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子どものためのお金はどう管理する?子どもの口座とその活用法

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liza5450/gettyimages

赤ちゃんが生まれると出産の祝いでお金をもらったり、お正月にはお年玉をもらったり、誕生日や七五三のときにもお祝い金をもらったりしますよね。そのお金をどう管理したいですか?
親のお財布で一緒に管理するか、それとも、親のお金とは区別して子どものお財布で管理するか…。

今回は、お金を区別して管理する際の具体的なメリットについて、ファイナンシャルプランナーの山田圭子さんに伺いました。

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山田圭子
CFP、一級ファイナンシャル・プランニング技能士

保険会社からFP会社に転職し、その後独立し、現在に至るまで約20年間フリーのFPとして活動中。ライフプラン相談を中心にしながら、セミナーの講師もしています。

子ども口座で3つのいいこと

私のおすすめは子どものお金は子どものお金として“区別して管理する”ことで、管理のために子どもの口座を作るとより便利です。

 1.子どものためのお金として確保できる
 2.子どものためにもらったお金や貯めたお金、使ったお金が記録できる
 3.子どもの金銭教育に役立つ

どうですか?魅力的だと思いませんか?
それぞれご紹介していきます。

子どものためのお金として確保できる

お祝いやお年玉などだけでなく、児童手当も給付されます。さらに、親の収入からも将来の教育費のためにコツコツ積立もしていくでしょう。
そういったお金を貯める口座は、親の口座でも、もちろん問題はないのですが、少し想像してください。
例えば、親名義の1つの口座で、教育費も車の買い替え資金も、マイホーム購入の頭金などもすべてを一緒に貯めていたとすると…、車を買い替えるときに少し予算オーバーでも他を切り詰めれば何とかなるから、と安易に考えて使ってしまうことになりませんか?

そうではなく、例えば、子どもの教育費のためだけの親名義の口座なら、どうでしょうか。それでもやっぱり、生活費が足りなくなったり、車の車検代が足りなかったり…。そのたびに、その口座から補填することもあり得ます。

一方、口座が子ども名義だったらどうでしょうか。子どもの教育費以外の目的で、その口座からお金を使うことにためらうはずです。お金を簡単に引き出せないようにするためにも、子どもの口座で管理すると子どものためのお金がしっかり確保できるのです。

子どものためにもらったお金や貯めたお金、使ったお金が記録できる

お祝い金やお年玉など、どなたからいくら頂いたか、今後のお付き合いの参考にもなるので記録しておきたいものです。そういったお金を口座に入金するときに、通帳にお名前などを記入しておくと分かりやすく記録が残せます。
お子さんが複数いる場合も、それぞれの子ども名義で口座を作り、通帳に記入していけば管理も楽になります。
例えば、児童手当もお子さんごとに支給されるものなので、それぞれの名義の口座に移していくと、どの子にいくら支給されたかを分かりやすく記録できます。児童手当はたいてい2月、6月、10月に4カ月分まとめて支給され、所得の高い方の保護者の口座に振り込まれます。子ども名義の口座は指定できないので、ちょっと面倒ですが、子どもの口座に移しましょう。支給額は所得制限世帯でなければ、0歳から月15,000円、3歳から月10,000円(第3子以降月15,000円)、中学生は月10,000円です。この児童手当も貯めていくと、将来の教育費として200万程度のまとまったお金を準備できますよ。
また、子どもの習い事や学費、入園金や入学金、部活などの合宿費など、いつ何のためにお金を使ったのか通帳に記入して記録することもできます。
このように記録しておけば、もらったお金や使ったお金を、子どもが成長したときに見せてあげることもできますね。

子どもの金銭教育に役立つ

子どもの金銭教育は学校ではやってもらえないので、家庭ですることになります。金銭教育をしておかないと、お金を安易に貸したり借りたりするなど、将来トラブルに巻き込まれることになりかねません。
子どもに自分のお金を管理することを学ばせるために、自分の口座でお金を貯める経験が役立ちます。小学校高学年くらいになったら、お子さんと一緒に銀行にいって口座を作り、通帳を渡し、親の助言を聞きつつ自分で管理させてみるのも良いでしょう。自分の口座というだけで嬉しくて、興味をもって管理すると思います。
欲しいものがある場合なども、お小遣いなどから積み立てて貯蓄させてみましょう。自分の通帳の金額が増えていくことにワクワクして、目標額になれば達成感もあるでしょう。貯めてから手に入れるという経験を繰り返しやらせると、大人になっても計画的にお金を貯めて使うことができるでしょうから、効果は大きいはずです。

そもそもどうやって子ども名義で口座を作るの?

子どもの口座を作るのは、意外と簡単です。赤ちゃんでも大丈夫です。ただし、子どもの身分証明書が必要なので、先に準備が必要です。
窓口で必要なものは、事前に口座を作る金融機関に確認すると良いですが、通常は
①親の身分証明書(運転免許証が便利)
②子どもの身分証明書(健康保険証か母子手帳)
③印鑑(親と同じでもいいですが、将来子どもに管理させるなら子どもの印鑑を作ってあげましょう)
④最初に預けるお金
です。
ネット銀行という選択もありますが、最初は通帳が発行される銀行の方が良いでしょう。
また、親の口座がある銀行の方がお金を出し入れするにも便利ですね。
そして、用途で使い分けをしたい場合は、口座は複数作ると良いです。お子さんが小さい間は、①お祝い金やお年玉など頂いたお金を管理する口座、②児童手当や親の収入から教育を積立てる口座を作って、親が管理します。お子さんが大きくなり自分でお小遣いを管理できるようになれば、もう1つ口座を作って、お子さん自身が管理するようにすると良いでしょう。
大学などの教育資金となるとかなり先の話ですから、その時間を味方にして子ども名義で口座を作って投資することも検討できます。お金の運用に興味があるなら、現状ではジュニアNISAで年80万円まで非課税メリットを生かして投資できます。しかし、投資にはリスクがありますし、ジュニアNISAには18歳まで払い出しができないなど注意すべき点もあるので、しっかり確認してからにしましょう。

子ども名義の口座で気を付けたいこと

ずばり贈与税に気をつけてください。贈与税とは、AさんがBさんにお金をあげた場合に、Bさんにかかる税金のことです。
子どもの口座にもらったお金や親のお金を入金すると、贈与とみなされることがあるからです。子どもが小さい間は、“子ども名義の口座で親のお金を管理している”ということなので、口座の名義貸しといって、贈与ではないと言えますし、実際教育費を支払うなどお金を使うなら問題はありません。しかし、子どもが大きくなったらその口座のお金を子どもにあげることを考えているなら、贈与税についてしっかり理解しておきましょう。
贈与税には、年間110万円の基礎控除があり、贈与を受ける子が1年間(1月1日~12月31日)までの贈与金額の合計が110万円を上回らなければ贈与税はかかりません。親からの贈与に限らず、他の人からもらったお金も含まれるので気を付けてくださいね。さらに、ジュニアNISAで運用する場合は、そのお金も含まれます。将来、子どもに渡す口座のお金については、年間110万円を超えないように管理するのがポイントですね。

関連:「少し貯まったお金、どう増やす?」新米ママ向けの「つみたてNISA」講座を取材

子どもの口座を作ると、とにかく子どものためのお金が管理しやすくなります。現在は、教育の種類や学校などの進路は昔より選択肢が多く、必ずしも大学資金だけ準備すればいいというわけではありません。子どもがいつでも進みたい道に進めるよう、お金の準備だけは早めにやっておいてあげた方が良さそうです。

●記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

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