赤ちゃんの夜泣き、早朝起き★ママたちの「困った!」&夜泣き保育士の対策8
赤ちゃんが夜中に泣いて起きる「夜泣き」、まだ薄暗い早朝4~5時ごろに目を覚まして遊び出す「早朝起き」。どちらも、毎日おつき合いをしなくてはならないママ・パパにはつらいトラブル。みんなの「うちの子が寝てくれない!泣きやまない!」体験、そして、その「困った!」にはどのように対処したらいいのかを赤ちゃんの睡眠に詳しい清水悦子先生に伺いました。
毎日大変! うちの夜泣き・早朝起き体験
まずは、ママたちの悲痛な声を聞いてください。「うちも同じだった!」「わかる!」というママも多いのではないでしょうか。
泣きたい!つらい!連日の「夜泣き」
●もうすぐ1才3カ月になる娘ですが、最近、寝るまで1時間半くらいかかり、やっと寝たと思っても夜中2~3時間おきに起きます。ひどいと1時間半で起きることも。その泣き声で上の子も起き、2人で大泣き。パパは、「うるさい!」と言い、布団を持って別の部屋へ…。おんぶと抱っこで2人を寝かせる私も泣きたいです。
●1才5カ月のうちの子は、置いたらすぐ泣き、泣き出すと何をしても10分くらい家中に響き渡るほどの大声で泣きます。私はソファに座って抱っこ。ウトウトしてたらまた泣き声で起こされる状態です。
●1才1カ月のうちの子、連日の夜泣きがしんどいです。昔から寝つきはよく、21時ごろには眠くなり、ベッドでゴロゴロしてるとそのまま寝てくれるのですが、ここ1カ月ぐらい1~2時間おきに泣いて起きるの繰り返し。置けば泣く、抱っこして落ち着いて座れば泣き出します。しかもその泣き声がすごい! この世の終わりのような泣き方で聞いていてつらいです。
●6カ月の息子は5カ月になったころから、頻繁に夜泣きするように。朝までぐっすり寝てくれる日がほとんどありません。とくにここ最近は、毎晩1時間おきくらいに大泣きし、抱っこしてもバタバタ暴れ、落ち着くまでに時間もかかります。連日の寝不足、さすがに疲れてきました。
ママも寝不足!赤ちゃんの「早朝起き」
●7カ月ですが、朝4~5時に起きるようになってしまい、疲れています。夜20時ごろには寝るのですが、23~2時の間に目覚めます。寝かせられれば早朝に起き、ここで失敗すれば1~2時間遊びだします。1人で遊べばいいのですが寝たふりをするとぐずったり怒り出します。
●10カ月になり、毎朝4時に元気に起きて遊ぶようになってしまいました。泣きはせず、ご機嫌で遊んでいます。目を離すと心配なので、寝転びながらも目を見張っているので、私はかなり寝不足です。2~3時間遊ぶと眠くなるのか、おっぱいを飲んで寝るのですが、遊ばないとおっぱいをあげても、抱っこしても寝てくれません。
■コメントはすべて、『ウィメンズパーク』の投稿からの抜粋です。
ここからは、ママたちの悩みを解決すべく、赤ちゃんがぐっずり眠れ、ママもラクになる対策を夜泣き専門保育士の清水先生に解説していただきます。
「夜泣き」対策のきほん
「赤ちゃんの夜泣きは、寝ぼけた状態で泣いていることが大半です。まずは様子をみて、赤ちゃんを落ち着かせてあげることが大切です」(清水先生・以下同)
夜泣き対策1:就寝前の触れ合いタイムを習慣に
「赤ちゃんが安心して入眠できるように、就寝前に30分程度のスキンシップを習慣にしましょう。絵本の読み聞かせや子守歌を歌うなどはおすすめです。絵本は、穏やかな内容のものを選び、ゆっくりやさしく語りかけを。部屋は薄暗くし、テレビ・パソコン・スマホなどの使用は控えましょう」
夜泣き対策2:寝かしつけ方を手間のかからない方法に替える
「夜泣きの時も、赤ちゃんはいつもの寝かしつけを求めます。“抱っこでゆらゆら”が定番なら、してもらうまで泣き続ける傾向があります。夜間や体が大きくなると大変なので、おでこをなでるなどのラクにできる方法に替えてみて。替える場合は、親子の信頼関係が深まる6カ月ごろ以降に」
夜泣き対策3:ドライブ、遊ばせるなどの対策を取り入れない
「赤ちゃんが寝つきやすいからと、夜のドライブに連れて行く、『このまま起こしておこう』とあきらめてDVDやスマホを見せる、照明をつけて遊ばせるなどの対策はNG! 本当は寝ぼけているだけの赤ちゃんを覚醒させてしまい、結果的には良質な睡眠がとれなくなります」
夜泣き対策4:授乳するなら暗いままで
「就寝前の寝かしつけが授乳で定着していると、授乳をしないと夜泣きが収まらない子もいます。赤ちゃんのおなかに手をあてたり、背中をトントンなどしても泣きやまない場合は、授乳してもいいでしょう。ただし、スムーズに寝つくように、部屋の照明は暗いままで静かに授乳しましょう」
「早朝起き」対策のきほん
「赤ちゃんは睡眠リズムがきちんと整っていないため、就寝中に光を感じると、早朝に目を覚ましてしまうことがあります。早朝起きをなくすには、生活リズムの乱れや、ねんね環境に光の刺激がある、暑い寒いなどの問題がないか確認することが大切です」
早朝起き対策1:遮光カーテンなどで光を遮断
「窓から差し込む太陽の光が、赤ちゃんの脳を刺激して目を覚ましている場合もあります。赤ちゃんの寝室の窓には、遮光カーテンをつけるなどして、光が差し込まないように工夫を。就寝場所を真っ暗にすると、早朝起きを予防するだけでなく、良質な睡眠にもつながります」
早朝起き対策2:寝る前にはたっぷり授乳をする
赤ちゃんは大人よりも目を覚ましやすいため、空腹感で起きてしまう子も。最後に授乳してから就寝前の時間が長い場合は、就寝前の授乳時間を調節してみましょう。またたっぷり授乳してから寝かしつけましょう。
早朝起き対策3:昼寝時間が長くならないように
「新生児期には最長40分程度しか連続して起きていられませんでしたが、6~10カ月ごろには最長3時間30分くらいまで連続して起きていられるように。夕方の昼寝は夜の睡眠に影響するので理想的には15時ごろまでに起こして。1才過ぎたら、午前中の昼寝を徐々になくしてもいいでしょう」
早朝起き対策4:日中の過ごし方や運動量を再点検
「午前中はお散歩や手足を動かす遊び、刺激のある運動遊びを。夕方以降は、手遊びやブロック遊びなどの静かな遊びを取り入れて。メリハリをつけることでほどよい刺激になり、適度な疲れから睡眠の質がアップします。雨の日は眠りホルモン『メラトニン』が出にくいので、午後も運動遊びを多めにしたほうがいいでしょう」
睡眠がしっかりとれないと、心と体の健康が保てないのは、赤ちゃんもママもパパも同じ。夜泣きも早朝起きも、この先何年も続くことではないとわかっていても、つらいもの。メリハリのある生活で、いい睡眠がとれるようにしていけるといいですね。(取材・文/ひよこクラブ編集部)
■参考:『ひよこクラブ』2018年9月号付録「ねんねの3大トラブル最強解決BOOK」より