおこなうと姿勢をくずしにくくなります。
慣れてきたら、回数を増やします。さらに慣れてきたら、水の入ったペットボトルなどを持ち、筋肉に負荷をかけるとより高い効果を得られます。
子どもと楽しく、効果的なボディメイクをする!?
筋肉は、適切な負荷をかけてあげると劇的な効果をもたらしてくれる性質があることが筋生理学的に証明されています。ですから、ダンベルやバーベルを持って筋トレをすることはボディメイク効果をより高めることにつながります。ただ、ダンベルやバーベルの器具は、家に置いていないのでジムに行かなくてならないなど、忙しいママにとって現実的な壁もあります。
そこで、私からのご提案なのですが、お子さんを負荷にするのはどうでしょう?お子さんを背負ったり、前に抱きかかえたりして、お子さんを負荷にするのです。この方法は、お子さんとスキンシップが取りながらも、負荷をかけることによってより高いボディメイク効果も得られるはずです。子どもとの時間を有効に、楽しくボディメイクすることものもよいのでは?
ただし、お子さんの身体にもママの身体にも無理の無いよう注意は必要です。お子さんの年齢が2歳以降であることが一応の目安となりますが、発達には個人差がありますので、専門医に必ず相談してからにしましょう。
お子さんをおぶったり抱っこしたりする際、ママが腰や膝を痛めてしまうこともあります。スクワットの際は、膝を伸ばしたまま下から持ち上げるのは避け、膝を曲げ腰の位置を落としてから持ち上げるようにしましょう。また、エクササイズをおこなう際、家具や壁などに接触しないように必ず十分な空間の確保することも大切です。
身体はちゃんと応えてくれます!
身体は正直です。現実は残酷で、何もしなければ体型は年齢と共に崩れていってしまいます。しかし、逆に言うと、しっかりとトレーニングしてあげれば身体はあなたの期待に応えてくれます。これら2つのエクササイズは、トレーニング器具が不要でジム行かなくても、家で簡単にできるものですから、ぜひ生活に取り入れていただければ幸いです。