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本当はどっちが正しい?英語耳のウソ・ホント

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dimafoto/gettyimages

英語の発音を聞き分けられる「英語耳」を獲得するには、赤ちゃんのころから英語に慣れさせておいたほうが有利という話をよく聞きますが、そこには真偽不明のさまざまなウワサがあるようです…。ネットで調べたり、ママ友から聞いたりして、「それって本当なの?」と、気になっているママ・パパも多いでしょう。上智大学特別招聘教授・言語教育研究センター長の吉田研作先生に、「英語耳」にまつわるウワサの真相を聞きました。

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言語コミュニケーションを大切にすることが英語習得の基本

本記事では、英語の発音を聞き分けられるリスニング能力を「英語耳」と呼びますが、学術的に「英語耳」という言葉があるわけではありません。しかし、LとRの違いのように、日本人に聞き取りにくい英語の発音があることは確か。「英語耳」にまつわるウワサの真偽を一つずつ、吉田先生に聞きました。


Q1 英語学習を始める時期によって英語の習得の差が出る?
A1 ウソ。始める時期によって差が出るわけではありません

すべての習い事にいえることですが、英語学習でも大事なのは子どものモチベーション。子どものやる気がなければ、早くから始めても習得は難しいでしょう。逆に遅くに英語学習を始めても、興味を持って楽しく英語と触れ合っていれば、どんどん英語力が養われていきます。

Q2 英語学習を早く始めすぎると、日本語が苦手になってしまう?
A2 ウソ。日本に住んでいれば自然に日本語が身につきます

日常生活で必要な言語能力は、日常のコミュニケーションの中で自然に身につきます。日本に住んで日本語をベースに生活していれば、英語を勉強しているからといって日本語が苦手になることはありません。

Q3 バイリンガルな環境にいると子どもが混乱してしまう?
A3 ウソ。自然に使い分けるようになります

バイリンガルな環境で育つ子どもには、どちらが日本語で、どちらが英語という感覚はありません。そのため、小さいころは英語と日本語が混ざることがありますが、3歳ごろから使い分けられるようになります。ママと話すときと同年代の子どもと話すときとで話し方を変えるのと同じように、とくに意識しなくても話す相手によって自然にコミュニケーションのしかたを変えています。

Q4 英語のCDの流しっぱなしには効果がある?
A4 どちらともいえない。興味を持てば効果があるかも

英語のCDを流しっぱなしにしたからといって、効果があるという確証はありません。しかし、子どもがその音に興味を持てば、効果があるかもしれません。流しっぱなしにするよりは、親子で一緒にコミュニケーションを取りながら聴いたほうがいいでしょう。

Q5 英会話スクールに通わせるならネーティブの先生がいい?
A5 どちらともいえないが、楽しく教えてくれる先生がよさそう

ネーティブかどうかよりも、楽しく教えてくれるかどうかで選んだほうがいいでしょう。ネーティブでなくても、レッスン中に使う英語のCDがネーティブの発音なら、子どもはそれをまねるようになります。また、「そもそも英会話スクールに通わせたほうがいいのか」という疑問もあると思いますが、言葉というものはコミュニケーションの中で習得するものなので、それができるのであれば環境は問いません。

Q6 英語の勉強時間が長ければ長いほど、より習得できる?
A6 ウソ。量より質。必要に迫られると覚えが早い

大学まで英語を勉強しても、英語をしゃべれない日本人はたくさんいます。英語教育で読み書きに重点が置かれていることが要因の一つと考えられます。しかし、海外に転勤した、外国人観光客相手の仕事をするようになった、外国人の友人ができた、といったようなことがあれば、必要に迫られて英語を短期間で習得しやすくなります。量より質が大事です。

Q7 子連れでの海外留学に意味があるのは本当?
A7 本当。英語に触れる環境にいれば習得は早い

英語の必要に迫られる機会がないという場合は、海外留学というのも効果的な手段といえます。英語に触れる環境を整えることで、英語の習得はより早くなります。ただし、日本人コミュニティーで固まってしまうと、英語をあまり使わなくても過ごせてしまいます。積極的に英語で外国人と話す姿を親が見せることで、子どももそれについていこうとするでしょう。

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英語教育の細かなことにこだわるよりも、英語でのコミュニケーションを楽しくできる環境を継続することにより、「英語耳」を獲得できるといえそうです。続けるためには「楽しいこと」が大事。子どもに英語を無理強いせずに、自然に楽しめる環境を整えてあげたいものですね。(取材・文/香川 誠、ひよこクラブ編集部)

プロフィール/吉田研作先生
上智大学特別招聘教授・言語教育研究センター長。「グローバル時代に使える英語」をテーマに、日本人の英語教育についての研究と分析を行う。乳幼児向け英語教材「Benesse Worldwide Kids」を監修。

参考/ひよこクラブ2017年11月号「“英語耳”ゲットのために何をする?」より

●記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

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