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赤ちゃんはいつごろから寝返りをするの?練習は必要?

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ベビーガール
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大人はほぼ無意識のうちに寝返りをしますが、赤ちゃんにとっては大仕事。だから、発育・発達が順調に進んでいても、寝返りをしたがらない赤ちゃんはけっこういるものです。赤ちゃんが寝返りを始めるおおよその目安や、寝返りをしないときの対応法など、寝返りに関する気になることを、慶應義塾大学医学部小児科教授の高橋孝雄先生に教えてもらいました。

関連:“寝返りできた!?” 4~7ヶ月赤ちゃんの心と体の発育・発達を小児科医が解説

多くの赤ちゃんが寝返りをできるようになる時期は?

なかなか寝返りをしないと、「発達に何か問題があるのでは…」と心配になりますね。そもそも、何をもってして「寝返りができた」と判断するのか、寝返りが遅いと発達に影響するのかなど、寝返りの気がかりを解決しましょう。

あお向けからうつぶせになれたら「寝返りができた」と判断

首がすわり、上半身がしっかりしてくると、寝返りを始める赤ちゃんが出てきます。
厚生労働省の「乳幼児身体発育調査」では、左右どちらの方向にでもあお向けの体勢からうつぶせの体勢にかわることができたら「寝返りができる」と判断しています。
平成22年の同調査によると、4~5カ月で50%程度の赤ちゃんが寝返りを始め、6~7カ月で90%以上の赤ちゃんが寝返りをできるようになっています。
寝返りを始めたばかりのころは一方向にしかできなかったり、上半身の下になった手が抜けなかったりすることがあります。近くで見守り、必要なときは手助けをしてください。何度も繰り返すうちにコツをつかみ、左右どちらでも寝返りができるようになります。
そして、あお向けからうつぶせだけでなく、うつぶせからあお向けの回転もできるようになったら、「寝返りをマスターした」といえます。

寝返りが遅くても、発育・発達に問題がなければ大丈夫

腰や手脚の筋肉がしっかり発達してきても、赤ちゃん自身が「寝返りしたい」という気持ちにならないと、なかなかしないことがあります。とくにうつぶせの体勢が嫌いな赤ちゃんは、寝返りをしたがらない傾向にあるようです。
6~7カ月の乳幼児健診で寝返りの様子をチェックしますが、寝返りは首すわりやおすわりなどと違い、「それができないと次の発達段階に進めない」というものではないので、身長や体重などの発育・寝返り以外の発達に問題がなければ、なかなか寝返りをしなくても大丈夫。赤ちゃんの体と心の準備が整ったら、自然と寝返りするようになります。
ただし、赤ちゃん自身の問題ではなく、赤ちゃんを取り巻く環境によって寝返りが遅くなっている可能性もあります。
赤ちゃんが寝返りするのを邪魔するものがないかチェックし、該当するものがあったら改善してください。

寝返りを邪魔しがちなものチェックリスト

□ふとんがやわらかい→体がめり込んで腰をひねりづらい
□寝ている空間が狭い→寝返りをするスペースがない
□厚着させている・窮屈な服を着せている→体を自由に動かせない

寝返りしたそうな様子が見られたら、そっとサポートしても

わが子がなかなか寝返りをしたがらないと、ママとしてはあせってしまいますね。でも、無理やり練習をさせるのは逆効果。赤ちゃんがその気になるのを待ちましょう。
赤ちゃんが体をひねるなど、「寝返りしてみようかな」という様子が見られたときに、ちょっとサポートしてあげるのはOK。少し手伝うと、寝返りをするために必要な体の使い方のコツをつかめることがあります。

注意したいのは、赤ちゃんと大人では寝返りのしかたが違うということ。
大人は上半身をひねってから下半身をひねりますが、赤ちゃんは下半身を先にひねり、その勢いを使って上半身をひねります。そのため、まずは足の動きをサポートしてあげることが大切です。
「寝返りの練習をする」とは思わず、遊びの一環として親子で楽しくやってみてください。

寝返りのサポート方法

STEP1 赤ちゃんが下半身をひねろうとしたら、脚にそっと手を添えて、その後の動作をサポートします。

STEP2 下半身をひねるところまでできるようになったら、上半身に手を添え、寝返りする方向に少しだけ押します。

●注意!!
ママの力で寝返りさせるのはNG。赤ちゃんが自分の力で寝返りすることが大切です。サポートするとき力を入れすぎないようにして。

先輩ママたちの寝返り体験談を紹介します

「いま2才5カ月の娘の初めての寝返りは7カ月。ただし日常的にできるようになったのは8カ月に入ってから。その後も発達はのんびりですが、とくに対策はしませんでした。健診の時に問題なしと言われていたし、遅くても何も困らなかったので」

「真ん中の子が寝返りが遅く、初めての寝返りは6カ月1日でした。練習とかはとくにしていません。反って本人が寝返りしたそうだったら、ちょっと手を出して寝返りを助けてやるくらいです。3人子どもがいて、3人とも同じようにしてきましたが、第1子は5カ月2日、第3子は3カ月26日とバラバラなので、やっぱり子ども次第なのだと思います」

「うちの子が寝返りをしたのは5カ月半過ぎでした。まずうつぶせが嫌いだったので私のおなかの上でイチャイチャしながらうつぶせ練習。大丈夫になってきたらあと一歩でコロンと回れるところで止めて、背中を触って刺激しながら音の出るおもちゃでつりました」

「風邪をひいたとき小児科で寝返りの相談もしたら、先生が『筋肉の衰えもないし、肢体もしっかりしてるし、この子の場合は、ただ単にやる気がないだけ。本人がやる気を出したら、コロコロ寝返りするわ』って言われました。だから気にせず、やる気が出るのを待ってたら、9カ月になる2日前にしました」

「小柄な長女は、寝返りが8カ月くらいと遅かったです。ただ、7カ月くらいのときに、うつぶせにしてたらコロンとあおむけになり、先に寝返り返りを覚えました。寝返り返りしたあとなら、寝返りしてしまい元に戻れないー!というグズグズはなく、めちゃめちゃ楽でした(笑)」

寝返りを始めたら気をつけたいこと

私を遊び
Cunaplus_M.Faba/gettyimages

赤ちゃんがくるりん!と寝返りをする姿はとてもかわいいですね。でも、動けるようになったことで、思わぬ事故に巻き込まれることも。寝返りの時期に気をつけたいことを知り、赤ちゃんが存分に寝返りを楽しめる環境を整えてあげましょう。

赤ちゃんの行動範囲に危険が潜んでいないかチェック

●転落の可能性がある場所に寝かせない
さっきまで寝返りができなかった(しなかった)のに急にできるようになる、というのはよくあること。「まだ寝返りしないから」とソファなどに寝かせておいて、転落事故を起こすことがよくあります。
寝返りをするようになったらもちろんのこと、下半身をひねるなど寝返りをしそうなそぶりが見られるようになったら、落下の可能性がある場所には寝かせないでください。

●赤ちゃんが移動する可能性がある場所に危険なものを置かない
寝返りが始まると行動範囲が広がり、予想外の場所に移動していることも。刃物や割れ物、誤飲の可能性があるものなどは、赤ちゃんが移動可能な場所に置かないようにします。

●コード類は触れないようにする
寝返り中に手足にコードが絡まって電化製品を倒したり、首に絡まって窒息したりと、コード類は大きな事故につながることがあります。使わないコードは片づけ、使用中のコードは赤ちゃんが触れないようにガードします。

1才6カ月未満の赤ちゃんは大人用のベッドガードの使用は厳禁!!

大人用ベッドで添い寝しているご家庭では、ベッドからの転落が心配になりますね。でも、大人用のベッドガードを取り付けるのはNGです!
なぜなら、ベッドガードとベッドの間に赤ちゃんが挟まって窒息する危険があり、死亡事故も起きているからです。国内で販売されているベッドガードの取扱説明書などにも「18カ月未満の赤ちゃんには絶対に使用しないこと」と注意喚起されています。

大人用のベッドに寝かせる場合は、ベッドを壁にピッタリとくっつけ、壁とママ・パパで赤ちゃんを挟むようなスタイルで寝かせます。ベッドと壁の間にすき間ができないように注意しましょう。
それでも寝返りで移動して足元などから落下する可能性があるので、落ちたときにけがをしないよう、やわらかすぎない座布団などを敷いておくといいでしょう。
ベビーベッドに寝かせたり、親子そろって床に布団を敷いて寝るスタイルに変えたりすると、より安心です。

タオルやクッションで寝返りを防止するのはかえって危険!

あお向けからうつぶせになる寝返りしかできないころは、うつぶせによる窒息を心配するママが多いもの。そのため、赤ちゃんから目を離すときに、丸めたタオルやクッションなどで赤ちゃんの周囲を囲み、寝返りをできないようにすることも多いようです。
ところが、こうした寝返り防止策はかえって危険!赤ちゃんが寝返りしたとき、タオルやクッションに顔が埋まって窒息するリスクがあるからです。

寝返りによる窒息事故を防ぐには、赤ちゃんが寝返りしないようにガードするのではなく、寝返りしても安全な環境を整えることが重要。うつぶせになったとき赤ちゃんの顔が沈みこまないかための寝具に寝かせ、顔に密着しない軽い布団やブランケットを使用します。
さらにクッションやぬいぐるみなど、窒息の原因になるものを赤ちゃんの周囲に置かないようにします。

ママも寝ているときの寝返り対策は?

うつぶせ寝は乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクを高めるといわれるため、赤ちゃんが寝返りをできるようになると、「寝ている間にうつぶせになっていたらどうしよう…」と不安になりますね。
でも、寝返りができるということは、それだけ首がしっかりしているということ。うつぶせになっているのに気づいたら戻してあげる程度でOK。夜中に赤ちゃんがうつぶせになっていないか、ママが定期的に起きて何度もチェックしたり、あお向けに戻してあげたりするなどの心配はしなくて大丈夫です。気づいたらあお向けにしてあげましょう。
ただし、布団はかためのものを選ぶ、タオルやぬいぐるみなど顔が埋まって窒息の可能性があるものを赤ちゃんの近くに置かない、などの危険回避対策は必要です。

寝返りの気がかりQ&A

Q なかなか寝返りをせず、あお向けで寝てばかりいると、頭の形が悪くなるの?

A おすわりをするようになれば、自然と頭の形が整います
赤ちゃんの頭の骨はやわらかいため、あお向けで寝ている時間が長い時期は、一時的に後頭部が平らに変形することがあります。でも、おすわりをするようになれば、体を起こしている時間が長くなり、徐々に形が整っていくので心配いりません。

Q 厚着だと、寝返りができるようになるのが遅いの?

A 寒い時期は室温を上げて、寝返りしやすい薄着に
もこもこした厚着だと体を動かしにくいので、赤ちゃんが「寝返りしてみようかな」という気持ちになれず、寝返りをするのが遅くなることがあります。寒い季節に寝返りの時期を迎える赤ちゃんは、室温を少し上げて、体をひねる動作がしやすい程度の薄着で過ごすといいでしょう。もちろん、赤ちゃんの体が冷えるほどの薄着はNGです。

Q 寝返りが途中でできなくなって泣いているときはどうしたらいいの?

A 寝返りできるようにサポートし、できたら一緒に喜んで
寝返りししたいのに思うようにクルッとできなくて、泣いてしまう赤ちゃんは多いもの。そんなときはちょっと手助けして、「寝返りできた!」という達成感を味わわせてあげて。赤ちゃんは腰(下半身)を先に回して寝返りしようとするため、寝返りする方向にそっと押してあげるといいでしょう。そして「寝返りできてすごいね!」と一緒に喜びましょう。

Q うつぶせ遊びをさせていると、視界が変わる刺激を受けて寝返りをするのが早くなるの?

A うつぶせ遊びは赤ちゃんの発達にいい影響を与えます
うつぶせ遊びをしたからといって寝返りが早くできるようになるわけではありませんが、うつぶせ姿勢になると視界が広がり、赤ちゃんの脳にいい刺激となります。また、首から背中にかけての筋肉や肩甲骨周辺の筋肉の発達、体を支えるためにバランスを取る感覚などにもいい影響を与えます。赤ちゃんのご機嫌がいいときに、うつぶせ姿勢で遊ぶ時間を作ってみましょう。口や鼻をふさぐ心配のない畳程度のかさたの場所で行い、必ずママやパパが見守っていて。

関連:家庭用「無呼吸アラーム」で乳幼児突然死症候群を予防できる?専門医に聞きました

赤ちゃんの発育・発達はどれも個人差があるものですが、寝返りはとくにその差が大きいといえます。「寝返りしたいのにできない!」と赤ちゃんがもどかしく感じているときは、ちょっと手伝ってコツをつかませてあげることも大切。赤ちゃんのペースに合わせて親子で楽しく遊びながら、寝返りができる日をのんびり待ってくださいね。
(取材・文/東裕美、ひよこクラブ編集部)

監修/高橋孝雄先生
(慶應義塾大学医学部小児科教授)慶應義塾大学病院小児科診療部長、周産期・小児医療センター長。医学博士。専門は小児科一般と小児神経。日本小児科学会会長。著書『小児科医のぼくが伝えたい最高の子育て』(マガジンハウス)が大反響。

※文中のママたちのエピソードはすべて、口コミサイト「ウイメンズパーク」の投稿からの抜粋です。

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