赤ちゃんの“3大泣き”が今すぐラクになる方法を夜泣き専門保育士が伝授!
毎日のお世話で苦労するのが“泣き”対策。中でも、たそがれ泣き、寝ぐずり泣き、夜泣きに困っているママ・パパは多いよう。そこで、夜泣き専門保育士の清水悦子先生に、どう対処すればいいのか、対策の基本とママ・パパたちが感じている赤ちゃんの3大泣き(たそがれ泣き・寝ぐずり泣き・夜泣き)のこまかな気がかりについて、答えていただきました。
たそがれ泣き・寝ぐずり泣き・夜泣き対策の基本!
★たそがれ泣きは、生理的な不快あるかどうかをまず確認!
「夕方に赤ちゃんの機嫌が悪くなり、グズグズすることは『たそがれ泣き』と呼ばれることが多いよう。原因ははっきりわかっていませんが、
・日中の疲れが出る
・母乳の出が悪くて空腹になる
・家事で忙しいママにかまってもらいたい
などということが関係しているともいわれています。3カ月ごろに始まり、6カ月ごろには自然と治まることも。まずは生理的な不快がないか確認し、抱っこなどを試してみましょう」(清水先生・以下同)
★寝ぐずり泣きは、眠る前に安心させる環境を整えて!
「赤ちゃんは睡眠サイクルが未発達なことが、寝ぐずりの原因の1つと考えられています。スムーズに眠れるようになるためには、練習が必要。眠りに入るときに、赤ちゃんが安心できる寝かしつけ方法を試してみてください。ママのにおいのするタオルや衣類を布団にかけるのも、1つの方法。夜中に目を覚ましたときにも同じ方法がベストなので、できるだけママ・パパに負担がかからない方法を習慣にしていくのが理想的です」
★夜泣き対策は、生活リズムと寝かしつけ方法の見直しがカギ!
「赤ちゃんは睡眠サイクルがまだ整っていないので、眠りの切り替えがうまくいかず起きてしまい、その不快感を訴えて泣くのが夜泣きともいわれています。そのほか、
・生活リズムが乱れている、
・夜中に目が覚めたときに寝る前の寝かしつけ方法と違う方法で対処している、
なども原因の1つの可能性があります。早起き・早寝の生活リズム(7時起床・20時就寝が理想)も含めて見直してみましょう」
今日から参考になる!赤ちゃんの3大泣きQ&A
赤ちゃんの3大泣きについて、ママ・パパの疑問や気がかりに清水先生が回答します!
たそがれ泣きの気がかり
Q
6カ月ごろから夕方に大泣き。これもたそがれ泣き?
A
ママに甘えたくて泣いていることも
「たそがれ泣きには、明確な定義はありません。6カ月を過ぎても夕方にグズグズする子は見られます。感情表現が豊かになる時期なので、家事などで忙しいママにかまってほしくて泣いていることも」
Q
たそがれ泣きが激しいのは、気性が激しいから?
A
泣き方だけでは気性はわかりません
「たそがれ泣きの明確な原因がわからないので、泣き方と性格を結びつけることはできません。成長するに従い自然と治まっていく現象なので、あまり気にせずに、おおらかな気持ちで対応していってください」
寝ぐずり泣きの気がかり
Q
保育園で2時間半昼寝をしています。それが寝ぐずり泣きの原因ということはありますか?
A
まず、寝かしつけ前にゆっくりする時間をつくって
「直前までママもパパもバタバタして、いきなり寝かしつけようとしてもうまくいきません。おふろを早めに済ませ、寝かせる準備を整えてから、30分間はゆったり過ごす時間をつくってみましょう。それでも改善しない時には、保育園に相談をしてみてもいいでしょう」
Q
寝ぐずり対策でドライブをするのは癖になるのでしょうか?
A
こだわりの強い子ほど簡単な寝かしつけ方法のほうがベター
「赤ちゃんは夜中に目を覚ますと、眠りにつくときと同じ安心感を求めます。抱っこで寝かしつけられた子は抱っこ、添い乳で寝た子は添い乳を求めます。こだわりの強い子ほど、手のかかる寝かしつけ方法をとることは避けるのがおすすめです」
夜泣きの気がかり
Q
日中に活発に活動すると夜泣きをすることがあります。興奮させすぎなのでしょうか?
A
就寝に向けてゆっくりとクールダウンをしましょう
「日中アクティブに活動をした日は、いつも以上に夕方以降はゆっくりとクールダウンをすることを意識しましょう。部屋の照明を暗くする、今日1日の振り返りをゆっくりと静かな声で話すなどもおすすめです」
Q
卒乳、もしくは断乳をすれば夜泣きはおさまるのでしょうか?
A
赤ちゃんが自分で眠るようになる練習が必要です
「授乳をやめても、抱っこやおんぶで寝かしつけていれば、夜中に起きる習慣が続くこともあります。卒乳、断乳後に、ママ・パパはなるべく手を貸さず、赤ちゃんに自分で眠る方法を覚えてもらう練習が必要です。また、断乳をする際には赤ちゃんにとって、栄養の面などで断乳ができる条件がそろっているか、なども考えてから取り組むことも忘れずに」
赤ちゃんの3大泣きは、原因がはっきりしないこともありますが、まずはできることからトライしてみましょう。生活リズムを整えることもポイントですが、規則正しい生活は3大泣き対策に有効なだけではなく、赤ちゃんの機嫌リズムがわかったりママ・パパのひとりの時間もつくれるメリットも。泣く=よくないこととネガティブにとらえず、成長の証!ととらえて乗りきりましょう。
*現在、清水先生は東京大学の博士課程で育児期の母親のメンタルヘルスと乳幼児の睡眠についての研究を行っています。その中で、現在生後3カ月~1才の第一子のお子さまがいらっしゃるママを対象に、スマホを利用した実態調査を実施することになりました。研究専用のアプリで育児記録やママ自身の睡眠・メンタルヘルスアンケートなどの記録を2週間行っていただくものです。
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(取材・文/ひよこクラブ編集部)